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2014/06/04

犬をお持ち帰り出ちゃうカフェに潜入

猫カフェ「マンチカン」でかわいい猫たちを舐めるように眺め、撫で、抱っこし、思う存分遊んだ後、薄暗い階段を降りると、1階店舗のウィンドウ越しに、ソファーに座り小型犬とたわむれる小学生くらいの女の子と、その母親らしき女性が見えた。どうやらドッグカフェのようだ。

>>【体験レポ】カワイイ猫ちゃんをお持ち帰りできるカフェ「マンチカン」に行ってみた(画像あり)

    保護された犬の里親探しを行う「保護犬カフェ」

店の前を通り過ぎようとした時、のぼりにこんな文字を見つけた。

「HOGOKEN CAFE」

保護犬カフェ? 犬カフェじゃないの? もしかして、さっきの猫カフェみたいにお持ち帰れる系!?

入店し、カフェスペースのソファーに座るとメニューが手渡された。ワンドリンク制のようだが、時間の区切りがないので長居してしまいそうだ。テーブルには人間用の飲み物だけでなく「犬のお惣菜650円」というメニューもあった。

温かいコーヒーを飲みながら、ミニチュアダックスフンドのピッピちゃんと、シーズーとヨークシャテリアのミックス犬のラブちゃんと遊ぶ。私のお尻の隣ではアプリコット色の毛のトイプードル、スターちゃんが寝息を立てていた。

犬のおもちゃやフード販売なども行うこのカフェも、2階の猫カフェと同じくNPOラブファイブと提携しており、保護された犬の里親探しを店内で行っている。

    繁殖の役目を終えた犬や飼育放棄された犬

短い足で何度も私の座るソファーに飛び乗ろうとするピッピちゃんは繁殖の役目を終えたという理由でカフェにやってきたそうだ。スターちゃんも同様である。

犬をお持ち帰り出来ちゃうカフェに潜入2

ヨークシャテリアのふわふわの毛に、シーズーのぱっちりお目目のラブちゃんがここへやってきた理由はさらに悲しいものだった。13才のラブちゃんは飼育放棄されてしまったという。詳しい事情は聞けなかったが、「遊んで遊んで」というように何度も私に小さな体をぶつけるラブちゃんを見ると、元の飼い主にかわいがってもらっていた時期もあったろうにと切なくなった。

    障害があり、商品にならないと判断された犬も

しばらくすると夫婦と娘さんの一家3人が入店した。家族として迎える犬を見るために遠方からやってきたという。どうやらお目当ての犬がいるようだ。

父親が店員に犬の名前を告げると、店員は私の周りを走り回っていた犬ではなく、カフェのスペースの外のケージから犬を抱きかかえてきた。1歳未満の幼い犬などは予防接種がまだ済んでいないこともあり、カフェスペースには出していないというが、家族が希望したチワワのオスは予防接種済みで、ゲージから出されお披露目となった。

生後半年ほどのチワワ、生まれつき関節に軽い障害があるという。命にかかわるものでもなければ、ただちに手術しないと歩けなくなるものでもないが、商品にならないと判断されたそうだ。他にも、ごく小さなハゲがあったりしただけで売り物としてはじかれてしまうこともあるという。そんなこともお構いなしにチワワの男の子は他の犬たちと追いかけっこし、家族は笑い声を上げていた。

    ここにいる犬を引きとることで得ることがある

店員の話によると「HOGOKEN CAFE」の犬の里親になるには、「マンチカン」と同じくNPOラブファイブの会員となり1万円の医療費、5,000円の事務手数料を寄付し、ペット保険〈アイペット 月額4,000円〉に入らなければならない。

それに加え、ドッグフード(2700円)の購入も勧められる。犬は里親宅に移動するにあたって、住むところも食べるところも変わってしまうと強いストレスを感じるらしい。せめて同じものを食べ続けることで生活の変化に伴うストレスを軽減させるのがねらいだ。ドッグフードは犬が新しい家に慣れるまででよいので、購入し続ける必要はないという。

店員は犬の障害と保険の兼ね合いについて説明した後、こう訴えた。

「ペットショップでも犬は買えます。でも、ここにいる犬を引きとることで得ることがあると思います」

犬を飼いたいと思う人は、一度訪れてみてはいかがだろう。

●動物愛護譲渡促進団体 lovefiveのブログ
保護犬カフェのブログ

谷町邦子