むくみ対策だけじゃない、着圧ソックスの意外な効果 女医が教える活用法

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むくみ対策だけじゃない、着圧ソックスの意外な効果 女医が教える活用法

夕方になるとつらくなる足のむくみ。対策として思い浮かぶのが着圧ソックスですが、はくとなぜむくみがラクになるのか、そのメカニズムを知らない人も多いのでは?

そこで、産婦人科医で、着圧ソックスの監修も行った髙橋怜奈(たかはし・れな)先生に話を聞きました。

むくんでからはくのは遅い

——髙橋先生も日頃から着圧ソックスを愛用しているそうですね。

髙橋怜奈先生(以下、髙橋):はい。長時間立ちっぱなしの手術では足がすごくむくむので、必ずはいています。忘れたら困るから、病院のロッカーに常備しているんですよ(笑)。

——え、手術中に? 私、着圧ソックスって、むくみを感じてからはくものだと思っていました。

髙橋:基本的にむくみを予防するためのものなので、むくんでからでは遅いですね。足に圧をかけるのがマッサージ効果になるので、結果としてむくみの解消になりますが、本来の目的とは少し違います。また、目的が違うといえば、脂肪を減らすものでもないので、ダイエット効果はありません。

なぜむくみが解消されるの?

——そもそも、どうして足首やふくらはぎに圧をかけるんですか?

髙橋:むくみの原因に、血液循環の滞りがあります。心臓から送り出された血液は動脈を通って全身を巡り、静脈からまた心臓に戻るようになっています。血液を戻すため、足の筋肉がポンプの役割をしているのですが、力が弱いと、血液がうまく戻れず、溜まってしまうのです。

着圧ソックスは、足の下から上に向かって血行が促されるように設計されているので、ポンプ機能のサポートができます。これにより、血液やリンパ液、老廃物の循環が促されるので足をすっきりさせてくれるのです。

——なるほど。圧力は強めの方がいいんですか?

髙橋:いいえ。自分の足の状態に合ったものを選ばないと、むくみ以外の問題を引き起こすことがあります。着圧の数値はヘクトパスカル(hPa)が用いられます。目安として、20 hPa以下は軽いむくみ対策、30 hPaぐらいになるとひどいむくみに、40 hPa以上は医療用が主になり、リンパ浮腫(ふしゅ)対策などに使われます。

たとえば、寝ている時に40 hPa以上の強い圧をかけると、足に負担がかかりすぎて、動脈閉塞のリスクが高くなります。また、逆に血流が悪くなってしまい、冷えにつながったり、締め付けが不快で寝つきが悪くなったりすることも。

着圧ソックスで低血圧をサポート

——ぎゅーっと締め付ける方がいいのかと思っていました。他にも着圧ソックスを選ぶときのポイントはありますか?

髙橋:くり返しになりますが、圧の強さですね。昼と夜で使い分けるのもいいですね。たとえば、昼は立っていることが多く、それだけ足と心臓が遠くなるので、圧が強めなものを選ぶ。一方、夜は横になっているので、昼より圧力を必要としません。昼よりもゆったりしたものを選ぶといいでしょう。

また、素材選びも大切です。私自身、いろいろなメーカーのものを使ってきましたが、同じ着圧レベルでも素材によってキツく感じたり、ゴム部分がかゆくなることがありました。合わないと思うと脱ぎたくなってしまうので、リラックスできる素材を選ぶといいですね。

——日頃から取材で歩き回ったり、デスクワークで長時間パソコンと向き合ったりしているので、ちゃんと選んでケアしてあげよう……。

髙橋:そうですね。エコノミークラス症候群の予防にもなるので、旅行や出張で長時間の移動をする時も持っているといいですよ。また、急に立ち上がった時にくらっと、めまいや立ちくらみを起こすような、起立性低血圧の予防にも効果があります。血圧の調整がうまくできないのが原因なので、着圧ソックスをはくことを、医療的にすすめることもあります。

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