“出産ビンボー”にならないための 妊娠2年前からのお金計画 第5回

産むなら痛いのはイヤ……でも、無痛分娩は100万円超?

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産むなら痛いのはイヤ……でも、無痛分娩は100万円超?

「仕事も楽しいし、パートナーとはもっとふたりきりの時間を楽しみたい。産むとしても数年先かな……となると、産んでもひとりだけかな」そんなことをとりとめもなく考えている30代女性の皆さんに向けて、妊娠2年前から考えておきたいお金の話をお届けしている本連載。
今回は「無痛分娩のお金」について。「カラダの回復が早い」「高齢出産だからラクしたい」という理由から最近は無痛分娩を選択する人も増えています。でも、実は病院によっては出産・入院費用を合わせると100万円を優に超えてしまうケースさえ。 

〈これまでのストーリー〉
【記事一覧はこちら】妊娠2年前からのお金計画“出産ビンボー”にならないために
現在38歳、大手メーカーに正社員として勤めるAさん。32歳で結婚、34歳から2年間の不妊治療を経て36歳でめでたく妊娠・出産しました。夫はメーカー勤務で世帯収入は1000万円。「一生に一度きりの経験かもしれないから」とベストの選択をし続けた結果、出費は合計で205万円に膨らみ、“出産ビンボー”になってしまいました。

Aさんの妊娠出産に関する費用一覧
不妊治療 : 650万円
出生前診断 : 20万円
妊婦健診 : 19万円
マタニティ・ウェア&シューズ : 8万円
分娩(入院費用、個室料): 115万円
ベビー用品・服 : 30万円
内祝い : 13万円
合計205万円(不妊治療を入れると855万円)

初めての出産……痛みに耐えられるか不安

あこがれのセレブ病院への転院をしたAさんですが、この病院に決めたのには理由がありました。

待望の赤ちゃんを授かったAさんの一番の不安。それは、たくさんの友人から聞いてきたこの言葉です。「出産ってね、本当に経験したことのない、ありえないほどの痛みだよ。なんてったって、鼻の穴からスイカを出す感じなんだから」

実はAさんは、ほんの少しの痛みでも大騒ぎするほど痛みに弱いのです。しかも36歳で初産。医学的にも高齢出産と呼ばれる年齢で、若い子と同じように自然分娩で産んで本当にカラダがもつのだろうか……。初めての出産なので普通に自然分娩で産みたい気持ちもあったものの、「産むなら絶対無痛分娩!」という友人のアドバイスに従い、無痛分娩を選択しました。

無痛分娩ができる施設は限られている

無痛分娩とは、少量の麻酔薬を使って陣痛の痛みを和らげながら出産する方法です。欧米では主流となっている無痛分娩ですが、日本ではまだ一般的ではなく、厚生労働省による研究発表(2010年)によると、無痛分娩により出産する人の割合は全国で2.6%しかありません。

日本では、欧米よりも麻酔科医師が少なく、いつ来るかわからない陣痛に365日24時間対応できるよう麻酔科医師が常駐している施設は限られています。日本産科麻酔学会のホームページによると、無痛分娩ができる施設数は全国で150施設(2015年10月現在)。そのなかでも、100%確実に無痛分娩ができると評判のある有名病院に、Aさんは転院したのでした。

Aさんが転院した病院の入院費用は100万〜115万円

Aさんが産むことにした病院は、完全に無痛分娩対応のところ。24時間複数名の麻酔科医師が常駐していると聞き、痛みへの不安が一気になくなり、「入院費用は6日で100万〜115万円」と聞いても、不安と恐怖がなくなるならいくらでも払う!と転院を決めました。

一般的に無痛分娩にかかる費用は、通常の分娩費用に加え10万〜20万円ですがサービスの内容なども異なり病院や施設によって費用は大きく変わります。また、Aさんの病院のように、無痛分娩が前提の病院の場合は、無痛分娩込みの料金で提示しているケースもあります。

帝王切開には保険が適用される

安心して無痛分娩ができると思っていたAさんでしたが、陣痛が来ていよいよ出産という段階で子宮口がなかなか開かない上に、赤ちゃんが上手に産道を降りてこられない回旋異常もあり、急きょ帝王切開に切り替わりました。こういう場合の費用は一体どうなるのでしょうか?

帝王切開については第15回で詳しく取り上げますが、保険がきかない普通分娩や無痛分娩と異なり、保険診療となり帝王切開分については3割負担となります。無痛分娩を予定していた場合、帝王切開になった瞬間に保険診療に切り替わるため、入院日数が1日程度延びたとしても、全体の費用は大きく増えないことが多いです。

無痛分娩でもお金をもらえるケースも

費用が高い上に保険もきかない無痛分娩ですが、場合によっては負担が減らせることもあります。麻酔の影響でうまくいきめず、鉗子分娩や吸引分娩になった場合は、帝王切開と同様健康保険もききますし、加入していれば医療保険の給付対象にもなります。

残念ながらAさんは加入していませんでしたが、保険会社によっては妊娠27週までに加入していれば帝王切開等による手術に対して給付金を受け取れるものも!(妊娠中に加入した場合、帝王切開等については給付金を受け取れないのが一般的)できれば妊娠前に医療保険に加入していると、より安心です。

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