細胞のがん化にブレーキをかける特定の遺伝子に異常(変異)があるため、がんになりやすいとされる「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)」。

“乳がん月間”など啓発キャンペーンで乳がんへの関心度は高まっていると言っても「HBOC」と聞いてもピンとくる人は少ないのではないでしょうか?

認知度は5割

2013年にハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが両方の乳房、2015年には卵巣・卵管の切除を発表しましたが、遺伝子検査で「BRCA1」という遺伝子に変異が見つかり、乳がんや卵巣がんになる確率が高いことがわかったからだと言われています。

今回、製薬大手の「アストラゼネカ」が、乳がん・卵巣がん患者を対象に、「遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)」に関する認知・理解度調査を実施しました。

乳がん・卵巣がん患者にHBOCの認知度を聞いたところ、認知度は55.8%と半数に止まりました。

HBOCを「知っている」と回答した患者でも、HBOC 特有の若年性や多発性、子どもや親族への遺伝確率についてのリスクを理解している患者の割合は、すべての項目において50%以下でした。

グラフ

不安な人は遺伝カウンセリングを

HBOCについて説明を受けた患者は、「自分の子供など親族のことが心配になった」(32.7%)、「自分の乳がん・卵巣がんが遺伝性なのか知りたいと思った」(30.8%)など、約7割の患者が自身のがんとHBOCの関連性を意識するようになったという結果がになりました。

とはいえ、患者がHBOCを認知した経路は、テレビなどマスメディアの情報が上位を占めており、診断や治療の過程(医師)で専門家を通じて情報を得ているケース患者さんは多くないことがわかりました。

多くの人にとってはまだまだ馴染みがな浅いと言えるHBOC。自分が乳がんや卵巣がんにかかったことはないけれど、家族歴があるたやめ不安という人もいるかもしれません。遺伝子検査は乳がんや卵巣がんを発症した人が受けるのが原則ですが(参考記事:母親が乳がんなら自分も受けるべき? 「遺伝子検査」について聞いてみた)不安に思う人は、まずは遺伝カウンセリングを受けるのがよいかもしれません。

実施:アストラゼネカ
調査時期: 2016年9月
調査方法: オンライン調査(マクロミル・ネットモニターを利用)
調査対象者: 乳がんまたは卵巣がんを治療中の患者さん、もしくは乳がんまたは卵巣がんの治療経験のある人 計104人
監修: キャンサー・ソリューションズ(CANSOL)株式会社 代表取締役社長 桜井 なおみ氏

(編集部)