中国の26歳の女性が、ケンタッキーフライドチキンの店に1週間も滞在していたことが話題になっています。
彼の思い出がいっぱいのアパートには帰りたくなかった
最近、恋人に振られた四川省成都のタン・シェンさんが、心の傷を癒そうと、やけ食いする食べ物に選んだのは、ケーキでもチョコレートでもなく、フライドチキンでした。
家の近所のケンタッキーフライドチキンに入った彼女は、最初はそんなに長くいるつもりではなく、ただ、ちょっとフライドチキンが食べたかっただけだそう。
「でも、いったん店の中に入って食べようとしたら、考える時間が必要だと気づきました。彼の思い出がいっぱいのアパートには帰りたくなかったんです。それで1週間もいてしまいました」(シェンさん)
24時間営業のこの店のスタッフは、最初は彼女がずっと店にいることに気付かず、ようやく3日後になって、彼女が店から出ずに滞在し続けていることに気付いたそうです。
そのうち、地元メディアの注目を集め出し、チキンにも飽きてきたので、結局、彼女は仕事を辞め、田舎に帰る決心をしたのだとか。店のスタッフは、「彼女がいなくなってちょっと寂しいような気がする」と話しているそうです。
鶏肉が精神を安定させてくれた?
失恋で気分が落ち込んでいるときは、精神を安定させてくれる物質「セロトニン」を増やすといいそうです。
セロトニンは「トリプトファン」という必須アミノ酸から作られますが、鶏肉もトリプトファンを多く含む食品だということで、彼女の選択はあながち間違っていなかったのかもしれません。やけ食いはおすすめできませんが、「田舎に帰る」という決断をして前に進むことができたので、フライドチキンに効果があったということでしょうか。
(リプトン和子)