20代〜30代女性向けファッション雑誌「GRAMOUR」(グラマー)のフランス・Web版で、「これまでだまされたペテン男の美しいフレーズ」という特集が組まれました。要は、「男のこんな言葉にだまされた!」という体験集です。日本の女性誌にもよくありそうなテーマですが、フランス人女性の体験はどんなものなのか、内容を見てみましょう。
「彼は君との子供が欲しくないって? 俺なら明日にでも君と作ってあげるよ! 即刻!」
「これは久々に再会し、その後時々会っていた元カレの台詞です。というのも、当時つきあっていた彼のことを色々と相談していたのです。特に、彼が私との結婚を考えてないということが分かって悩んでいた事を相談したらこう言われました。
結局当時の彼とは別れ、この言葉が背中を押したのか、この元カレとよりを戻す事に。同居も始めて半年経った頃、その彼は「今晩、男友達の所に泊まるから」って言ったっきり二度と帰ってきません。あの時言ってた、子供はどうすんのよ!? え?」(マリ・28歳)
「僕は、恋に落ちた…」
「カメラマンの彼は、パリとバルセロナを行き来するクールな男で、その彼が私にこう言ったんです。その後、私たちは時々デートするようになって、もう天にも昇るくらい幸せでした。でも、ある日、会う前にこうはっきり言われたんです。
『僕は恋に落ちた、でも君とじゃないよ」って! 彼は私でない誰かと恋に落ちてただけ! 私じゃなかった! 私が勘違いしてただけでうまいこと遊ばれただけだったなんて…」(キャンディス・23歳)
「彼らは本当の男じゃなかっただけ、それだけのことさ」
「私がこれまでに付き合って来た男たちのことを、こう一掃してくれたのはチャーリーでした。これを聞いた時、私は聖母マリアさまを見たかのように輝いて、とっても大切なことを気づかされたと信じちゃったわけです。これまでの私のダメ恋愛は私のせいじゃなくて、付き合って来た男たちに問題があった、そう、彼らは十分な男じゃなかったっていうだけ!
もう、これはチャーリーと付き合うしかないでしょう! と彼に飛びついた私。ところが、付き合ってみたらこれまでの男の中でも最低なお子ちゃまだったことが判明。この神経衰弱男と2年も努力して付き合い続けた私は大バカだった。でも、この男のおかげで気がついたのは、本当の男をつかむには、本当の強さをもった女にならなきゃってことだったのよ!」(サラ・25歳)
「じゃ、結婚しようよ!」
「このステレオタイプな言葉で口説かれた私は、これまたステレオタイプな女だったので、すんなりとお付き合いする事になりました。交際期間トータル2ヶ月で終了。実際にこの口説き文句がなかったら2週間程度の付き合いでいい程度の男だったわ!」(ローラ35歳)
いかがでしたでしょうか? 「結婚」という形式に囚われない傾向があるフランス人の中でも、やっぱり結婚を大事に思っている女性もいること、またそれで釣る男性も多いことがわかりました。
でも、それを口説き文句に使えるところを見ると、日本ほど重いものではないのでしょう。一方で結婚を通り越してその先の「子供」に直結する男女もいる、というのは面白いですよね。
フランスの恋話から見えて来た、もどかしい乙女の心情と、口だけの馬鹿な男たち。このあたり、フランスも日本もあまり変わらないかもしれません。