不倫のつらさを軽減するために、三股をかけてしまった彼女【ユカリ29歳】

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不倫のつらさを軽減するために、三股をかけてしまった彼女【ユカリ29歳】

なぜ、人は不倫をするのか?

これまで不倫に関する著書を多数世に送り出してきたライターの亀山早苗(かめやま・さなえ)さん。この5回連載では、古今東西の人々を悩ませ 続けてきたこの難題について、亀山さんと考えていきます。第4回は、29歳のユカリさんのケース。心底好きな、妻子持ちの上司がいるユカリさん。彼への思いに追い詰められないために彼女が取った行動は……?

近年の不倫のトレンド

二昔前は、不倫というと独身女性と既婚男性の組み合わせが圧倒的に多かった。その後、経済的に男性の小遣いが減ったこと、経済力の悪化から男性が精神的に弱ったことなどから、どちらにも家庭のあるダブル不倫が主流となった。

だが、一昨年あたりから、ふたたび独身女性が既婚男性と付き合っている話をよく耳にするような気がしてならない。以前とは少しだけ様相が変わっているようではあるが。

恋愛に心血を注ぐことなど、「ムダだから」、もっと自分のために時間やお金を使いたいと思う女性たちが昔より増えている。その一方で、「ひとりでいるのは寂しい」と訴える女性も少なくない。

不倫は、やはり“不自由な恋愛”

会社の先輩にあたる既婚男性と1年半ほど付き合っているメーカー勤務のユカリさん(29歳)は、不倫はつらいと嘆く。

「いくら携帯があろうがメールで連絡がとれようが、いてほしい時にいない。ふっと話したくて電話したくてもできない。不倫はやはり不自由な恋愛だと思います」

36歳の彼には、6歳と4歳の子がいる。社内の噂によれば、愛妻家で子煩悩だという。妻も以前は同じ会社で働いていた。その頃のことを知っている人によれば、「とてもきれいな人だった」そうだ。

彼と付き合い始めた頃、そんな噂を聞くと、「美人の妻に勝った」と若干の優越感があった。だが、次第に妻の噂を聞くのがつらくなっていった。

「本当に彼を好きなのは私なのに……。もちろん、彼は離婚する気などないでしょうし、現実的に考えれば、もし離婚したって養育費にがんじがらめになるだろう彼と一緒に暮らすのは難しいとわかっています。だけど決して自分のものにはならない人と付き合っているのが、どんどんつらくなってきて」

かつての同級生とのセカンドラブ

そんな時、かつての中学の同級生と再会した。一緒に食事をし、カラオケに行って、酔った勢いでキスをした。数日後、彼から連絡が来てまた会い、今度はホテルへ行ってしまう。

「ちょうどその頃、不倫の彼が忙しくてなかなか会えなかったんですよね。会社で顔を見ることはできるけど、顔を合わせるからかえってふたりで会えないことが寂しくて。それで元同級生の彼に誘われるままにホテルへ。不倫の彼への罪悪感はなかった。むしろ、これで対等な関係といえるのかもしれないと思いましたね」

その後も、元同級生とは時々会っている。だが、「恋人」とは違うとユカリさんは言う。何度目かに会った時、元同級生は自身に彼女がいることを打ち明けた。結婚式も決まっているという。だが、「ユカリとはずっと会っていきたい」と言った。この男も自分のものにはならないんだと彼女は打ちひしがれた。彼に恋していたわけではないが、「いちばん」になれないことにプライドが傷ついた。

リスクヘッジとしての他の恋人たち

現在、彼女にはもうひとりボーイフレンドがいる。しかも社内の3歳年下の後輩である。

「目の前に不倫している先輩がいて、斜め後ろに付き合っている後輩がいる。落ち着かないけど、ある意味では面白がっている自分を感じます。性格悪いのかもしれませんね、私」

精神的に自分を追いつめているような関係こそが、彼女を救っているのではないだろうか。それほど彼女にとって、不倫の恋が重いのではないか。

「そうですね……。いちばん好きなのは、やはり不倫の彼なんです。ただ、彼への思いの濃度が増すと、自分が不安定になっていくのがわかっている。だから他の人と関係を持つことでリスクヘッジしているのかもしれません」

淡々とそれができれば苦労はしない。どんなにリスクヘッジしようとも、彼への思いは100パーセントから減ることはないはずだ。不倫の彼に40パーセントの思い、あとのふたりに30パーセントずつ、とはいかないのが「心」だ。

「それでも、不倫の彼だけと付き合っている時より、少しは気がラクになっています。元同級生とは彼が結婚式を挙げた翌日にも会いました。彼が妻を裏切ることに加担していると考えるとつらくなったので、その日は後輩の家に泊まって……。何やっているんだろう、私?としょっちゅう思います」

その後輩は、彼女に対して真摯な気持ちをぶつけてくれるのだそう。今すぐ結婚したいと彼は言う。そんな彼の気持ちに応えることができれば、きっと自分も幸せになれるのだろうと彼女はわかっている。だが、どうしても彼に対して「情熱的な感情」がわき起こってこないのが問題なのだ。

「もやもや」を解決する手段を模索し続ける

相手に情熱をぶつけられればその気になれる女性と、自分の中にわいてくる強い愛情がなければ結婚まで踏み込めない女性がいるのかもしれない。彼女は後者なのだ。だから、いちばん好きな不倫の彼が、自分と同じくらいの強い愛情をぶつけてくれないことがせつなくて、他の男性とも関係を持ってしまうのだろう。

「不倫の彼と別れたら、何かが見えてくるのかもしれない。このもやもやした、どうにもならない感情から抜けられるのかもしれない。そう思っているのに、やはり不倫の彼の顔を見ると、好きだという思いで全身が震えるんです」

恋愛における感情の分散はできない。彼女が他の人と付き合うことの良し悪しを問うつもりはまったくない。時間の経過と共に、彼女の気持ちや行動も変わっていくはずだと思うから。彼女の人生、先はまだまだ長いのだ。今は好きなだけ自分の「もやもや」に寄り添っていくしかないのではないだろうか。

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