「子宮は国家の所有物じゃない!」 イタリアの少子化対策がバッシングの嵐に

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「子宮は国家の所有物じゃない!」 イタリアの少子化対策がバッシングの嵐に

もし、政府主導で「子作りの日」なるものが制定されたら、あなたはどう思うだろうか? 子作りの日。まるでエロ漫画のバナー広告みたいなセンスの言葉だが――これを本気でやってしまった政府がある。戦時中の話ではない。2016年、イタリアでの話である。 「2016年9月22日は、史上初めて、年に一度の国民の祝日『子作りの日』として祝われることになります」 「子作りの日」公式サイトには、ピンクのハートに精子くんが飛び込むマーク付きでそう書かれている。発案者は「ウケる」と思ったのかもしれないが、本企画はものの見事にスベってしまった。そんな「子作りの日」公式サイトで使われていたキャッチコピーの数々を、ここで見てみよう。

なんともいえないセンス……イタリアの「子作りの日」

「急いで! コウノトリを待たないで」

公式ツイッター@FertilityDayより

公式ツイッター@FertilityDayより

「子づくりはみんなの良識」

公式ツイッター@FertilityDayより

公式ツイッター@FertilityDayより

「憲法は、意識的で責任ある子づくりを保護しています」

公式ツイッター@FertilityDayより

公式ツイッター@FertilityDayより

「美しさは年齢を問わない。でも、妊娠は年齢を問う」

公式ツイッター@FertilityDayより

公式ツイッター@FertilityDayより

「若い両親。クリエイティブであるためのベストな方法」

公式ツイッター@FertilityDayより

公式ツイッター@FertilityDayより

まさに、マンマミーアである。 子どもが欲しくても仕事がない、賃金が安い、保育制度が不十分であるといった問題をさしおいて、子どもが欲しくない人にまで「子作りを急いで」「みんなの良識」と押し付け、さらには、女性モデルにだけ砂時計を持たせていわゆる「期限」を暗示させるというこのセンス。 本企画には「えっ、今って何世紀だっけ?」「子宮は国家の所有物、とでも思ってるの?」「ムッソリーニかよ」といった批判が殺到し、現首相レンツィ氏までもが「私の友人に『子作りの日だから子どもを作ろう!』となった人は誰もいなかったよ」とコメントした。これを受け、ベアトリーチェ・ロレンツィン保健相は「人を怒らせるつもりではなかった」と釈明のうえで、9月2日、公式サイトの改変を指示した(参考:BBC)。 しかしながら、改変指示から3日経った2016年9月5日現在でも、公式サイトのトップページにはこんなキャッチコピーが踊っている。 「あなたの妊娠能力を守って、あなたのために。私たちのために。みんなのために」

公式がこんな調子でやらかしている中、ツイッターのハッシュタグ「#fertilityday(子作りの日)」は、もはや政府を笑う大喜利会場と化している。一部をご紹介しよう。

ツイッターで盛り上がる「子作りの日」大喜利

(ムッソリーニの政策を報じる新聞記事と共に) 「前回の『子作りの日』はこちらです」

  (ある女性が「子作り計画」と見せかけた策略にはまるホラー映画「ローズマリーの赤ちゃん」のパロディで) 「子作りの日……」

  (便乗したビール会社の広告) 「OK、子作りの日ね……つまり9ヵ月は飲めなくなるってことだけど?」

  (政府が「アルコールは生殖に毒」と言ったことに対して) 「もっとワインくれ」

  あたかも「うちの国が貧乏なのは女が子どもを産まないせいだ」とでも言いたげな政治家がいるのは、イタリアに限った話ではない。産みたい人が産めない、産みたくない人が産めと言われるような社会は、経済的な貧困よりもさらに深刻な意味で貧しいものであり、歴史から学ばぬ逆行なのではないだろうか。

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