Part 1で取り上げた「月経不順」「生理痛」に引き続きPart 2でも、「大丈夫でしょ」と見過ごされがちな病をご紹介します。
不正出血
月経以外で性器から出血があった場合(不正出血)には大きくわけて2種類あります。1つは、子宮癌や子宮筋腫、子宮内膜炎や膣炎など子宮や膣の器質的な病気で起こる出血です。この場合、性行為時に出血することも多いです。
もう1つは、ホルモンバランスが崩れることが原因で起こる出血で機能性出血といいます。ホルモンの分泌に関係している器官の働きが低下していること等が考えられます。
また、排卵期に卵胞ホルモンの分泌が一時的に低下して起こる中間期出血というものもありますが、これ自体は生理的なことで病気ではありません。数か月基礎体温をつけて様子を見た後、続くようであれば一度産婦人科を受診してもいいかもしれません。
不正出血を起こす病気
不正出血を起こす病気には下記のようなものがあります。
・炎症によるもの
病原菌の感染、老人性膣炎、子宮内膜炎など
・ホルモン異常によるもの
卵巣機能不全、月経異常など
・良性の腫瘍
子宮頸部または内膜のポリープ、子宮筋腫など
・子宮膣部びらん
若い女性で一般的に見られる状態ですが、子宮頸癌の初期のこともありま
すので注意が必要です。
・悪性腫瘍
子宮頸癌、子宮体癌、卵巣腫瘍、子宮肉腫、膣癌など
・妊娠に関連するもの
流産、異所性妊娠など
不正出血には重大な病気が隠れていることもあります。女性器からではなく、実は肛門や尿からの出血のこともあります。自己判断せず産婦人科を受診し検査を受けましょう。また、検査を繰り返したり以前との違いを比較したりして判明する病気もあります。毎回違う病院ではなく、同じ病院で変化を見てもらって下さい。