アイドル連載・第1回

アイドルの自己紹介はなぜ心に残るのか? アラサーOLでも応用できる、コミュニケーション術

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アイドルの自己紹介はなぜ心に残るのか? アラサーOLでも応用できる、コミュニケーション術

「はじめまして! 東京都出身、29歳の小沢あやです。OLとして働きながら、ライターをしています。今日から、ウートピでアイドルをテーマにした連載を始めることになりました。……えーっと」

就職活動が本格化し、自己アピールに頭を悩ませる学生が街に溢れ始めるこの季節。アラサーのみなさんにとっては今や「懐かしい光景」かもしれません。「これまでの人生を一言で表すと?」「あなたの強みは?」なんて質問を面接で浴び続けて途方に暮れていた、あの頃……。とはいえ、無事に社会人になっても「自己アピール」って結局、大事ですよね。でも、アラサーになった今でも自分のこだからこそ、わからなくなってしまう人も、少なくないと思います。己とは、何なのか。求められているキャラは、何なのか。そんな自己アピールの戦場で、常に戦っている女の子たちがいます。

彼女たちの職業は、アイドルです。

与えられたわずかな時間の中に、最大限自分を詰め込みます。後方まで目配りをしながら、時には手拍子を促し、周囲を巻き込みながら。テンポのよい自己紹介で、観客の心を掴んでいきます。具体例を、いくつか抜粋してご紹介していきます。

『Z伝説~終わりなき革命~』はももクロの自己紹介ソング

『Z伝説~終わりなき革命~』はももクロの自己紹介ソング

なんてったってアイドル! キャラクター訴求派

「寝ても覚めてもゆきりんワールド! 夢中にさせちゃうぞ ゆきりんこと、柏木由紀です」

AKBグループは超大所帯。総選挙上位の人気メンバーでさえも、自分だけ尺を長くとることはできません。柏木由紀さんは、その天性のアイドルオーラを凝縮したゆきりん砲をブッ放し、会場のファンのハートを容赦なく撃ち落としていきます。

とにかく名前アピール派

「上からー読んでもー(まやまー!) 下からー読んでもー(まやまー!) エビ中のハイテンションガール 出席番号3番 真山りかです」

大所帯のアイドルグループにおいて、名前は重要。とにかく、名前さえ覚えさせれば、帰ってから検索してもらえます。

溢れる地元愛! 出身地アピール派

「愛知県では有名な若鯱家のCMソングの替え歌いきます! 手拍子お願いします! せーの! ち~ゆ~ち~ゆ~よろしく(イェイ!)チームしゃちほこちゆちゆ(ワォ!)みんなの笑顔で幸せ!ちゆちゆよろしく!しゃちほこ~(しゃちほこ~)高校3年生、18歳の、ういろうイエロー、伊藤千由李です!」

もはや愛知県民以外、誰もわからないネタをしれっと組み込んでくるのは、名古屋からの刺客・チームしゃちほこ。若鯱家は、栄(名古屋市)を拠点としている、カレーうどんで有名な飲食チェーン。いつの間にか、カレーうどんを見るたびに、伊藤さんのことを思い出してしまうようになりました。とんでもないサブリミナル効果です。

アイドルの常識を根底から覆しちゃう異端派

「4年後は夫と子どもを持ち、幸せに暮らしたいです! PASSPO☆最年少の紫担当、“あんにゃ”こと玉井杏奈です」

恋愛禁止のアイドルグループが多い中で、玉井さんのキャッチフレーズは異彩を放っています。といっても、ファンを煽っているのではありません。彼女は、きっとアイドルという人生を選ばなかったとしても、毎日楽しくやっていける側の魅力的な女の子。「今の私を見ていてよね!」という、強いメッセージも感じます。

その他、身体的特徴アピール派や、特技披露派など、様々な流派が存在します。余談ですが、AKB48にセンターとして君臨していた前田敦子さんは、なんとキャッチフレーズなし。「前田敦子です」と、サラッと自己紹介していました。あっちゃん、かっこいい……。

アイドルとは、女性の人生を凄まじいスピードで駆け抜ける生き物

早送りしたカセットテープのように、高い声で繰り広げられる自己紹介は、今を生き急ぐ彼女たちをあらわしているのかもしれません。22歳は大卒の場合、社会人デビューの歳。だというのに、アイドルとしては事実上卒業を意識する時期となります。だからこそ、彼女たちは凡人では到達できないところまで短期間で成長するのです。

SNSが広まった今、ステージの外でもアイドルでいることを求められます。体調がつらくても、笑顔で2時間超のステージをこなさなければいけません。やりきれないことを、気軽にグチることもできません。彼女達は、年中無休のパフォーマーです。

アイドルって、凄い

OLとしても、彼女たちに見習うところは、数え切れないほどあります。今回、ただそれを伝えるためだけの連載を担当させていただくこととなりました。アイドルがアイドルでいられる時間には、限りがあります。学業を優先し、引退するアイドルもいれば、女性として恋を選び脱退するアイドルもいます。なかには不祥事による解雇もあります。ブレイクに至らず、事務所やレコード会社との契約が切れてしまい、やむをえず解散の道を辿るグループもいます。今を生きる彼女たちの姿を、一人でも多くの人の目に焼き付けたい。そんな“下心”も込めてこの連載を続けていきたいと思います!

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