“体臭の悩み”と聞くと男性の悩みを連想しがちですが、最近、働く女性たちが頭を抱えているニオイがあるのをご存知ですか? 

それは、カラダに疲れが溜まったときに発生する“疲労臭”。

疲れが引き起こす疲労臭とは、一体どんなものなのでしょうか? 体臭や多汗症の治療を専門にしている五味クリニック院長の五味常明(ごみ・つねあき)先生に聞きしました。

現代人に多い疲労臭 その原因は?

「疲労臭のもととなるのは、体内に発生したアンモニア。通常、毒性があるアンモニアは肝臓内で無毒化されて尿として排泄されます。

ですが、肝機能が低下するとアンモニアを分解できなくなり、血中にアンモニアが残ってしまいます。その血液が体中を巡り、汗と一緒にアンモニアが出てきて疲労臭となるのです」

疲労臭が発生すると、アンモニアと同じツンとした鼻につくニオイが、カラダ全体から漂ってくるそうです。発生の季節も関係なければ男女差もない、この疲労臭。

なぜカラダからアンモニアが発生するのでしょうか?

「普通に生活しているだけでも、アンモニアは体内で発生しています。主な発生理由はタンパク質の分解。肉を食べたあとはタンパク質を分解するために腸内で発生します。サッカーや短距離走など、急激に激しい運動をすると、体内のタンパク質が分解されてアンモニアが出ます。そのほか、徹夜続きの生活を送っていれば、体の疲労が蓄積されて肝機能の低下を招き、アンモニアの分解力が下がります」

また、二日酔いになるほどお酒を飲んだ翌日は肝機能が著しく低下しているため、アンモニアを分解することができず疲労臭が充満するそう。ムリな飲酒は、体臭をキツくするんですね。

むくみには要注意!? 疲労臭が溜まりやすい部位とは

さらに、女性に多い“足のむくみ”も疲労臭と深い関わりがあるとか。

「実は、疲労臭がとても強いニオイを発するのは足の裏なのです。日中立ち仕事をしていると体内の血行が悪くなり、血液が重力に逆らえずに下半身に血液と老廃物が溜まってしまいます。そのため、毒素であるアンモニアも老廃物として足の裏に溜まり、疲労臭を発するのです」

もともと、足の裏は靴の中が蒸れるため、雑菌が繁殖してニオイを発しやすい場所ですが、この雑菌臭はしっかり洗えばそれなりに落ちます。一方、足に溜まった疲労臭は、洗っても消えないとのこと。

「これからの時期、ブーツで足が蒸れて臭う雑菌臭だけでなく、むくみによる疲労臭が足裏から漂う可能性が非常に高いですね」

雑菌臭と疲労臭、まさに悪臭のダブルパンチ! 働く女性たちは、一体どうやって疲労臭と戦えばよいのでしょうか? 

次回は、疲労臭の解消法を五味先生に教えていただきます。

協力:ワキガ・体臭・多汗症に悩む方の心と体の治療室五味クリニック
http://www.gomiclinic.com/

(真島加代[清談社])