性風俗で働く“やりがいとリスク”とは?

しばしば働くことが悲劇の結末として描かれる性風俗。悲観的なイメージを持たれがちですが、そこで働く女性たちは、仕事の辛さややりがいを他の仕事と同様に抱いています。彼女たちのやりがいを感じる瞬間と、セックスワーカー支援団体「SWASH」代表の要友紀子さんのコメントとともに彼女たちが直面するリスクや悩みを紹介します。

「この仕事をしていてよかった」と思ったこと

1.仕事の成果が見えて自信が得られやすい

ランキング上位になり、自分の存在価値が見出せた (20代・元ソープランド勤務)

リピーターの存在から、自分を必要としてくれる人がいると気づいた (20代・ホテルヘルス勤務)

2.お客様の気持ちに寄り添える

来店時より明るい表情で帰ってくれた (20代・ホテルヘルス勤務)

『妻と死別した寂しさを癒された』と言ってもらえた (20代・ 元ソープランド勤務)

誰にも相談できなかった悩みを打ち明けてくれた (20代・ソープランド勤務)

3.仕事量に収入が比例する

夢に早く近づける (20代・元遊郭勤務)

家族を助けることができる (20代・元ソープランド勤務)

4.様々な人生模様を知れる

お客様やスタッフ、他の女の子など、たくさんの人生を聞ける (20代・ホテルヘ ルス勤務)

例えば経営者など普段話す機会のない大人と話ができる (20代・ホテルヘルス勤務)

このように、人との出会いや成果が見えることにやりがいを感じる方が多いようです。一方、リスクや独特の悩みもつきものです。

性風俗で働いている期間のリスク・悩み

1.HIVや性感染症のリスク

性感染症が心配だったが、店舗によってはリスク管理を丸投げしていた (20代・デリバリーヘルス勤務)

要友紀子さん(以下、要):本来であれば経営者が労働者の安全確認を徹底する義務がありますが、現状は、ほとんどの人は、風俗で働く前に安全な働き方や身の守り方を教わる機会がなく、失敗や試行錯誤を繰り返すしかありません。しかし、風俗だからといって諦める話ではありません。SWASHでは、体液接触・粘膜接触を防ぐおすすめのセーファーサービス32体位や、様々なリスク回避の方法を紹介しています。(参考:『完全はたらきかたマニュアル

2.接客中の暴力やストーカー被害のリスク

力任せに過剰サービスを強要された (20代・ホテルヘルス勤務)

:オートロックのラブホテルでは、ワンギリの合図で助けに入る約束を外部としておくことや、トイレに行くふりをしてトイレからヘルプの連絡をすることです。ストーカー対策としては、「家族や昼間の職場に内緒にして働いている」といった自分の弱みの要素をはじめから出さないことです。また、現在では顏認証のテクノロジーが進化しているので、メイクで誤魔化して写真をネットにアップすることもリスクになると心得ることです。

3.相談できる人が限られる

立場を明かして相談できる相手は店のスタッフくらい (20代・ホテルヘルス勤務)

:ほとんどの人は、風俗で働いていることを内緒にしているので、どんなに困っていても、まわりに助けを求めることはなく、ギリギリまで追いつめられることがあります。そんな当事者のために、仕事のことを隠さずに相談したり、働いている人どうしで悩みを話し合ったりできる場があります。東京ではkitai場、大阪ではSweetly caféという当事者どうしのカフェ、団体では、SWASHGrowAsPeopleGIRLS CAREがあります。ぜひコンタクトしてみてください。

4.他の仕事へ転職する際の壁

履歴書に空白があり面接にいけない (30代・デリバリーヘルス勤務)

性風俗は大半がいつか辞める仕事ですが、相談できる人が限られていることや、履歴書に書けないこと、金銭感覚の違い(日払いに慣れて月給に慣れない等)など、次にいくことに多くの壁があります。

今回紹介したのはほんの一部ですが、リスクはできるだけ避けて働けるようにしたいもの。困ったときはひとりで抱えず、当事者をサポートする団体へ連絡し、問題を解決する。この点では、性風俗も一般の職場も同じと言えそうです。

(GrowAsPeople棘木沙織)

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