ココロもカラダも軽くなる睡眠の秘訣(第3回)

シンデレラタイムに寝ても美肌にならない。睡眠にまつわるウソ・ホント

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シンデレラタイムに寝ても美肌にならない。睡眠にまつわるウソ・ホント

「週末に寝だめをする」「シンデレラタイムに寝る」「眠れない時は羊を数える」などなど……。誰もが一度は試したことがあるのでは? しかし、その“睡眠あるある”は果たして、正しいのでしょうか。

そこで、睡眠研究の最高峰である、スタンフォード大学医学部教授および同大学の睡眠生体リズム研究所所長を務める西野精治(にしの・せいじ)先生に、「睡眠あるある」について聞いてみました。

第1回:ホルモンバランスを整える快眠法
第2回:「目覚ましのスヌーズ機能」は睡眠の質を下げる

1. 週末に寝だめをすれば大丈夫だ→△

「しないよりはしたほうがマシ」という意味ではありです。ただし、40分の睡眠不足を取り戻すには、14時間ずっとベッドの上で横になっているのを3週間続ける必要があるという実験結果があります。つまり、週末の寝だめぐらいで、日ごろの睡眠不足を解消するのは現実的には無理なこと。いかに睡眠の質を高めるかが重要になります。

2. “シンデレラタイム(22時〜2時)”に眠ると美容に良い→×

睡眠にかかわる生理現象は時間ではなくレム・ノンレムの睡眠周期に影響を受けますので、厳密に言うと間違っています。何時に寝ても構いませんが、寝る時間を大体固定して入眠からの90分の深い睡眠、いわゆる睡眠の“ゴールデンタイム”を意識しましょう。

3. よく寝る人ほど記憶力があがる→〇

ノンレム睡眠とレム睡眠を数セット繰り返す中で、記憶が整理されて定着することが分かっています。逆に睡眠不足になると、日中も完全な覚醒状態にならず、ウトウトして注意力が散漫になり、思考力も低下します。

4. お酒は寝つきを良くしてくれる→〇

個人のアルコール耐性や体格にもよりますが、1合〜1.5合ぐらいの適量であれば、睡眠薬のような効果もあり、寝つきが早くなります。ただ、大量に飲むのはNG。浅い眠りになるうえに、トイレに行きたくなって目が覚めるなど、睡眠の質の低下を招きます。

5. 眠気を呼ぶために羊を数える→×

羊を数えるというのは、もともとアメリカやイギリスから来ています。つまり、「シープ、シープ、シープ……」と数える。スリープ(睡眠)と似ているからとか、眠りを誘う響きがあるからなど、諸説ありますが、日本語で「ヒツジガイッピキ……」というのは、逆に頭が冴えてしまいそうですよね。

6. ブルーライトが寝つきを悪くする→〇

ブルーライトには、眠りを誘うホルモン(メラトニン)を抑える働きがあります。また、光の問題だけでなく、スマートフォンやパソコンを操作することで、脳を刺激してしまい、寝つきを悪くしてしまうと言えます。

7. 目を覚ますために朝食は必ず食べるべきだ→〇

朝食には体温を上げ、活動を始めるためのエネルギー補給の役割があります。また、体内時計のリセット効果と肥満防止効果があることも分かっています。特に汁物は体温を上げるサポート役にぴったりなので、朝食に加えるといいですね。

8. 冷たい水で顔を洗うと目が覚める→○

皮膚感覚を刺激することで、脳を活性化させることができます。顔というより、手を冷たい水で洗うことで覚醒スイッチが入ります。朝は体の中の深部体温が上がってくる状態なので、手に冷たい水をつけることで、皮膚体温との差がさらに広がり目を覚ましやすくなります。

クリエイティブな仕事をしたいなら十分な睡眠時間を

最後に西野先生は、「日本は文化的に、睡眠時間を犠牲にして働くことが美徳だと思われがちです。睡眠不足は、パフォーマンスの低下や健康被害を招くなど、弊害の方が大きい。特に決断力や独創性に大きな影響があります。睡眠を犠牲にして働くのはやめましょう」とアドバイス。

日々、クリエイティブな仕事をするために、十分な睡眠をとることはとても重要なこと。今日から睡眠を味方に変えましょう。

【新刊情報】
スタンフォード式 最高の睡眠』は、「睡眠研究のメッカ」と称されるスタンフォード大学の睡眠研究のトップを務める世界的権威の日本人が「最強の眠り方」を伝授する一冊。サンマーク出版より好評発売中です。

(渡邊晃子)

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