フリーランス仲人・尾崎恵美さんインタビュー 第1回

恋バナと合コンが大好きなOLが、「フリーランスの仲人」になるまで

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恋バナと合コンが大好きなOLが、「フリーランスの仲人」になるまで

「恋バナと合コンが大好きで、気づいたら“フリーランスの仲人”になっていました」

悶々としながら過ごした10年間の会社員生活、アラサーで突然決意した韓国留学を経て、フリーランスの仲人として活躍することになった尾崎恵美(おざき・めぐみ)さん。

「人生は平凡が一番だ」と考えて就職した大手企業でしたが、全然向いていなくてミスを連発していたんだそう。「でも、あのしんどい10年があったから、今は前だけを向いて進めるし、つらいことがあっても続けようと思える」シリーズ全3回の初回は、フリーランス仲人として生きる“今”の土台になっているという10年の会社員時代を中心に聞きました。

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「安定している会社ならどこでもいいや」

子供心に描いた将来の夢は、「自分の能力で人生を切り拓くこと」――。絵を描くことが大好きだった少女は、キラキラとしたそんな憧れを胸にデザイン系の学校に進学します。

しかし、待っていたのは“初めての挫折”でした。

「絵を描くのは得意だと思っていたけれど、毎回、先生からはダメ出しの嵐……。まわりの子も自分より遥かにうまい気がして、すっかり自信をなくしてしまったんです。初めて味わう“生みの苦しみ”もつらくて、私には才能がない、自分の力は通用しないと、怖くなってしまいました」

大きな壁に直面し、臆病になってしまった尾崎さんは、“自分の力で生きる”ことに背を向けてしまいます。「こんなつらい思いはもうイヤだ。人生は平凡が一番だ」と自分に呪文をかけ、本心を胸の奥深くに封印。“安定している会社ならどこでもいいや”と、半ば投げやりな気持ちで、最初に内定をもらった大手企業に就職することに。

「今思えば、逃げの選択でした。打たれ弱かったんでしょうね(笑)」

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数字が大の苦手だったのに経理部に…

入社後、配属されたのは経理部。しかし、“もともと家計簿がつけられないほど数字が苦手”だったため、ミスを連発。「全社員の給料日が遅れてしまう」というアクシデントを起こしたこともあったそう。苦痛でたまらなかったものの、仕事は生活の糧だと割り切り、プライベートを充実させることで気持ちのバランスをなんとか保っていました。

しかし、そんな日々にも徐々に嫌気がさすように。

「まわりの先輩たちを見ると“自分の10年後”がイメージできてしまう。あまり楽しそうに思えず、“人生こんなものなのかな……”と、急に未来が色あせて見えてしまったんです」

悶々とする日々に拍車をかけたのが、28歳の時に異動先で受けた50代のお局様からの強烈ないじめでした。

「それまで紅一点だった先輩としてはいろいろと面白くなかったようで、仕事をまったく振ってもらえず、話しかけても無反応。上司に相談しても、“あの人は難しい人だから君が我慢して……”と申し訳なさそうに言われ、なすすべがありませんでした」

まるで透明人間のような扱いにショックを受け、気持ちが沈む日々。しかし、そうした状況が、自分を振り返る転機となります。

「欝々と考えるなかで気づいたのは、“結局、どの生き方を選んでも苦労はあるんだ”ということでした。どうせ苦労するなら、自分が本当に好きでやりたいことで生きたほうがいいやと、気持ちが吹っ切れたんです」

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「正直、ビジョンも何もなかった」

10年近い日々を経て、ようやく自分と向き合う覚悟を決めた尾崎さん。

「でも、いじめられて辞めるのは逃げるみたいでカッコ悪い。胸を張って次に進むには、前向きな理由が欲しいと思いました。自分にとって“本当にやりたいこと”“好きなこと”はなんだろうと、胸の中に眠っている思いを一つひとつ取り出していきました」

会社を辞めたのは29歳の時。

昔から憧れていた海外移住の夢を果たすため、美術のイベントを通じて仲良くなった友人を頼りに、韓国に留学することに。「正直、ビジョンも何もなかった」という尾崎さんですが、やりたいことで生きるための第一歩を踏み出します。

「遠回りをしたなと感じたけれど、20代がムダだったとは思っていないんです。人一倍好奇心が強いのに臆病な私は、身をもって経験しないとわからないタイプ。私にとって、必要な回り道だったんだろうと思います」

第2回は、「合コンと恋バナが大好き」がフリーランスの仲人という仕事につながるまでの話を聞いていきます。

写真:青木勇太

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