ずんずんの女のカイダン 第2回

「ガチでミリオネアと結婚したいガール」に取り憑いていたものとは?

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「ガチでミリオネアと結婚したいガール」に取り憑いていたものとは?

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今日も聞こえてきたオンナの悲鳴。どうやら彼女は「老後はお金の心配をしたくない」と憂いているようです。そのために「ハイスペ男性と結婚するべき」という思いにとらわれているようですが……。数々のエリートやハイスペ女子を見てきた元外資系OLのずんずんさんに恐怖の元を解き明かしていただきます。

ガチでお金持ちと結婚したいガール

こんにちは!ずんずんです。

これは私がうら若き乙女だった頃、丸の内OLとして外資系金融に勤めていた頃のお話です。

その頃の私には、お金持ちと結婚したいガールという後輩がおりまして、まあ、読んで字のごとくお金持ちと結婚したい女性のことなんですけれども。

ただ、彼女の場合、「年収1千万円の人と結婚したい~!」といったかわいいものではありませんでした。ガチでミリオネアと結婚したいガールだったのです。

ミリオネアとは年収億単位の人たちのことでして、ミリオネアと結婚するためには、まずはミリオネアと出会わなければいけません。そこで彼女は「コネを広げる!」と夜な夜な合コン、パーティーに繰り出していったのです。

立派なクズ拾いに成長

ミリオネアとそんなにホイホイ知り合えるわけがないとお思いかもしれませんが、案外、六本木界隈にホイホイ歩いているんですよね。起業して事業が軌道にのって上場とかしちゃって、ウェーイ!ってやってる方なんかがそうですよね。読者の方で真面目なミリオネアの方がいらっしゃいましたら前もって謝罪しておきます。

努力(?)のかいあって、後輩ちゃんはミリオネアに出会えるようになったんですが、

ここで、ミリオネアを見事にゲット!

結婚しました~!会社辞めま~す!

みたいな感じにはなりませんでした。

まあそんなに人生甘くないよね……。

彼女が知り合うミリオネアとやらは、たとえ付き合ったとしても、彼女が何人もいたり、遊びだったり、既婚だったりとクズばかり。

そう彼女は立派なクズ拾いだったのです。

会社を休みがちになった後輩ちゃん

確かに結婚願望があるイケメンで誠実でしかもお金持ちだったら、とっくに結婚しているはずでして、彼女が出会うミリオネアたちがクズばかりというのも納得の結果です。

しかし、ここでの問題は、合コンやパーティーは夜行われるわけです。

夜な夜なウェイウェイやってれば、そりゃ、翌日つらいですよね。

というわけで、彼女は2週間に1回ぐらいの間隔で仕事を休むようになったのです。

そんなに休まれてたら、会社としてはたまったものではありません。

「おい、お前、あいつしばいてこいや」

と、ある日上司が言ったものですから、私は彼女の業務態度を注意をすることになったのです。

なんやねん、この仕事……。
なんやねん……。

と疑問に思っても当時の私は上司にノーと言えない社畜人間です。
とりあえず後輩ちゃんを呼び出すと、きりりと

もうミリオネアとかやめとこ? 商社とかエリートサラリーマンで手を打っておこ?」

と妥協案を提案してみました。自分のやさしさにしびれます。
しかしながら、彼女は、

「いや、私はすっごいお金持ちと結婚したいんです」

と私の妥協案を力強く否定したのです。

結婚で生活に困らなくなる

困ったなぁと思いつつ私は「なんでそんなお金持ちと結婚したいの?」と聞いてみました。

すると彼女は、

「お金持ちと結婚すれば、将来お金に困ることはないじゃないですか。人の心は変わるものですから、お金持ちを結婚という法の力でつないでおきたいんです!」

と言うのです。

……?

私は脳みそがとろけて耳から出ると思いました。

いや、どんなシチュエーションでも、お金の不安ってありますよね。

例えば、病気になって働けなくなったらどうしようとか。

リストラされたらどうしようとか。

子供の教育費がーとか自分の老後の生活がーとか親の介護費用がーとか……。

でもこれって「もしも」の話であって、大体の場合はいきなり今日明日に起こる話じゃありません。

そもそも、この若さで将来のお金が不安とか言うなんて……。

そのエネルギー、仕事に使った方がよくない?

鳩が豆鉄砲を食らったような気持ちになった私は、思わず本音をポロリとこぼしてしましました。

「将来のお金に不安ならミリオネアを捕まえるエネルギーを仕事に使って稼いでいった方がよくない?

途端、彼女は泣きそうな顔をして、こう言ったのです。

「だって私、仕事できないし、したくないし、一生働き続ける根性ないし、だから男を捕まえることしか未来がないんです」

パーン!!!!

後輩ちゃんの発言に、今度は私の頭がパーンと爆発しました。

頭は爆発してしまいましたが、私は、一生懸命後輩ちゃんが何を言いたいか考えてみたのです。

仕事ができない→わかる。

仕事したくない→わいもや。

一生働き続ける根性ない→みんなそう思うもんやで。

男を捕まえることしか未来がない→??????

お金の不安から解放してくれる「夢の王子様」を探していた

なんという思考の飛躍でしょうか。

私は頭を抱えたくなりました。

つまり、後輩ちゃんは、自分の仕事ができないという「現実」から逃れるために、あっちをふらふらこっちをふらふら、将来のお金の不安から解放してくれる「夢の王子様」を探していたわけです。

お金の不安という「恐怖」と立ち向かうのは、王子様を見つけることではありません。

「リアル」な自分を見ることが唯一の戦略です。だってお金ほどリアルなものはないからです。

例えば、最終的な目標金額が決まれば、その金額に向かって貯金するには、収入を増やすか、支出を減らすしかありません。

時として、思ったようにお金を稼げない、貯蓄できないそんな「意志の弱い自分」も直視しなければいけません。

そんな自分を見つめるのって本当に痛いですよね。

でも見つめなければ時間だけが経っていき、「もしも」の時にもっと痛いことになってしまうのです。

ところで、見つめることから逃げていた後輩ちゃんは結局どうなったかと言いますと……。

「日本にはもう金持ちはいない」

と言ってさらなるミリオネアを求めシンガポールに移住しちゃいました……。

未だにミリオネアを捕まえたという報告はありませんが、そのくらいの行動力と経済力があるなら、どこへ行ってもまあ、彼女は大丈夫でしょう。クズ拾いっぷりに拍車がかからないよう願うばかりです。

くわばらくわばら……。

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女のカイダン

仕事、お金、人間関係、恋愛、結婚……。「きゃーっ!」未来を憂いて今日も聞こえてくる女性の悲鳴。元外資系OLで、コラムニストのずんずんさんに、女性の前に立ちはだかる”恐怖”や”不安”の本質を解き明かしていただきます。

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