離れて暮らす親と会える時間はあと何日? 帰省のタイミングで話し合ったほうがいいこと

離れて暮らす親と会える時間はあと何日? 帰省のタイミングで話し合ったほうがいいこと

コロナ禍で去年は帰省を見送ったけれど、今年こそは地元に帰って家族や大事な人に会うという人も多いのでは?

老人ホーム検索サイト「LIFULL介護(ライフル介護)」を運営する「LIFULL senior(ライフルシニア)」が、「離れて暮らす親とのコミュニケーションに関する実態調査」を実施。その結果、コロナ禍に入ってから、離れて暮らす親と会っていない人が約7割いることがわかりました。

今年の年末年始は、約2年ぶりの帰省になる人が多い

同調査は、都市部に居住し、親が離れた場所に暮らしている30歳~64歳の男女1,000人を対象に実施。新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年4月以降、親と対面で会った人は32.2%だったのに対し、会っていない人は67.8%と、全体の約7割にのぼることがわかりました。

そのため、今年の年末年始は、離れて暮らす親と約2年ぶりに会うことができる帰省シーズンになると予想されています。実際に、「日本トレンドリサーチ」が実施したアンケート「年末年始の帰省や旅行について」によると、年末年始の帰省予定者が、昨年のアンケートと比べて約2倍に増えています。

親と会って話せる時間は? 母親は26日、父親は11日

また、「セイコー時間白書2019」によると、35歳~39歳の人が、別居している母親と生涯に会って話せる時間は、626時間という興味深い結果も。時間を日にちに換算すると、26.1日間になり、1カ月にも満たない時間しか残っていません。

そして、父親に関しては、276時間という結果に。母親よりもさらに短い11.5日間という時間しか残されていないことが明らかになりました。加えて、この2年はコロナ禍が重なり、元々わずかな時間しかないにもかかわらず、貴重な時間がさらに失われたと言えそうです。

「LIFULL介護」の問い合わせ数は、お盆と年末年始がピーク

働きざかりの世代にとって、会うことが少なくなっている親の存在ですが、久々の対話の機会になるのがお盆や年末年始です。ちなみに、「LIFULL介護」への問い合わせ数は、お盆と年末年始がピークを迎えるとのこと。対面して親の様子を目の当たりにしたことで、介護や終活について考える方が多いと予想されます。

一方で、先述した「離れて暮らす親とのコミュニケーションに関する実態調査」では、61.2%の人が、親の状況を本人以外から把握する方法が特になく、また、多くの親は「子供に迷惑をかけたくない」という思いから、ギリギリまでSOSを発しません。そんな状況を鑑みて、今年の年末年始は、介護や終活について、親子で話し合う機会にしてみてはいかがでしょうか。

帰省のタイミングで親や家族と話し合っておくべきこと

コロナ禍に入ってから、離れて暮らす親と会っていない人が約7割、親の状況を、本人以外から把握する方法がない人が約6割もいることが明らかになった同調査。

「LIFULL介護」の小菅秀樹(こすげ・ひでき)編集長は、「要介護状態と認定される原因の1位は“認知症”で、理解力や判断力が低下していきます。2位は“脳血管疾患”で、突然倒れて緊急入院となります。介護が始まってから、介護について親と話し合うようでは遅いのです」と危惧しています。

「LIFULL介護」の小菅秀樹編集長

「LIFULL介護」の小菅秀樹編集長

そこで、小菅編集長に、帰省のタイミングで話し合っておくべきことについて聞くと、「1、介護はどこで受けたいか」「2、介護にかかるお金について」「3、葬儀や相続について」の三つを提示しました。「親が元気なうちにぜひ話し合ってほしい。どれも一度の話し合いで結論が出ることはないので、話す機会を重ねて、少しずつ親の本音を引き出していきましょう」とアドバイスしています。

しかし、介護や終活の話し合いは、どうしても深刻になりがち。「暗い話はしたくない」と、介護や終活の話題に抵抗感がある親も少なくありません。そこで、建設的で前向きな話し合いを進めるためには、「介護が必要になったら自宅がいい?」「老人ホームに入りたいとか考えてるの?」というように、世間話のように聞くことがポイントだそう。それでも抵抗感があるような場合は、親子でエンディングノートを書いたり、終活セミナーに参加したり、「一緒に終活しようよ」と誘ってみるのもおすすめです。

他人を頼ることに罪悪感を抱く、母親世代へのアドバイス

また、介護について、「3世代が同居していた時代は、“親の介護は子の努め”とされ、家族介護が当たり前とされていました。しかし、人生100年と言われ、家族形態も大きく変化した今、家族だけで介護をするのは困難です。さらに、高齢者が高齢の親を介護する“老老介護”で共倒れする家族もいます」と、現状を伝えた小菅編集長。

しかし、高齢の親がいる母親世代は、他人を頼ることに罪悪感を抱き、介護サービスの利用に消極的だと言います。そんな母親世代を持つ人へ、小菅編集長は、「プロの介護サービスを利用することで、介護される側の負担も減ります。また、変化する身体状態に合わせて、必要なサービスを提案してくれるので、“離れて暮らしていても家族みんなが安心できるよ”ということを伝えてみては」とアドバイスしました。

介護保険制度についても、「長年、保険料を払っているのに、安価で利用できるサービスを使わないのはもったいない。利用してみて合わなかったら止めればいい。気軽な気持ちで使ってみても、まったく問題ありません」と話し、「親世代はまだまだ元気で、やりたいこともたくさんあるはず。その貴重な時間を、介護だけでなく、人生を楽しんで心豊かに過ごしてほしい。そんな素直な気持ちを伝えてみてください」というメッセージを伝えました。

■調査概要
調査概要:「離れて暮らす親とのコミュニケーションに関する実態調査」
調査方法:WEB調査
調査期間:2021年9月18日~23日
調査エリア:首都圏(東京/神奈川/埼玉/千葉)、大阪、兵庫
調査対象者:親と別居している30歳~64歳の男女1,000人

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