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2014/05/04

酔った男性の路上ハラスメントにNO!

4月25日の午後、パリの下町の飲み屋が連なる路地で、女性達がプラカードを掲げ、バーの店主や道行く人にビラを配る姿がニュースに取り上げられた。彼女達は路上やバーでのアンチ・ハラスメントを訴えるためにデモを行ったのだ。

パリの飲み屋街で酔った男性による嫌がらせが横行

このパリで有名な飲み屋が連なる横町は、夜になると大勢の客達が店内だけでなく路上まではみ出て大騒ぎする場所として知られる。筆者も何度か通り抜けたことがあるのだが、昼間はがらんとして石畳が続くパリらしい小道なのに、夜になると大勢の人と喧噪でまっすぐ歩くこともできず、さらに酒と小便の匂いで鼻が曲がりそうになるほどなのだ。

ここで多くの女性が実際に、酔った男性たちから酷いハラスメントを受けているらしい。実際に男性から嫌がらせを受けたカリンさんは体験を語る。

「つい最近なんですが、会社を出たとたんに誰かが口笛で私のことを呼んだんです。振り返るとそれは若い男で私に向かって『おい! マドモワゼル!』って大きな声で言うんですよ。私は『ほっといてください! 私はあなたのことは知りません!』って言い返したら、私の方に向かってツバを吐きかけて来たのです。私は急いで地下鉄へ逃げ込みました」

女性被害者が立ち上がり、しつこい男性に対抗策

このデモを実施した「アンチ路上ハラスメント」の団体メンバーのエロイーズさんはこう続ける。

「このような女性の被害が絶えない事態を受けて、私たちはまず、バーの店主やお客さんたちに、女性がハラスメントを受けていることを知ってもらい、攻撃的なハラスメントを改善しようとしています」

では、実際に女性がバーや路上でハラスメントを受けた場合どうすればよいのか? 団体は実践的な対策を記したチラシを配り、こう提案している。

「まず、どういう状態を『ハラスメント』と呼ぶかというと、もし女性が男性の視線を避けているのに、しつこく近づこうとすること。これは既にハラスメントです。女性はもし男性に体を触られたりした場合、はっきりと『No』といいましよう。一番危ないのは攻撃的な雰囲気になってしまうことです。『No』で相手が聞かないようであれば、『青いシャツの人! 私を触るのを止めてください!』と相手の容姿を特定して周りにいる人たちが気づくように注意するのです。そうすれば、周りからの助けを求めることができます」

日本人女性も「No」をはっきりと

フランスでは恋のファースト・コンタクトは目線で始まる。この目線に答えてしまうと「私もあなたに気がある」というサインになってしまうので、日本人女性もフランスのバーに繰り出す際には気をつけたい。

お酒の入るバーという場所なのだからそう目くじらをたてなくても、と思う人もいるかもしれないが、「嫌なものははっきり『No』と言う」フランス人女性の活動があるからこそ今、フランスが日本よりも女性が生きやすい社会になっているのは間違いないだろう。日本人女性も、自分たちが生きやすくなる社会の未来のためにも、我慢せずに「No」と言う姿勢は見習うべし、と考える機会を与えてくれるニュースだ。

中村綾花