世界中で愛される“青と白”の美しさ 涼やかな染付の魅力

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世界中で愛される“青と白”の美しさ 涼やかな染付の魅力

染付というと、骨董品のイメージしかないという人もいるのでは?

染付とは、“白磁にコバルトなどの顔料で絵付けをし、透明の釉薬をかけて焼き上げる” 陶芸の技法のこと。ウェッジウッドやマイセンといったブランドにも代表されるように、アジアだけでなく西洋でも見られ、長い伝統がありながら、今なお世界中で親しまれている陶磁です。

英語では、見た目の配色そのままに“Blue and White”と呼ばれ、染付の普遍的な美しさは文化の違いを越えて、世界中で愛されています。史上もっとも暑い(!?)今年の夏、目にも爽やかな染付に触れて涼を取りつつ、その魅力を味わってみてはいかがでしょうか?

手元に置きたくなるほど、かわいい! 必見の染付展2選

戸栗美術館と石洞美術館では、染付展を開催中。どちらも1時間ほどあれば鑑賞できるので、ふらりと立ち寄って涼んでみては。

染付 蛸唐草文 五角変形皿/伊万里 江戸時代(18世紀前半) 口径16.5㎝/戸栗美術館所蔵/戸栗美術館「古伊万里唐草—暮らしのうつわー」展より

染付 蛸唐草文 五角変形皿/伊万里 江戸時代(18世紀前半) 口径16.5㎝/戸栗美術館所蔵/戸栗美術館「古伊万里唐草—暮らしのうつわー」展より

染付 獅子花唐草文 長皿/伊万里 江戸時代(17世紀末~18世紀初)口径22.6×9.6㎝/戸栗美術館所蔵/戸栗美術館「古伊万里唐草—暮らしのうつわー」展より

染付 獅子花唐草文 長皿/伊万里 江戸時代(17世紀末~18世紀初)口径22.6×9.6㎝/戸栗美術館所蔵/戸栗美術館「古伊万里唐草—暮らしのうつわー」展より

渋谷区松濤の閑静な住宅街にある戸栗美術館では、染付には欠かせない伝統的な文様「唐草文」の伊万里焼を軸にした展覧会を開催しています。染付を中心に、人々の暮らしに寄り添ってきた器の数々を紹介。江戸時代のものとは思えないほどモダンな絵柄のものや、料理を盛り付けるのが楽しくなりそうなユニークな形のものを見ていると、染付を身近に感じられます。

染付笠絵茶碗/中国(17世紀前半)/石洞美術館所蔵/石洞美術館「古染付 このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい」展より

染付笠絵茶碗/中国(17世紀前半)/石洞美術館所蔵/石洞美術館「古染付 このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい」展より 

染付琵琶形向付/中国(17世紀前半)/石洞美術館所蔵/石洞美術館「古染付 このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい」展より

染付琵琶形向付/中国(17世紀前半)/石洞美術館所蔵/石洞美術館「古染付 このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい」展より

すばらしいコレクションの数々を誇る石洞美術館では、今年の7月から来年の4月まで、三期にわたって染付展を開催中。染付技法が生まれた中国から伝来した、明時代後期の作品を中心に紹介しています。

この時代のものは、一見、粗雑に見える作りですが、それがかえって、わびさびを愛でる日本人の感性に響きました。中国の技術の高さに憧れて、日本からのリクエストをもとに作られた器もあったそうです。

戸栗美術館(東京・渋谷)
「古伊万里唐草—暮らしのうつわー」展
会期:2016年7月2日(土)〜9月22日(木・祝)

石洞美術館(東京・千住)
「古染付 このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい」展
会期:第二期 2016年8月20日(土)〜12月18日(日)

ブルー&ホワイトの至宝はここで見よ!

陶磁のもっと奥深い世界へ踏み入れたくなったら、出光美術館で開催されている、重要文化財もずらりの「東洋・日本陶磁の至宝」展がおすすめです。

青花龍文壺/中国(明) 「宣徳年製」銘 景徳鎮官窯 高さ52.0cm/出光美術館所蔵/出光美術館「東洋・日本陶磁の至宝—豊麗なる美の競演—」展より

青花龍文壺/中国(明) 「宣徳年製」銘 景徳鎮官窯 高さ52.0cm/出光美術館所蔵/出光美術館「東洋・日本陶磁の至宝—豊麗なる美の競演—」展より

白磁に青い文様をほどこした染付は、もともと中国では「青花」と呼ばれています。この展覧会では、元や明の時代、官窯*で最高技術を結集して作られた初期の青花の傑作などが展示されています。

*かんよう:宮廷用の陶磁器を焼くために置かれた窯場

青花を中心とした展覧会ではありませんが、大人が両腕で輪を作ったよりも大きい径のある壺や大皿に圧倒されます。魔除けの意味のある獅子や、おめでたい魚の文様など、表情がどこかコミカルで生き生きとしていて、何百年もの時を越えて現代の私たちの目を楽しませてくれます。

アジアの陶芸の流れが体系的に捉えられる展覧会なので、陶芸についてあまり知識がない人にもわかりやすく、それでいて展示作品は超ハイレベル、という贅沢な空間です。

出光美術館(東京・丸の内)
「東洋・日本陶磁の至宝—豊麗なる美の競演—」展
会期:2016年7月30日(土)〜9月25日(日)

プレゼントにも♪ 一日絵付け体験

染付の魅力にはまったら、自分でオリジナル染付作品ができる絵付け体験をしてみてはいかがでしょうか?

顔料の濃淡だけで、素焼きの器に絵を描くのは、想像以上に難しいもの。それだけに、これまで目にした数々の傑作染付のすばらしさが実感できますし、焼成された自分の器を手にしたときの感動もひとしおです。

好きな絵柄を描きます

好きな絵柄を描きます

白金陶芸教室では、一日体験の「ギフト制作コース」で絵付け体験が可能だそう。完成までは1ヵ月ほど。ぜひこの夏、いろいろな形で染付というアートの魅力に触れてみては?

慣れればこんなすてきな作品も作れるかも!

慣れればこんなすてきな作品も作れるかも!

白金陶芸教室(東京・白金)
「陶芸一日体験レッスン 手作りギフト体験コース」詳細はこちら
※ご予約時は、「ウートピを読んで」とお伝えいただくとスムーズです。

(はな)

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