風邪のひき始めにオススメのメニューは? 管理栄養士に聞く、冬の風邪予防になる食事

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風邪のひき始めにオススメのメニューは? 管理栄養士に聞く、冬の風邪予防になる食事

「食生活が乱れると、免疫力が低下するために風邪をひきやすくなります。体調を崩さないためにはまず、日ごろの食事の内容に気を付けましょう」と話すのは、管理栄養士で糖尿病クリニックにて食事指導にあたる西山和子さん。そこで、「風邪の予防に役に立つ食事」について、西山さんに教えてもらいました。

無理なダイエットをすると風邪をひきやすい

風邪の予防に食事が重要である理由について、西山さんは次のように説明します。

「体には、外部から侵入するウイルスを攻撃、排除しようとする免疫機能が備わっています。免疫力が低下すると、ウイルスへの抵抗力が弱まって風邪をひきやすくなります。

私たちの体は、日々の活動エネルギーの大半を食事で得ています。そのため、摂取する栄養のバランスの乱れは、免疫力の低下の大きな要因になります」

無理なダイエットをすると風邪をひきやすいというのはそのためでしょうか。

「単品ダイエットや無理なカロリー制限のダイエットをすると、必要な栄養素をまんべんなくとれなくなるため、風邪をひきやすくなります。

免疫力を維持するためには、ウイルスと戦うための体力が必要です。それに、免疫細胞やウイルスの侵入を防ぐ粘膜を形成するためには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取する必要があります」と西山さん。

免疫細胞は主にタンパク質でできている

ここで、具体的に「風邪の予防に役立つ栄養素と適切な食材」を西山さんに挙げてもらいましょう。

(1)タンパク質
筋肉や血液、皮ふ、爪、臓器など体の大部分を構成する栄養素です。免また、免疫細胞は主に、タンパク質(アミノ酸)で構成されています。基礎体力や免疫力を維持します。

代表的な食材例:肉、魚貝類、卵、大豆製品、乳製品など

(2)ビタミンA
皮ふや粘膜の細胞を作るときに欠かせないビタミンです。粘膜は風邪のウイルスの侵入を防ぎますが、ビタミンAの不足などで働きが弱まって乾燥すると、ウイルスが侵入しやすくなります。

代表的な食材例:レバー、うなぎ、牛乳、ニンジン、カボチャ、ホウレンソウなど

(3)ビタミンC
皮ふや血管、筋肉などを作るときに必要なコラーゲンの合成を促します。体内に蓄えることができないので、食事でこまめにとり入れる必要があります。

代表的な食材例:ミカンやイチゴなどの果物類、ブロッコリー、ダイコン、ジャガイモなど

(4)ビタミンB群
8種類のビタミン(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン)を総称して「ビタミンB群」と呼び、お互いに助け合いながら働きます。皮ふや粘膜などを健康に保ち、エネルギーを作り出す代謝にも欠かせない栄養素です。

代表的な食材例:肉類、特に豚肉やレバー、魚貝類、チーズ、大豆製品など

(5)アリシン
強い殺菌力がある成分です。また、アリシンの香りには、胃腸の動きを活発にし、食欲を増進させるとも言われています。

代表的な食材例:ニンニク、タマネギ、ネギなど

雑炊にさまざまな具材を入れて、栄養のバランスを整える

栄養素と代表的な食材を知ったところで、次に、「これらの食材を使った簡単自炊レシピ」を3つ、西山さんに教えてもらいました。

(1)あったか雑炊

ワンポイントアドバイス:複数の具材をとることができるので、主食、主菜、副菜と栄養のバランスがそろう一品です。消化がよいので、風邪のひき始めや体調がすぐれないときにもお勧めです。

作り方:細かく切ったちくわ、ニンジン、ダイコン、ホウレンソウなどを市販のだしの素でやわらかくなるまで煮込み、ごはんと刻みネギを加えたらできあがり。だしをコンソメスープに変え、仕上げにチーズを加えると、リゾット風にアレンジできます。

(2)具だくさんみそ汁

ワンポイントアドバイス:大豆を発酵させて作るみそには豊富な栄養素が含まれるうえに、豚肉や野菜を入れるので、多種の栄養素を摂取できます。体が温まるので、普段の食事にプラスしましょう。

作り方:市販のだしの素を使い、ひと口大に切った豚肉、ニンジン、カボチャ、ブロッコリーなどを一緒に煮込んで、みそと刻みネギを加えるとできあがり。

(3)豚のしょうが焼き

ワンポイントアドバイス:ビタミンB群が豊富なタンパク源の豚肉と、タマネギに含まれるアリシンで、免疫力や抵抗力をアップします。

作り方:タマネギ半玉と豚肉(薄切りもも肉3~4枚)を、少量の油で完全に火がとおるまで焼きます。仕上げにみりん(大さじ1)、しょうゆ(小さじ1)、しょうが(市販のチューブ3センチほど)を混ぜたタレを加えてからめて、できあがり。

主食、主菜、副菜をそろえて

最後に西山さんは、「和定食のように、ごはんやパンなどの『主食』、メインのおかずとなる『主菜』、サイドメニューの『副菜』がそろうと、栄養のバランスが整った食事になります。さらに、イチゴやリンゴなどのフルーツを添えると、加熱すると失われる水溶性ビタミンや酵素などの栄養素を補給できます。また、食材はしっかりと火を通しましょう。風邪の症状に似た食中毒の予防にもなって安心です」とアドバイスします。

風邪の予防には、免疫力や体力を維持するために栄養のバランスが整った食事が不可欠だということです。これらの5つの栄養素を覚えておき、自炊に生かして元気に冬を乗り切りたいものです。

(取材・文  岩田なつき/ユンブル)

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