気になる「ニュースの数字」第24回

結婚したいのに「いい人」がいないのは、なぜ? 数字で見るイマドキの「出会い」

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結婚したいのに「いい人」がいないのは、なぜ? 数字で見るイマドキの「出会い」

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「独身女性の2人に1人が『恋人いない』」。前回は先月15日に厚生労働省から発表された「第15回出生動向基本調査」(2015年)をもとに未婚者が恋愛しない理由について、数字から読み解いていきました。今回のテーマは前回ともつながる「結婚相手」について。

アラサー前後で変化する「結婚しない理由」

「第15回出生動向基本調査」の独身者調査で未婚者に「独身でいる理由」を尋ねたところ、18〜24歳の女性では「まだ若すぎる」(41.0%)、「仕事(学業)に打ち込みたい」(45.9%)といった「結婚をしない理由」が多いのに対し、25〜34歳になると一転、「適当な相手にめぐり会わない」(51.2%)という「結婚できない理由」が増加しました。

年齢を重ねて「結婚したい」と思ってもその相手がいない。25〜34歳のアラサー女性の2人に1人が「相手がいないから独身でいる」のです。

内閣府の平成26(2014)年度「結婚・家族形成に関する意識報告書」でも、未婚者でかつ恋人のいない人に「交際の不安」を尋ねたところ、もっとも多かった回答は「そもそも出会いの場所がない」で全体の55.5%。男女ともどの年代でもこの回答が多かったのです。つまり、ほぼ半分の人が結婚の前段階である「異性との交際」のスタートラインに立つことができていないわけです。

女性の「出会い年齢」は年々上昇

では、そもそも既婚者はどのように結婚相手を見つけているのでしょうか? 

また、どれくらいの交際期間を経て結婚に至っているのでしょうか?

先ほどの「第15回出生動向基本調査」の夫婦調査の結果を見てみましょう。まずは結婚相手と出会った年齢と交際期間。2015年の調査では夫の平均出会い年齢は26.3歳、妻は24.8歳(見合い・恋愛結婚の総数による算出)。この数字は2010年の出会い年齢よりも、夫が1.3歳、妻が0.5歳上回っています。

それ以前のデータも見てみると、男性については1987年調査の平均出会い年齢は25.7歳で、ここ約30年でそこまでの変化はありません。しかしながら、女性の場合、1987年の平均出会い年齢は22.7歳。30年で出会いの時期が2.1歳分遅くなっています。

平均交際期間についても2015年調査では4.34年ですが、2010年調査よりも0.12年増加。1987年(2.54年)と比べると、なんと1.8年も長くなっています。最近は、結婚に至るまでの交際は始まりが遅く、そして期間が長くなっていることがわかります。

そうなれば当然、平均初婚年齢も上昇します。2015年の夫の初婚年齢は30.7歳、妻は29.1歳。1987年に比べ、夫は2.5歳、妻は3.8歳も上昇しています。晩婚化の原因は、出会いと交際の事情の変化に隠されていたのです。

最大のハードルは「結婚資金」?

近年になって出会い年齢が上昇し、交際期間が長くなった理由の一つに「見合い結婚」の減少があります。2015年度の夫婦の「出会いのきっかけ」は恋愛結婚が87.7%。見合い結婚はなんとたったの5.5%です。

自分の周囲を見ていても感じますが、現代では恋愛結婚が主流。1940年以降、「見合い結婚」の割合はぐんぐん低下し、1970年には完全に「恋愛結婚」が「見合い結婚」を上回ります。「見合い結婚」がなくなり、独身生活の期限を親戚に決められることがなくなれば、自然と出会い年齢は上昇し、交際期間は長期化します。

また、他にも「結婚へのハードルと独身でいる理由」についての調査では「結婚資金」が男女ともに全体の40%を超える回答数となっています。「結婚資金が貯まらないと結婚できない」という人が増えていることも、晩婚化を助長させている原因と言えるでしょう。

やっぱり「友人の紹介」と「親のお節介」が頼り?

では約9割の人々が恋愛結婚している今、世の夫婦はどこで結婚相手と巡り会ったのでしょうか?

2015年でもっとも多かった回答は「友人・兄弟姉妹を通して」(見合い結婚も含む総数901人中278人)、続いて2番目が「職場や仕事」(253人)、3番目が「学校」(105人)となっています。この3つのきっかけが主要になっているようです。とはいえ、「そこでいい人に巡り合えていたら苦労しない!」と思う人も少なくないのでは?

では、未婚者で恋人のいない人はどのように「出会い」を探しているのでしょうか? 最近では「出会い」に関するさまざまなサービスが存在します。「街コン」や「婚活パーティー」に参加している人、または参加している友人がいるという人は今や珍しくないでしょう。

しかしながら、いまだに根強いのが「友人からの紹介」。先ほどの「結婚・家族形成に関する意識報告書」で「出会いのために行いたいこと」を調査したところ、「恋人が欲しい」とする層の62.4%が「友人に紹介を頼む」を選択しました。女性全体でもこの割合は51.7%ともっとも高く、「合コンやパーティーに行く」については男性よりも低い31.8%となっています。

「婚活」や「恋活」が増えてきたとはいえ、まだ浸透しきってはいない今、親や地域の代わりに「友人」が「出会い」のサポート役を務めているのです。

その一方で「婚活」に親からの干渉があるパターンも存在します。2016年の明治安田生命福祉研究所による「20〜40代の恋愛と結婚」調査によると、「親が自分の婚活に関して情報収集に協力したり、アドバイスをしたりする」としたのは男性で全体の17.7%。女性で12%となっているます。

年齢層別で見ると特に20代の男性では27.9%もの人、つまり4人に1人が婚活に親の干渉を受けています。ちなみに女性でもっとも親の干渉を受ける年齢層は30代で13.5%。30代女性の7人に1人が親の干渉を受けていることになります。

「見合い結婚」はなくなれど、親が子の「結婚相手」探しを手伝いたいという思いは今も変わらないようです。

(安仲ばん)

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