「女子会やめた。」第2回 奥浜レイラさん

アラサーが出しゃばりすぎず存在感を出すには? 飲み会でも使える“司会者スキル”を奥浜レイラに聞く

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アラサーが出しゃばりすぎず存在感を出すには? 飲み会でも使える“司会者スキル”を奥浜レイラに聞く

「女子会やめた。」
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強い女性に会いに行く連載「女子会やめた。」第2回の対談相手は、奥浜レイラ(おくはま・れいら)さん。テレビ神奈川「洋楽天国EXXTRA」ほか、SUMMER SONICや東京国際映画祭などの大舞台でMCとして活躍されています。個性を殺さず、かといって前に出過ぎず、その絶妙なバランスが魅力の奥浜さん。相手にご機嫌で話してもらう秘訣とは? OL小沢、飲み会にも活用できるスキルを求めて、お話を伺いました。

手話通訳を目指す過程で「訴求力が必要だ!」とタレントへ転身

小沢あや(以下、小沢):元々タレントとして”個”で活躍されていた奥浜さん。芸能界入りをしたきっかけは?

奥浜レイラ(以下、奥浜):元々は漠然と手話通訳になりたくて、福祉系の高校に通っていたんですが、勉強をしていくうちに福祉の現場の現状を目の当たりにして、おこがましいけど「世の中を変えるには、訴求力が必要だ」と思ったんです。黒柳徹子さんみたいに、芸能人としての道もあるんじゃないかなと。それで、ハーフモデルに強い芸能事務所にお手紙を送ったら、ご縁があって入れたのが20歳の時。タレントとしてはデビューが遅かったんです。

そこからは「ズームイン!!SUPER」のキャスターをしてたんですが、その枠にいられたのは25歳くらいまで。もっと若い子に、譲らなきゃいけなくて。その後は音楽専門チャンネルやラジオの洋楽番組のMCもやらせてもらったんですが、担当マネージャーが退社することになったタイミングで、フリーランスの道を選びました。

小沢:フリーランスでタレント業をやっている方は、珍しいですよね。

奥浜:事務所にいると、自分のやりたいことからズレた依頼も来てしまう上に、マージンも取られる。それならいっそ、自分で踏ん張った方がストレスが少ないんじゃないかなと考えました。円満退社だったけど、辞めた後には仕事がパッタリなくなりました(笑)。

奥浜レイラさん

奥浜レイラさん

アルバイトで食いつないでいた時期もあった

小沢:不安で心がすさんだりしませんでした?

奥浜:超すさみました。仕事の悩みがあっても、誰にも相談できないし。月に2回の仕事以外はあまり家から出ないような、プチ引きこもりになって。

小沢:今の社交的なレイラさんからは想像がつかない!

奥浜:コミュニケーション障害になるくらい、人には会ってなかったです。家でひたすらDVDを観ているような、ダメな生活。朝起きて、DVDを借りに行って、翌朝パジャマのまま返却しに行く。お金がないから、100円で借りられる旧作の。暗い作品が多かったです。その経験は、今の仕事をする上でプラスになっていますが。

小沢:その生活から抜け出すきっかけになったきっかけは何だったんですか?

奥浜:ラジオの洋楽番組のお仕事で、師匠と呼べるような人たちと出会えたんです。それまではハーフタレントとして生きてきたんですが、「この子、中身は全然外国人じゃない。心は日本人だぞ」って、ちゃんとわかってくれる人に出会えて。「この道で行こう」と思えたのが、27歳の時。

小沢:27歳になってから、本当にやりたいことを決めたんですね。

奥浜:全然遅くないと思います。むしろ、早いくらい。タレントさんも、化粧品をプロデュースするとか、飲食店やるのって、一度行き詰まってからのことが多いし。

小沢:OLだと、25歳くらいで、漠然と焦りだす方も多いです。転職も、第二新卒枠が使えない年齢になって、即戦力としての能力を求められるタイミングだったりして。

奥浜:私も、生活できていない時はアルバイトしていたんですよ。若い子たちに混じるのは、体力的にも精神的にもつらいけれど、「この仕事は絶対に、バイト生活をしてでもやる」って思えたんです。

小沢:一般的には「それ一本で食べられない」から諦める人が多いんですよね。収入に不安があるなら、他の仕事をしながらやる選択肢もあるのに。私も、ライター専業だったら食いっぱぐれちゃいます(笑)。

奥浜:本当にそうですね。何で「この歳でバイトなんてできない」って決めつけてしまう人が多いんだろう? やりたいことを極めるために、無茶をしてみるのもいいと思います。今はおかげさまでバイトを辞めたけど、家賃を安心して払えるようになったのは最近です。フリーランスで毎月収入に変動があるから、ドキドキでした。

役割を使い分けるようになったら、仕事が増えた

小沢:タレントって、個性を出してナンボだと思うんです。そこから、潤滑油としてうまくその場を回すことが求められる司会業にシフトできたのって、何が勝因でしたか?

奥浜:映画監督の行定勲さんにいただいた言葉なんですけど、「今までの司会の女性は、会場を華々しくして話を振ることが仕事だった。あなたにはジャーナリズムがあるから、出演者が本当にしゃべりたいことを飽きずに自由に話せる。それがいいところ」って。作り手の方と話すと、興味が溢れてしまって聞きたいことがいっぱい出てくるんです。

小沢:ご自身でもコラムを書いたり、映画や洋楽の評論をしたりもしていますもんね。

奥浜:あとは、当日の「役割」を自覚して使い分けるようになったら、仕事が増えました。和ませるためにおどけた方がいい現場か、おしとやかな女性でいた方がいい現場か、とか。

小沢:口数を変えたり、間を長くとったり?

奥浜:はい。あとはツッコミです。私も会話の歯車として関わりたいから、相手の答えに対して「そうなんですね」と引き取るだけじゃなくて、自分の意見を短く付け加える。そうすると、相手のテンションもあがってくるんです。

「あなたのことを理解していますよ」っていうサインを出すことで、壇上に味方がいる安心感を持ちながら話してもらえるようにするのが私の役目ですね。餅つきで、タイミングよく手を入れる人のイメージ。

小沢:前に前にしゃしゃり出るわけではなく、あくまで”受け”にちょい足しする、と。そういえば、たまにアーティストのインタビューなのに、ライターがやたら前に出てくる記事があるじゃないですか。

奥浜:あるある(笑)!

小沢:でも、1行なのに「わかってるな〜!」感が出る人もいて。それと同じかもしれないですね。短く、ちょい足し。そのレベルにたどり着くまでに、どんな勉強をしました?

料理

「飲み屋 えるえふる」の料理

落ち込んでいる時は、知を深めるチャンス

奥浜:間の取り方やその時の笑いの傾向などは、バラエティー番組をたくさん観ましたね。舞台挨拶は、楽しんでもらえることも大事なので。あとは引きこもり時代の実体験ですが、回数を喋らないと、舌も思考も回らなくなってくる。3日間だけでも家にこもっていると、次に人と会った時にスムーズに話せなくなる。「何だか、いつもの私じゃない!」って。まずは、喋ること。

小沢:思い当たる節があります。いきなり話しかけられた時に、言葉がぱっと出てこなかったり。逆に、空回って喋り過ぎたりとか(笑)。

小沢あやさん

小沢あやさん

焼き鳥屋さんでアルバイトしている時も、トレーニングだと思って、常連さんにとにかく話しかけましたね。バイトって、やっぱりつらいこともあったんです。仕事の時は、タレントとして扱ってもらえるけど、バイトの時は酔っ払ったお客さんに絡まれたり、上から物を言われたりもする。それでも、時間をムダにするのが嫌いだから、「ここで何か得てやろう!」っていう根性で。歳下のバイトの子に「洋楽何聴いてるの?」と市場調査したり。

小沢:だから何に対してもパワフルでいられるんですね。ちなみに、凹んでいる時に観ていた映画は?

奥浜:落ち込んでいる時こそ、知を深められるよい機会だと思います。ハッピーな時は「楽しい」「よかった」以上! って感じですよね(笑)。ひとりで悶々と考え事をする時間こそ、自分の興味を深められる。暗くて重い作品を観ることが多かったですね。

あとは悩み事がある時に、映画館でホラー映画を観るのはおすすめ! 恐怖って、感情を簡単に支配するんです。この間もホラーを観に行ったけど、終わった頃には悩みを忘れてしまって(笑)。恐怖が、モヤモヤがどっかにいってしまうんです。

小沢:ホラー映画! 確かに、飛び道具的な映画ってすっきりするかも。私は、落ち込んだ時に「吉原炎上」観ます。たまにTSUTAYAで借りられていて、東京にはアッパーな人間がいっぱいいるなあって(笑)。

奥浜:あはは!

小沢:最後にファッションのお話を聞きたかったんです。所謂好感度UP!ファッションって、白シャツとかワンピースだと思うんですが、レイラさんって個性的なのに悪目立ちしない。その秘訣は?

奥浜:変形ワンピースですね。ワンピースっていうだけで、きれいな感じが出ます。個性的な形で、スパイスを入れる。コンサバを好みません。あと、メイクは赤リップ。1本だけ持っていれば、あとは状況に合わせて濃さを調節すればいい。気合いを入れる時は濃いめ、カジュアルに見せたいときは指でトントンと薄くぼかしたり。指で馴染ませれば、そのままチークにも使えるんです。”塗った”感もでないし、粉っぽくならないから、アラサー世代の女性にも、おすすめです!

今回のお店

今回、訪ねたのは、京王井の頭線・新代田駅から徒歩2分の「飲み屋 えるえふる」。壁のイラストが印象的な、女性でも入りやすいポップな雰囲気の立ち飲み屋さん。レコードショップも併設されていて、BGMもセンス抜群。チャージなし、おつまみは100円代、お酒は290円からというリーズナブルな価格も驚き。1杯からでも気軽に楽しめる、覚えておきたいお店です。

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■店舗情報

住所:東京都世田谷区代田5-28-3 1F
最寄り駅: 京王井の頭線・新代田駅
営業時間:平日 19:00〜24:00/土日祝 17:00〜24:00
定休日:不定休
電話番号:03-6883-7180
公式サイト

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女子会やめた。

女子会って、何だ? もうそろそろ”女子”って年齢でもないし、タイミングを伺いながら「わかるー!」「すごーい!」を繰り出す音ゲーをしている時間もなくなってきた。もちろん、話していて刺激をもらえる友人はたくさんいるけれど、ただなんとなく集まったり、グチるだけの飲み会はそろそろ卒業しようと思う。もっともっと、ガツガツ生きたい。そんな冴えないOL、小沢あや29歳。人生を楽しむヒントをもらうため、強い女性に会いに行くという対談連載です。

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