なぜ朝日新聞はこんなに叩かれるの?

朝日新聞が従軍慰安婦の記事の取り消しを発表して以来、同社への批判は加熱するばかりだ。新聞、週刊誌、そしてテレビのどれを見ても、朝日新聞問題を取り上げ、ネットにアクセスすれば匿名実名で朝日をバッシングする書き込みが溢れている。「売国」「ねつ造」といった過激なコピーも目立つ。

だが、今回の朝日新聞騒動の盛り上がりに「かやの外感」を持つ女性も多いのではないか。朝日批判で盛り上がっているのは、男性週刊誌や夕刊紙、論壇誌などの中高年の男性をターゲットにしたメディアだ。一方、女性週刊誌ではほとんど朝日批判の記事はみかけない。
そのため、女性の中には「なぜ朝日新聞はこんなに叩かれるの?」という疑問を抱く人もいるのではないか。そこで今回は、「女性にも分かる朝日新聞が嫌われるわけ」を、訊いてみた。

フェミニズムに理解を示す一方で、専業主婦を見下す

「朝日はクオリティペーパーと言われ、発行部数は読売より落ちるが、高収入層が読むとされて、広告収入が高く、社員の給与も平均で1,000万円を超える」「10年前は一面の下の書籍広告はひと枠100万円もした」等々の「朝日は鼻持ちならない大新聞」という情報を知ったとしても、なぜ、ここまでの朝日批判が盛り上がるのはどうも理解しがたい部分がある。
まず、出版社系週刊誌の女性記者に「どうしてこんなに朝日は嫌われているのですか?」と質問を投げかけてみた。ベテラン記者の彼女はこう話してくれた。

「朝日は上から目線の論調の記事が多く、そのくせ整合性がないんです。そのあたりが反発される要因だと思います」

ここで、女性に対して上から目線な記事を紹介しよう。

のちに都知事にもなった猪瀬直樹は、2005年に政府税制調査会で「専業主婦はパラサイト・ワイフ(寄生虫の妻)。お金もってブラブラしてる生命力ない人」という主旨の発言をしたことが話題になった。これは専業主婦への差別と言っても過言ではないだろう。だが、この発言を朝日新聞発行の媒体では失言としてスクープするわけではなく、猪瀬に直接取材し、自身に説明させている。「働かない妻は寄生虫」と見下す論調の記事に読めた。

だが、一方で、朝日新聞はリベラルを気取り、フェミニズムに理解を示す論調の記事も多い。まさに整合性がないのだ。普段はフェミニズムや男女共同参画を推奨するような記事を書きながら、一方では専業主婦を見下す記事も載せるのだから。

社外の女性に上から目線で説教する

このように一見フェミニズムに肯定的なふりをしながら、実は女性を見下している朝日の社員たちは、ときには、女性を傷つけることもある。

あるIT企業の女性が、仕事で知り合った朝日の男性管理職に結婚を報告したところ、「法律婚なんてナンセンスだ」と小馬鹿にした表情でとくとくと説教されたという。この男性管理職はパートナーと事実婚を選択しているという。

「朝日新聞は夫婦別姓に肯定的ですから、社内に事実婚のカップルも多いんです。彼らは自分たちがラディカルで先進的と信じていて、その考えを他者に押し付けたいんです。その矛先になるのは、彼らからみて格下の社外の人間、特に女性ですね」(IT企業勤務女性)

そんな彼らは取材先でも上から目線を崩さない。中堅メーカーの広報担当者がいう。

「朝日新聞の記者さんは遅刻が多かったですね。しかもハイヤーやタクシーに乗ってくるんですよ。地下鉄の方が絶対に速い。あと、私が重たい荷物を運ぼうとしたら、毎日の男の記者さんは飛んできて、階段の上まで持っていってくれました。朝日の男性は絶対にそういうことをしてくれない印象です(笑)。しかも、毎日さんや読売さんは掲載紙を送ってくださいますが、朝日は送ってくれないんですよ。一見、人当たりはいいけど、裏では人を見下している印象を与える人が多かったですね」

また、50代の大学教員はこうため息をつく。

「取材に来てくださるのは光栄ですが、記者の方が全く勉強をしてこないから、こちらは一から説明しないとならなく、8時間も拘束されたこともありました。ところが使用されたコメントは1行。大学教授は暇だという先入観があるんでしょうか。男性の教授ならもっと丁重にされるのかもしれません」

朝日新聞の社員に見下され、傷ついたという女性たちはみな「私が女だから軽くみられてああいう態度をとられたのでは」という被害者意識も持っていた。女性蔑視な印象を与えるようだ。

耳元で甘い言葉を囁きながら、殴る蹴るをするDV男みたいな会社

では、朝日新聞内部の女性たちはどう扱われているのだろうか。女性週刊誌の元記者はいう。

「現場で新聞記者と接することがありましたが、朝日の若手の男性記者は腰が低い人ばかりでした。ところが女性記者は違います。初対面なのにタメ口なんですよ。私はずっと敬語を使って話しているのに(笑)。そのことを朝日の男性記者に話したら『彼女はフランクなんですよ』というんです。彼らのエリート意識が垣間見えましたね。天下の朝日の女性記者様が週刊誌記者ごときと同じ目線で話をしてやっているんだって」

つまり、朝日では男性たちはちゃんと社員教育をしているが、女性は放置しているということになろう。

「朝日の女性記者は1990年代の帰国子女みたいな人が多い。彼女たちと飲むとすぐに『日本ってレベル低いわよね。海外からみたら信じられないわ』とか、すぐに上から目線で批評するんで嫌でした」(元週刊誌記者)

先にも述べたように、朝日はフェミニズムへの理解を示す論調だが、実際、社内は昔ながらの男社会である。その整合性のなさが女性記者たちをもおかしくするのかもしれない。

「『男女同権だよね』と耳元で甘い言葉を囁きながら、殴る蹴るをするDV男みたいな会社です。一方、読売は保守的な論調で保守的な社風なので、組織として健全にみえます。」(週刊誌記者)

嫌われるのには理由があるというわけか。

(木原友見)

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