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2016/10/25

「妊娠初期の“つわり”こそが流産防止の役目を果たしている」そんな研究結果を先月、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の研究チームが発表しました。

研究では、2007年から2011年にかけて、流産を経験した800人(平均年齢は28.7歳)の妊婦を対象に、つわりの症状が調べられました。それぞれの女性が残していた妊娠初期の吐気や嘔吐の記録や、アンケート調査から、「つわりと流産の関係」が見えてきたのだそう。

つわりはカラダに毒素を入れないための防護反応?

分析の結果、妊娠1ヵ月目では20%の女性に、妊娠2ヵ月目では80%の女性につわりの症状が見られたとのこと。さらに、流産してしまった以前の妊娠と、出産できた妊娠で、それぞれのつわりの状況を統計的に分析してみると、「つわりがあった方が妊娠を継続できる」という結果がはっきりと出ました。

これまでも他の研究結果から「つわりがあった方が流産しにくいのでは?」という説は唱えられていたそうですが、今回の大規模調査で初めて統計的に実証できました。

ちなみに、つわりに関しては「吐気などで、食欲が減退することによって、化学物質(毒素)を含む余計な食べものを摂らないようにしているのでは?」という説もあります。つわりが出やすい妊娠初期は、受精卵から胎芽・胎児に成長する大事な時期。食欲を抑えて、毒素の量をコントロールしようとしているのかもしれませんが、真相はいまだに謎です。

豆類を食べるとつわりを軽減できる

さらに最近の研究では、つわりを誘引する物質もわかっています。その物質とは、食品添加物としてよく用いられている「亜硫酸塩」。パッケージの原材料の欄に表示されているのを見たことがある人もいるかもしれません。

この亜硫酸塩を中和してくれるのが、「モリブデン」という栄養素。豆類にたくさん含まれているため、豆を摂ることでつわりを軽減できることがわかっています。実際にアメリカでは、つわり対策としてモリブデンのサプリが販売されているんだとか。

つわりという言葉は、「つわる=芽が出る」が語源になっているそうです。かわいいわが子が育つためとはいえ、実際に経験するとつらいもの。今回の研究結果を知れば、少しはラクに過ごせるようになるかも?

【出典】
Association of Nausea and Vomiting During Pregnancy With Pregnancy Loss: A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial.

(編集部)