サラダはどう選ぶ?糖尿病専門医に聞く「飲み会で太りにくいメニューを選ぶ方法」

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サラダはどう選ぶ?糖尿病専門医に聞く「飲み会で太りにくいメニューを選ぶ方法」

年末年始、飲み会や忘年会、新年会で外食続きという人も多いのではないでしょうか。
つい食べ過ぎてしまうこの時期だからこそ、食事には気をつけたいものです。

そこで、「腹やせ」をキーワードに糖尿病やメタボの患者さんの治療にあたる専門医で、『糖尿病は自分で治す!』(集英社新書)などの著者もある福田正博医師に、外食で太りにくいメニューを選ぶ方法について聞きました。

血糖の上昇がゆるやかになる食べ方を

「空きっ腹にいきなり揚げものや炭水化物を食べると、脂肪がたまりやすくなります」と話す福田医師は、その理由を次のように説明します。

「居酒屋では、複数の人がそれぞれ、好きな料理を注文するでしょう。勢いでお酒を飲みながら、から揚げやピザからパクパクと食べがちではないでしょうか。

食事をすると、消化されたブドウ糖が血液中に流れ込み、血糖値(血液中の糖分の濃度)が上がります。するとすぐさま、すい臓から『インスリン』というホルモンが分泌されます。

このインスリンの働きによって、内臓や筋肉の細胞にブトウ糖が取り込まれて、タンパク質が合成されたり、エネルギーとして利用されたりするようになります。この作用で血糖は上がり過ぎずに正常に保たれます。

ところが、空腹時に麺類やパン、ごはんなどの炭水化物を食べると、ブドウ糖が血液中に急速に流れ込むことになります。それを処理するためにインスリンがどっと分泌されますが、この場合は内臓や皮下に脂肪をためこむように働きます。

つまり、太りにくい食べ方とは、『血糖値の上昇をゆるやかにする食べかた』だと言えるわけです」

食物繊維が豊富な野菜や海藻類から食べる

血糖値の上昇がゆるやかになる食べ方とは、具体的にどのような方法なのでしょうか。

福田医師は、「食物繊維→タンパク質→炭水化物という『食べる順番』を守ることがポイントです。飲み会などでは、誰かが代表して、『食べる順番』を意識したオーダーをしてください」とアドバイスをします。

「まずは、食物繊維が豊富な『野菜、きのこ類、海藻類』をチョイスしてください。すると、あとから食べる炭水化物や脂肪の吸収を抑えられることがさまざまな研究でわかっています。

次にメインとなるタンパク源の『魚、肉』を選びます。両方を食べたい場合は、魚を先に食べましょう。血糖値を正常に保って食欲を抑えようとするホルモンを『インクレチン』と言いますが、魚に含まれる不飽和脂肪酸は、このホルモンの分泌を刺激します。

『麺類、パン、ごはん』などの炭水化物は、それらの後に少量を食べましょう」

「食べる順番を変えるだけダイエット」という方法をよく耳にしますが、これについて福田医師は、こう説明します。

「この食べる順番は、もともと、糖尿病や糖尿病予備群、メタボリックシンドロームの食事療法のひとつです。ダイエットができるかどうかは、食べ過ぎない、飲み過ぎない、食材を選ぶ、またほかの生活習慣の要素が影響しますが、この順番で食べると、血糖の上昇がおだやかになって脂肪を蓄積しにくいということは確かです」

サラダならOK? ドレッシングはポン酢やバルサミコ酢を

次に、具体的なメニューを福田医師に挙げてもらいましょう。まずは野菜からです。

OK……グリーンサラダ、豆腐や海藻のサラダ、カプレーゼ、ピクルス、枝豆など
NG……ポテトサラダ、シーザーサラダ、アボカドスライス、フライドポテトなど

福田医師:サラダと聞くと低カロリーと思われがちですが、糖尿病の食事療法では、ジャガイモやサツマイモ、カボチャは炭水化物の多い野菜、アボカドは脂肪分が多い食品として扱います。食後の血糖値が急激に上がり、脂肪が蓄積しやすくなる食材と覚えておきましょう。

また、マヨネーズ、シーザーやフレンチなどのドレッシングは、油を多く使うので高カロリーです。摂取カロリーを抑えたい場合は、ノンオイルやポン酢、バルサミコ酢を選びましょう。

魚は? 「とろける食材」は高カロリー

OK……シーフードの焼き物、ホタテの刺身、エビのアヒージョなど
NG……サーモンユッケ、トロの刺身、イワシの香草フライなど

福田医師:トロ、サーモン、イワシ、ウナギなど口の中でとろける食感の食材は高カロリーですが、白身魚やイカ、タコ、エビ、カニ、ホタテなどの甲殻類や貝類は低カロリーです。

肉は? 同じ鶏肉でも選ぶなら胸肉を

OK……ササミポン酢、レバーのショウガ煮、鶏胸肉のトマト煮、しゃぶしゃぶなど
NG……つくね、鶏のから揚げ、チキン南蛮、牛バラステーキなど

福田医師:鶏肉の場合、皮、モモ、つくねよりも、レバーやささみ、胸肉の方が低カロリーです。牛肉でも豚肉でも、脂身の少ない部位を選びましょう。

また、同じ素材でも、網焼き→ゆでる→炒める→揚げるの順でカロリーはアップします。調理法にも注意して選んでください。

どうしてもご飯を食べるなら…

OK……雑炊、お茶漬けなど
NG……温玉カルボナーラ、ピザ、ラーメン、うどん、各種のどんぶりなど

福田医師:飲み会が終わるころには、食事やお酒が進んでカロリー過多になっていると考えましょう。最後の炭水化物は、消化に良くて分量もかさ増しされて満腹感が得やすい、雑炊やお茶漬けなど、ごはんをふやかしたメニューを選びましょう。シメにラーメンやパスタを食べると、確実に太ります。

脂肪が蓄積しやすい「3つの『あ』」

最後に、福田医師は「3つの『あ』」について注意を呼び掛けます。

「『脂っこいもの』、『甘いもの』、『アルコール』は、おなかに脂肪が蓄積しやすい原因になります。特に、揚げ物とアルコールはセットでがんがん飲み食いしやすい組み合わせです。

甘いものは、タルト類やパイ類など高カロリーなお菓子よりも、フルーツ、もしくはシャーベットやシフォンケーキ、和菓子など、カロリー控えめなタイプを選びましょう」

食べる順番を守って食物繊維が豊富なメニューから食べると、内臓や皮下に脂肪が蓄積されにくいということです。飲み会の騒ぎの最中でもそれを意識したうえで、食材や調理法に注目して冷静にメニューを選び、太りにくい食べ方を実践したいものです。

(取材・文 岩田なつき/ユンブル)

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取材協力・監修 福田正博氏。医学博士。糖尿病専門医。大阪府内科医会会長。医療法人弘正会・ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長。著書に、『糖尿病は自分で治す!』(集英社新書)、『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』、『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』 (ともにアスキー新書)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)、『専門医が教える5つの法則 「腹やせ」が糖尿病に効く!』(マガジンハウス)など多数。名医として知られる存在で、わかいやすく面白い講演でも定評がある。 医療法人弘正会・ふくだ内科クリニック

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