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2014/07/24

「国連ウィメン親善大使」の選出基準

「国連親善大使」(以下、親善大使)この言葉を聞いてもピンとくる人は少ないだろう。だが、「アンジェリーナ・ジョリー」この有名人の名前を並べると何となくイメージが沸く人も多いのではないだろうか。

    エマ・ワトソンが国連ウィメンの親善大使に

先日、2010年に設立された「女性のための国連機関」(国連ウィメン)が新しい国連大使を発表し、注目を集めている。その理由は誰も予想しなかった意外な選出だったからだ。ちなみに、以前の親善大使はアカデミー賞女優のニコール・キッドマン。

今回も彼女と同じ年代の有名人が選ばれると思いきや、映画「ハリーポッター・シリーズ」に出演する優等生役を演じたエマ・ワトソン(24歳)という異例の若い女優の選出となったのだ。

この選出の意図を探ると、若年層に国連ウィメンの新しいキャンペーン「HeForShe」(女性と男性の平等を訴える)の関心を呼び起こすためだと思われる。

    国連親善大使は「人としての道徳面」や「世間での評判」などで選ばれる

国連という組織自体があまり私たちの生活から遠い気もするが、そもそもどういう基準で親善大使を選出しているのだろう? その点は気になるところ。この素朴な疑問をフランスの雑誌『マダム・フィガロ』が国連ウィメン・フランス国内委員会のミレン・ベンゴア会長にインタビューした興味深い記事を紹介しようと思う。

マダム・フィガロ(以下フィガロ):どのような基準で国連は親善大使を選んでいるのでしょうか?

ベンゴア会長:まず、国際的に有名なアーティスト、もしくはスポーツ選手であることが必要です。ただし政治家は中立性の問題があるので選出外です。なにか特別な主張をできることが必要とされるわけではありません。ただし公明で、私欲のない人であることが必要になります。まず国連のエージェンスが、「人としての道徳面」や「世間での評判」などについてリサーチをして候補者を選ぶのです。

フィガロ:今回の新しい親善大使にエマ・ワトソンが選ばれたことには驚きました。特に、彼女がこれまでになく若い世代である点にです。

ベンゴア会長・国連ウィメン・フランスですら彼女の若さに驚きましたよ! ただこの選出が示すものは、それだけ世界的に若い女性たちの権利に危険が迫っているという状況を表しているとも言えるのです。また、他に選ばれたスポーツ選手の親善大使たちも若い世代です。なにより国連も若い世代たちに私たちの「男女平等の権利」キャンペーンに関心を持ってほしいという意図もあるのです。

    レディー・ガガが国連の親善大使になる可能性も!?

フィガロ:若者たちに支持をえる有名人、例えばマイリー・サイラス(アメリカのトップ歌手。ゴシップが絶えない)や、レディー・ガガなども選出される可能性はあるのでしょうか?

ベンゴア会長:選出で最も大切なのは、適切な親善大使を選び、私たち国連の価値を守ることです。親善大使の行動に公正さ、寛容さ、そして人権が認められる必要があります。マイリー・サイラスさんのメディアでの活躍を拝見すると、諸刃の剣であるなと思うのです。別におとなしくて真面目な人でなければというわけでもないのですが、行動や言動が一貫している人であり、若い世代を先導する人でなければいけません。レディー・ガガさんはとても創造的で彼女なりの問題の取り組み方をされているのもよくわかります。もちろん、条件を満たしていれば、あとはどんな方でも候補者になりえますよ。

いかがだろうか。あのレディー・ガガが国連の親善大使になる日もそう遠くないのかもしれない! 普段はあまり関わりのない世界の話のようだが、未来の親善大使の予想をあれこれ考えるだけでも私たちには十分面白い。

中村綾花