「専業主婦ばかりズルい」 配偶者控除の見直しで働く女性のモヤモヤは解消する? 

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「専業主婦ばかりズルい」 配偶者控除の見直しで働く女性のモヤモヤは解消する? 

たびたび議論されてきた「配偶者控除」の廃止。今月8日政府から、今年中に結論を出すべきという提言がなされて話題になりました。ついに「配偶者控除」は廃止されるのでしょうか。

ところで、「配偶者控除」について、働く女性はどう思っているのでしょう?

2014年に実施された日経電子版の調査では、働く女性の約8割が「配偶者控除の見直しに賛成」という結果が出ています。男性の賛成は約4割。働く女性に限れば、見直し(廃止)賛成派が圧倒的に多いことがわかります。

確かに、フルタイムで働いている女性からすれば、「専業主婦ばかり優遇されてズルい」と不公平感を抱いてしまう「配偶者控除」。やっぱり、女性がどんどん社会で働けるようになるためにも、廃止した方がいいのでしょうか?

「配偶者控除」と「配偶者手当」の違いって?

「配偶者控除」の廃止と一緒によく議論されるのが、「配偶者手当」の問題。

ところで、皆さんは「配偶者控除」と「配偶者手当」の違いがわかりますか?

「配偶者控除」とは、配偶者を扶養しなくてはいけない場合、経済的に大変なので税金の負担を軽くしてあげようという制度。通常、夫と妻が働いていたら、それぞれの所得に応じて所得税と住民税が課税されます。しかし、たとえば妻の収入が103万円以下だった場合、所得税と住民税がかからない上、夫側も38万円分の税金が控除されます。

これに対して「配偶者手当」は各企業が導入している制度で、主に夫が社員で妻が専業主婦の場合、月々数万円支給されます。「配偶者控除」と同じように配偶者の年収が103万円以下を基準にしているケースがほとんどなので、「配偶者控除」と合わせて「103万円の壁」と呼ばれるわけです。

よく主婦が「パートの収入が“扶養”から外れない範囲で働きたい」というのは、この「配偶者手当」と「配偶者控除」の両方を受けていたいから。反対に政府は、今後もっと女性に社会で働いてもらうには、この「配偶者控除」と「配偶者手当」をなくしていかなくてはと考えているわけです。

すでに廃止の動きが出ている「配偶者手当」

現に、大手企業の間ではすでに「配偶者手当」を廃止する動きが出ています。

2015年10月にはトヨタ(完全移行は2021年)が、同年12月にはホンダが「配偶者手当」の廃止を発表しました。同時に、どちらの企業も、子ども一人あたりに支給する新たな扶養手当を打ち出しています。「専業主婦には払わないけれど、子どもには払う」という方針に変更したわけです。

2015年の時点で7割以上の企業が導入している「配偶者手当」。大手企業が廃止に踏みきったことで、今後も廃止に舵を切る企業が続々と現れそうです。ちなみに今月8日には、課長級以上の国家公務員の「配偶者手当」を将来的に廃止することが決定。官民両方で「配偶者手当」の廃止は進んでいくでしょう。

これで働く女性のモヤモヤは解消する?

「配偶者控除」と「配偶者手当」をめぐる最近の動きについて、みなさんはどう思われましたか?

フルタイムで働く女性、特に共働き世帯の妻の中には、「これでやっと不公平が解消される」と感じている人も多いでしょう。「103万円の壁を気にしていたら働けない。でも、バリバリ仕事をすればするほど、配偶者控除は受けられず、夫の会社から支給されるはずの配偶者手当も受け取れず」と苦い思いをしてきた女性も少なくなかったはず。

そんな働く女性のモヤモヤは、果たして今年中に解消されるのでしょうか? ようやく「結論を出すべき」との提言が出された「配偶者控除」の問題。引き続きウォッチしていきたいと思います。

(間野由利子)

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