いつかはフリーランスとして自由に生きていきたいけど、ウリになるスキルがない……。そんな悩める32歳OLが「手に職」をつけようと、プログラミングに挑戦。完全なド文系でも、アプリが簡単に作れるようになると聞きつけて、表参道のアップルストアにて開催された「女性のための初めてのアプリケーション制作」に参加してみました。講師は現役エンジニア、具志堅雅(ぐしけん・まさる)さん。

本当に知識ゼロからアプリを作れるようになるのでしょうか? そして、今から身につけて実際に仕事につながるのでしょうか?

プログラミングって「コピペ」でできるの!?

Appleの開発者向けツール「Xcode(エックスコード)」と、プログラミング言語「Swift(スウィフト)」を使って自分でアプリを作るという今回のイベント。用意するものはXcodeをインストールしたMacのみという手軽さです。

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はじめに具志堅先生がXcodeの設定方法を解説してくださいました。水玉模様のシャツが似合うイケメンの具志堅先生、とっても素敵です。これだけでも今晩は仕事帰りに来た甲斐があったなあ。

と、ぼんやりしているうちにレッスンは進行。キーボードとマウスのスピードを変更するなど、スムーズにプログラミングするためのヒントも具志堅先生が丁寧に説明してくださいます。今回のレッスン中のお約束は、①文章をよく読む、②全部理解しようとしない、③わからないことはまわりに聞く、の3つ。極力専門用語を省いたわかりやすい説明で、和やかな雰囲気の中レッスンは続きます。

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いよいよ、オンラインテキストのサンプルコードを見ながら実際にプログラミングを開始。とはいえ、実際の作業はひたすらコピペ。サンプルコードをコピーして、自分のXcodeに貼りつけていきます。これなら私でもできるもん♪ なんだか嬉しくなってせっせとコピペ。こんなに簡単なら、もっと早くプログラミングを始めておけばよかったー!

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ルンルンとコピペ作業を続けていたところ、画面に異変が! それまで黙々と作業を続けていたまわりの参加者からも次々に「うまく実行できない」「エラーになった」と具志堅先生を呼ぶ声が。具志堅先生いわく「プログラムは思った通りに動かない。書いた通りに動くもの」なんだそう。

やっぱりね……楽勝!って思ったけど、そんなに甘くはなかったか……。ちょっと落ち込んだものの、具志堅先生が優しくフォローしてくれるので気をとり直してコピペ作業を再開。

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無事に機能を確認!余裕があればカスタマイズも

作業を続けること約60分。ついにアプリが完成しました。今回アプリで制作したのは、「facebookとtwitterへ投稿する」という簡単な機能の部分です。

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わー!私でもできたー、なんか感動。さっそく投稿機能をチェック。すごい!ちゃんと動いてるー!

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参会者のほとんどが私と同じような初心者だったにもかかわらず、全員がSNSへの投稿機能の開発に成功。余裕のある人は、デザインやカラー変更のカスタマイズにもチャレンジ。参加者のひとりに声をかけてみると、「女性同士で気軽に相談しながら進められるのでよかった」と満足度も高め。「こんなに簡単にアプリが作れるなんて!」と感動の声が聞かれました。

女性こそ、プログラミングを覚える時代

でも、なぜ今、女性がプログラミングを学ぶ必要があるのでしょうか? イベントの後に具志堅先生に聞いてみました。

――先生は普段から、女性限定のプログラミング勉強会「Sweet Swift」を開催されているそうですが、そもそものきっかけとは?

具志堅雅さん(以下、具志堅):今、世界中でエンジニア不足が叫ばれています。シリコンバレーでは「新しいプロダクトを作るよりも、エンジニアを作ることが先決だ」と言われているほど。でも僕は、単にエンジニアの数を増やすのではなく、女性にプログラミングを学んでもらうことで、“スーパー母ちゃん”を作りたいと思ったんです。

――スーパー母ちゃん?

具志堅:家事も育児も頑張って、家にいながらバリバリ稼ぐ。そんな人を増やしたいな、と。そのためには、プログラミングの入口に対するハードルを低くする必要がありました。初心者向けといっても、女性が参加しづらい勉強会が多いのが現状です。だから、初心者でも安心して参加できて、みんなでステップアップできるような空間や環境を作ろうと女性限定の勉強会を立ち上げました。

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「挫折しない」ことが一番大事

――プログラミングと聞くだけで苦手意識を持っている女性は多いと思いますが、教えていて男女の違いを感じますか?

具志堅:難しいと感じるのは、成功体験がないから。自分でも簡単に作れたという経験があれば、楽しいと思えるはず。女性は一度ファンになると、もっと知りたいと積極的になってくれるので、女性の方がプログラミングに向いていると思うんです。

でも、その積極性ゆえに、「一字一句正しく書けないと次に進んじゃいけないのでは……」と自分にブレーキをかけてしまうことも多い。すると、理解できないことに苦しんで挫折してしまったり。だから、「Sweet Swift」では「今日は理解することではなく、アプリを作ることに集中しましょう」と軌道修正しながら、誰でもゴールにたどりつけるよう工夫しています。

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――女性がプログラミングを学ぶメリットとは?

具志堅:選択肢が増えることです。エクセルやワードのように必要なプログラミング言語を使えるようになったら、人生がきっと豊かになる。僕自身、SEのままでいたら普通の会社員で終わっていたかもしれません。キャリアチェンジをしてアプリ開発を覚えたから、コミュニティを作ったり、講師をしたりして、仕事以外の面も充実するようになりました。

また、手に職を持つことで時間や場所にとらわれず自由に働けるのは大きなメリットです。プログラミングを覚えてから実際に稼げるようになるまでは、段階を踏まなくてはいけませんが、ちょっと齧っていれば「次はこんなものを作ってみたい」とアイデアもわいてくるはず。そうやって世界が広がって、思わぬ可能性に出会うこともあると思いますよ。

(安次富陽子)

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