まるで映画のような、ふたりのケイトとディカプリオの物語 2月29日、アカデミー賞はどうなる? 

SHARE Facebook Twitter はてなブックマーク lineで送る
まるで映画のような、ふたりのケイトとディカプリオの物語 2月29日、アカデミー賞はどうなる? 

いよいよ2/29(日本時間)、アメリカで第88回アカデミー賞授賞式が開催されます。最大の見どころは、これまで4回も男優賞候補になりながら未だ無冠のレオナルド・ディカプリオ(『レヴェナント:蘇えりし者』)がついにオスカー像を手にするのかどうかということ。この記事では、そんな“レオ様”にとって運命の女性であり、しかも今回のアカデミー賞でも同時に候補になっている“2人のケイト”について紹介します。

『タイタニック』のウィンスレット、『ロード・オブ・ザ・リング』のブランシェット

今回、助演女優賞にノミネートされたケイト・ウィンスレット(『スティーブ・ジョブズ』)と主演女優賞候補のケイト・ブランシェット(『キャロル』)。英語ではKateとCateなのですが、混同してしまう人もいるのではないでしょうか。ヒットした代表作を挙げると、『タイタニック』のローズがケイト・ウィンスレットで、『ロード・オブ・ザ・リング』のガラドリエルがケイト・ブランシェットです。

2人のケイトは共に現在40代。既にアカデミー賞を受賞した実績があり、映画界でトップのキャリアを築きつつ私生活では3人の子を出産と、名前以外にも共通点が多いのです。「仕事も子供もあきらめない」という道の先駆者であるメリル・ストリープ(4児の母)に続き、2人とも大女優の地位を着実に固めつつあります。

レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット

イギリス人のケイト・ウィンスレットは、1997年の大ヒット作『タイタニック』で一躍、人気女優に。船の舳先(へさき)で両手を広げレオ様にバックハグされるシーンは、あまりにも有名ですね。当時は共に20代前半。レオ様とケイトは、映画のファンが望むように私生活でも恋人にはならなかったものの、お互いに「大親友だ」と公言するほどの友情を築きます。

ケイトは一度結婚に失敗し、その後、『007 スペクター』のサム・メンデス監督と再婚。2008年、10年ぶりにレオ様と共演した『レボリューショナリー・ロード』はその夫が演出し、おしどり夫婦だと見られていましたが、結局、ケイトはメンデス監督と離婚することになってしまいます。そのとき、落ち込んでいるケイトを誰よりも力づけたのがレオ様だったとか。そして2012年、ケイトが英ヴァージン・グループ創業者の甥であるネッド・ロックンロールと極秘結婚したときは、レオ様が花嫁ケイトをエスコートしてヴァージンロードを歩いたそうです。3回結婚してそれぞれひとりずつ子供を産んだケイトは、どうやら恋愛に関しては猪突猛進型。自分の感情に素直な女性のよう。レオ様についても、こんな気さくな発言をしています。

「彼は世界一のハンサムで、世紀の俳優よ。でも、私にとっては悪臭を放つオナラ野郎だけどね(笑)」

レオ様は41歳になる今でも、モデル系のすらりとした美女を取っ替え引っ替え恋人にするプレイボーイで、女性の敵とも言えるぐらいです。面白いのは、それなのにケイトに対しては長年、友人として誠実な態度を貫いていること。レオ様にとってケイトは特別で、かつて発言したように「双子の妹みたいな」存在なのかもしれません。

今回、ケイトはアカデミー賞にノミネートされた『スティーブ・ジョブズ』で、アップル社創業者ジョブズの右腕だったジョアンナを演じています。「親は子を守るべき」という確固たる倫理観を持ち、娘に向き合おうとしないジョブズに自分のクビをかけて「私を失いたくなければ、娘さんと話しなさい!」と命令します。その相手に有無を言わせない強さは、ケイトならではの演技に。この役でアカデミー賞を取れば、2008年の『愛を読むひと』以来、二度目。主演女優賞と助演女優賞を2つとも獲得することになります。

もうひとりのケイトとレオ様

親友のレオ様もアイドル的存在から脱却し、名優への道を歩んできました。2004年には、名匠マーティン・スコセッシと組み、みずから製作会社を立ち上げて『アビエイター』に主演。億万長者ハワード・ヒューズを熱演したこの映画で、アカデミー賞にノミネートされますが惜しくも落選。この作品で、レオ様より先にアカデミー賞助演女優賞を獲得したのが、“もうひとりのケイト”ことケイト・ブランシェットでした。ヒューズの恋人である往年の名女優キャサリン・ヘプバーンを演じたケイトは、絶賛されました。つまりレオ様は、自分が企画し私財を投じて作った映画で、ケイトにオスカー像をプレゼントした形になったのです。

「ケイトは本物のカメレオンか、そうじゃなかったら天才だね。ダニエル・デイ=ルイスの女性版が彼女なんだ。これ以上、言うことはないよ」

と語ったレオ様。ケイト・ブランシェットとの間には、天才同士ならではのライバル意識があるようです。ケイトも「撮影中、レオナルドは今までに行ったことのないところへ行った。彼はヒューズそのものだったわ」とレオ様を絶賛しています。

ケイトはオーストラリア人で、28歳のときに自国の劇作家アンドリュー・アプトンと結婚。夫との間に3人の男子を産みました(その後4人目として女児を養子に)。仕事ではレオ様を始めブラッド・ピットら、魅力的な男性スターと共演していますが、これまでノースキャンダルと堅実そのもの。1月、『キャロル』のPRのため来日した際も、「4人のお子さんがいて、仕事との両立はどうしていますか?」と質問され、

「どうしてそんなことを聞くの? 私が男性の俳優だったらそんなこと(育児と仕事の両立について)を聞かれるかしら?」

とやり返しています。知性に裏打ちされた鉄壁のガードでキャリアとプライベートを完全にコントロール。ケイト・ウィンスレットのような失言をせず、メッセージ性の高い主張を堂々と言える勇気ある女性です。

『キャロル』では若い女性と恋に落ちてしまう富裕層の夫人キャロル役。離婚調停中で幼い娘のそばにいたいと思っているが、それより同性愛者として自分に正直に生きることのほうを選択するという難しい役どころを気品あふれる演技で表現しています。アカデミー賞に充分、値しますが、2013年に『ブルージャスミン』で主演女優賞を取ったばかりなので、残念ながら票は集まらないと予想されています。

アカデミー賞の発表は2/29

一方のケイト・ウィンスレットも自分の受賞にこだわりはないよう。「今回の授賞式に出席するのは、親友のレオがアカデミー賞を取るのをこの目で見届けたいからよ」と宣言しています。授賞式後半、いよいよ主演男優賞の発表となり、「レオナルド・ディカプリオ」という名前を聞いて、ケイトがレオ様に祝福のハグとキスをする。そんなシーンが実現すれば、それこそ映画の一場面のようにドラマティックに見えるでしょう。そのときはもちろん、“もうひとりのケイト”も立ち上がって惜しみない拍手を送るはずです。

(小田慶子)

参考書籍:「レオナルド・ディカプリオ」(ぴあ)、「フリックス責任編集 レオナルド・ディカプリオ」(ビジネス社)
Featureflash / Shutterstock.com

Featureflash / Shutterstock.com

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

まるで映画のような、ふたりのケイトとディカプリオの物語 2月29日、アカデミー賞はどうなる? 

関連する記事

編集部オススメ

後悔のない30代を過ごしたい。ありとあらゆる分野のプロフェッショナルに、40歳から自分史上最高の10年を送るために「30代でやっておくべきこと」を聞いていきます。

脱サラした自営業者のウートピ編集長・鈴木円香と、社畜プロデューサー海野Pのふたりが、時にはケンカも辞さず本気で持続可能なワークスタイルを模索する連載です。

記事ランキング
人が回答しています
「美女と野獣」
公開記念特別企画
その、呪われたドレスを、脱ごう。