ドバイといえばきらびやかなセレブたちが集うラグジュアリーなリゾートや、大富豪のいるお金持ちの国。そんなイメージでしょうか。

目も覚めるようなターコイズブルーのアラビア湾に浮かぶラグーンアイランドや、ビーチ沿いのリゾート群。世界一の高さを誇る高層タワーの「ブルジュハリファ」。そんな贅を尽くした近未来的な風景ばかりかと思えば、雑多な旧市街はまさにカオス。市場(スーク)からはスパイスや乳香、ダマスクローズの香りが鼻腔をくすぐり、世界中の金細工、純金が集結したようなゴールドスークではその迫力に圧倒されます。

1_BEACH AND MARINE - Harborr

濃厚なアラビア式のコーヒーや、お砂糖をたっぷり溶かした熱い紅茶を片手に談笑する老人たちの姿も異国情緒を感じさせる。中東のエキゾチシズムをたたえたドバイは、一度は行ってみたい憧れの場所。旅情あふれる街中や、贅を尽くした高級リゾートはどこを切りとっても絵になります。

2_CULTURE - Arts Installation - Sikar

でも、私にとってドバイはラグジュアリーなデスティネーションというだけではありません。旅の記憶に残る感動的な場所として存在します。

美しくて儚い、砂漠のワンシーン

3_CULTURE - Bastakiar

ドバイの中心から車で10分も走れば、見わたす限りの砂漠。アラブ首長国連邦という国があらためて砂漠の中にあることを実感するはずです。

さらに4駆動車で砂漠を走ること1時間。砂漠の中に蜃気楼のように浮かぶリゾートが出迎えます。ここは保護地区内の隠れ家的ハイダウェイ。まわりにあるのは手つかずの砂漠の荒野。それでいてリゾートの中へ一歩入れば砂漠の民ベドウィンの暮らしをイメージさせたアラビアンテイストの快適な空間が。

そして、なんといってもステキなのが滞在するテント型のプライベートヴィラ。どっしりとしたベッドにアラビア風インテリアのリビング。ゆったりとしたバスルームと、外には温水のプライベートプールまで。テラスからの眺めはもちろん砂漠。神秘的なデザートビューという特別感には感動をおぼえます。これこそ最上質のグランピングリゾートといってもいいかもしれません。

4_CULTURE - Bastakiya - Interiorr

こんな高級感あふれるリゾートですが、サービスはとてもアットホーム。ゲストだけの空間なので顔もすぐ覚えてもらえます。出会うたびにニッコリと笑顔であいさつをしてくれる。ハネムーンゲストも多く、砂漠でのプライベートダイニングなど二人だけのための演出をスタッフ総出でかいがいしく手伝う姿もほほえましい。

旅とは場所だけではなく、人とのつながりがあってこそだと思う瞬間です。

5_Culture_Old Dubai_Emirati riding a camelr

滞在中、ゲストが楽しみにするのが砂漠を舞台にしたアクティビティ。まず、みんなが挑戦するのがサンセットキャメルライド。ラグを敷いたラクダの背に揺られて夕日が沈む砂漠をお散歩。その後は、シャンパンを傾けながらゆっくりと消えゆく夕景を満喫。日中はあれほど暑いのに日が暮れるとひんやりとするのも砂漠らしい体験。

やがて、パープルに色を変えはじめた空に一番星。見上げるゲスト同士の会話がとぎれ、一瞬、世界が止まる。言葉を必要としない静寂が砂漠を包み、湧きあがる感情に心が震えます。

6_CULTURE - Camelsr

バカンスの時はなぜか、早く目が覚めてしまう経験がきっと誰にもあるはず。この時もそうでした。都会では決して味わうことのない静けさに包まれたまま、ベッドをするりと抜けだして重たいドレープのカーテンを一気に開ける。

朝焼けでローズピンクに色を染めた砂漠の美しさは、今でもはっきりと記憶に刻まれています。窓を開けるとひんやりとした空気が流れ込み、フレッシュな朝の光に包まれる幸福感。淡いピンクから力強いオレンジ色に世界が変わり始めた時、目の前を野生のオリックスが数頭、ゆっくりと横切る姿が。

みずみずしい朝のきらめきと野生動物の力強くも優美なシルエット。スローモーションで展開されるシーンはまるで映画のように美しく、そしてはかなかった。

7_FAMILY - CAMPINGr

旅はしなやかさをあたえてくれる

この一瞬を見るために、私はここまで来たのかもしれない。ふと、そう思う。

リゾートには、「何度も通う」という意味があります。

旅を続け、世界と出会うことを繰り返すごとに喜びは深く、感動は大きく心に刻まれていきます。時に笑い、時に泣くことも旅ゆえのリリシズム。さまざまな経験が自分を強くし、優しさに気づくしなやかさを与えてくれます。

人生を変えうるすばらしい時間を旅で見つけたら、思いっきり楽しんでパワーチャージ。最高に輝く笑顔とリフレッシュした自分をおみやげに大好きな人たちが待つ、いつもの場所へ戻っていこう。

【イベント】
『ヨーロッパ旅博』
主催:関西エアポート株式会社
開催日程:2016 年 10 月 23 日(日)11:00〜18:00
場所:スイスホテル南海大阪 7 階 芙蓉、橘、楓、花桐
参加申し込み:「ヨーロッパ旅博」サイトよりお申込みください。
URL:http://flyfromkix.com/europe/
事前予約期間:10 月 17 日(月)17:00 まで
当日参加料:大人 1,500円 / 学生 1,000円 
*小学生以下のお客様のご参加はご遠慮願います

写真提供:ドバイ政府観光商務局 
*写真はすべてイメージです。

(寺田直子)

寺田直子(てらだ・なおこ) トラベルジャーナリスト。旅歴25年。訪れた国は80ヶ国ほど。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。山口県観光審議委員、青森県の観光戦略アドバイザーなどを務める。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。