企業に在籍することなく、個人で仕事を受けて働くフリーランス。時間と場所にとらわれない自由さに魅力を感じて、フリーランスを目指す人が増えています。2015年に913万人だったフリーランサーが、翌16年には1064万人に達し、ついに1000万人を突破しました*。 市場規模は14兆円から16兆円へと17%もアップ。フリーランスのメリットとその実態についてまとめました。

*過去12ヵ月に仕事の対価として報酬を得た全国の20~69歳の男女3000人を対象にした、ランサーズ(クラウドソーシング運営会社)による2016年版・「フリーランス実態調査」

大きくわけて4つのタイプがある

一口に「フリーランス」といっても、みんながみんな独立してそれだけで生活をしているわけではありません。本業のすきま時間にやる副業から、法人として会社を起こして運営しているものまで、そのカタチは実にさまざま。大きく分けると以下の4つが挙げられます。

①副業系すきまワーカー
常時雇用ベースながら副業でフリーランスの仕事をこなすワーカー

②副業系パラレルワーカー
雇用形態に関係なく複数の企業の仕事をこなすワーカー

③自由業系フリーワーカー
特定の勤務先は持たないが、独立したプロフェッショナル

④自営業系オーナー
個人事業主、または法人営業で経営しているオーナー

形態によって収入には大きな差が

フリーランスといえば、気になるのが収入面。会社員として働いているうちは、どんなにがんばっても月収は変わりませんが、フリーランスになれば出来高制の場合がほとんど。働けば働いただけ稼げます。

それを反映してか、副業系すきまワーカーの約8割が年収15万円以内となっているのに対して、自営業系オーナーの年収は少なくとも200万円以上となっています。

副業系すきまワーカーは、本業があるのでフリーランスとして得る収入が少ないのは当たり前。副業として細々と続けて本格的に稼げるようになった時点で、自営業系オーナーとして一本立ちするケースも。ただ、会社を辞めてフリーランスの仕事に注力しても、はたしてそこまで稼げるのか? そこが悩みどころです。

フリーランスの53%が収入に不安あり

実際のところ、フリーランサーの53%が収入に不安を感じているという調査結果も。フリーランサーのリアルな声を集めてみました。

「毎回受注できる仕事量も依頼をくれるクライアントも定まってくるので、収入は安定してきます。ただ、会社員時代とは違い、いつどこのクライアントから仕事がなくなるかもしれないので、常に何社かと契約しつつ新規クライアントを獲得、スキルの更新をしていく必要はあります」(SE・38歳)

「会社員→フリーランス→起業の順にやってきました。起業したのは、個人よりか会社にした方が、受注先からの信用度が上がるため。公の仕事を受ける際、個人には発注できないと言われたこともあり会社にしました。収入が上がるにつれて、年金、保険、税金の面で法人にした方がメリットが大きいと思います」(PR・36歳)

「収入が高くても、コピー用紙から交通費などの雑費から、材料費などの仕入れ代、健康保険、国民年金、所得税など全部自分持ちで、出ていくお金が多くてびっくり。大きなイベントなどがあり売上が月30万円あっても手取りは5万円なんていう月も。でも、自分のやりたいことができているという充実感は非常に高いので、これからも続ける予定」(ハンドメイド作家・28歳)

「平日は会社の仕事をしながら、休日で余裕がある時にFP(ファイナンシャルプランナー)として家計簿相談などを受けています。FPの仕事がたくさん入る月もあれば、まったくない月もあります。そんな状態なので、完全にフリーランスになるのは不安があります。会社員として安定した収入を得ながら、すきま時間を利用しながらFPの仕事を続ける今のスタイルが、自分には合っているかなと思います」(FP・31歳)

フリーランスとして、会社を辞めてその仕事一本で食べていこうと決断をするのはなかなか難しいもの。それよりは、平日は会社員として働きながら、休日などを利用してフリーランスで仕事をするというスタイルが、今後は主流になってくるのかもしれません。

(間野由利子)

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