結婚したいのに、なかなか理想の相手が見つからない……そんな思いを抱えた迷える婚活女性必見のイベントが1月26日紀伊國屋書店新宿南店で行われました。テーマは「これからの理想のパートナーと見つけ方(と狩り方)」。

登壇したのは、秘密の婚活結社「魔女のサバト」を主宰し、計1万人以上の女性の相談にのってきた川崎貴子さんと、『察しない男 説明しない女』がベストセラーとなっている作家・心理カウンセラーで、日本テレビ「スッキリ!!」のコメンテーターとしてもおなじみの五百田達成(いおたたつなり)さん。参考になるお話が盛りだくさんのライブトークの様子をレポートします。

雑誌に描かれた「理想の男性像」に振り回される婚活女性

――このライブトークのテーマは「これからの理想のパートナーとその見つけ方(と狩り方)」ですが、おふたりは「理想のパートナー」とはどのようなものだと思いますか。

川崎貴子(以下、川崎)
:婚活結社「魔女のサバト」という結婚したい女性のための勉強会を主宰しているのですが、そこで「あなたにとって理想のパートナーとはどんな人ですか」と聞くと、皆から同じような答えが返ってきます。さらに深く聞いていくと、それは雑誌などで紹介されている「理想の男性像」の受け売りで、本当の本人の理想ではないことが多いんですね。

よく雑誌で「月曜日~金曜日までの幸せコーディネート♡ 金曜日は商社マンの夫と丸の内で待ち合わせ」みたいな特集があるじゃないですか。

五百田達成(以下、五百田):理解がある夫が必ず登場するアレですね。

川崎:そう、それに絶対にイケメンな夫(笑)そういう描写を日常的に目にしていると「幸せになるためには、こういう人と結婚しなくてはいけないんだ!」という思い込みが生じます。すると、徐々に他人から見た「理想のパートナー像」に基づいて男性を見るようになってしまうんですね。

五百田:ジャック・ラカンの言葉に、「人間の欲望とは他人の欲望である」というものがあります。人は、他者がよいと思っているものを望みがちであるということです。女性は関係性の中で生きていますから男性よりもさらにその傾向が強いかもしれません。友達や母親の評価を気にするあまりそれが自分の欲望になってしまっている。

川崎:本当は一緒に昆虫採集につきあってくれるような人が理想のタイプであっても、「商社マンの彼と結婚したい!」と思ってしまう、というように世の中で作られた「理想のパートナー像」に躍らされてしまうんですね。そうすると結局婚活は遠回りになってしまうのではないでしょうか。

恋愛と結婚は「混ぜるな危険」

五百田:でも、たとえ自分の「理想のパートナー像」がはっきりと言語化できたとしても、その条件に当てはまる人に恋愛感情を抱けないことってありませんか?

川崎:あると思います。ですから婚活相談に乗るときには、「恋愛したいのか、結婚したいのかをまず決めてくれ」と伝えますね。

五百田:恋愛と結婚は別物だということですか?

川崎:はい、そのふたつは「混ぜるな危険」ということです(笑)

五百田:なるほど。内田樹さんが以前「目の前に10人の異性がいたら、7人くらいとは結婚できるようじゃなきゃだめだ」とおっしゃっていたことがあります。つまり結婚したいならば、恋愛感情を抱けないなんてつべこべ言っていてはいけない、ということなんですかね。

川崎:そうですね。ただ残念なことに婚活中の女性達の話を聞いていると、男性が10人いたら7人に対しては生活共にするとか厳しいかも、という感じなんですよ。「普通」だと思えるのが残りの3人で、その中に「キスできる」人は1人いればいい方で、だからこそ、色々うるさい方の女性からいくべきだと思うんですね。

五百田:逆に言えば、そのハードルさえ超えてしまえば結婚できるということなんでしょうか。

川崎:当然ですが「会話がかみ合わない」というケースもあります。そのふたつを満たしている男性は、10人いても0.5人ほど。確率論的にマッチングというのは非常に難しいものだといえます。

婚活の基本はとにかく会う男性の数を増やすことにつきる

五百田:さらに、その男性が自分のことを好きになってくれなくてはいけないですから、掛け算していくと天文学的な確率になってしまいますね!

川崎:ですから女性は男性よりも色々な人と会う機会、つまり「分母を増やす」ということが重要になってきます。

――どのようにして出会いの場を増やしていけばいいのでしょうか。

川崎:私がよく伝えているのは「漁場を変える」ということですね。同じ釣り堀で釣っていても、同じような魚しか釣れないのは当たり前。好みの男性がいないと感じた時には、はやめにその場に見切りをつけるのはとても重要だと思います。

それに加えて、女性同士の情報交換がとても有用です。情報を共有することで、より効率的に理想の男性に会うことができますから。

その情報網を有効活用するためにも、自分の理想のタイプをしっかりと言語化して伝えておく必要があります。よく、理想のタイプは「やさしい人」「ふつうの人」と言う人がいますが、それではダメ。「私は理系の、細身の、メガネ男子が好き」と印象に残るように、ポイントを絞って伝えておくんです。そうすると「この釣り堀に、そういう人いたよ!」と教えてもらえる確率がぐんと上がります。

そうやって女性同士のネットワークを活用しながら、場所を変えることを恐れずに、様々なコミュニティに飛び込んでみてほしいと思います。

五百田:場数を踏むことはやはり重要ですよね。私も社会人になったばかりのころ、おびただしい数の合コンをしましたが、そうすると自分が好きなタイプと、自分のことを好きになってくれるタイプが分かってくるんですよ。

要は徹底した反復練習ですよね。何回も繰り返せば人はそこそこうまくなるし、大好きな人の前でもしっかりとしゃべれるようになりますよ。

川崎:やっぱり「結婚するんだ」と明確に意志を持っている人は、努力もするし、改善もする。そうしてスキルが上がってくると、マッチングの確率もどんどんあがっていきます。

運命の出会いを求めている女は結婚できない

五百田:でも、こういう確率論的な話をすると、「夢がない」って言われませんか?ビビっと運命を感じるような夢にあふれた結婚をしたいのであって、2000件営業したら1件成約しました!みたいな結婚は嫌ですと言う人もいて。

川崎:先日アルテイシアさんと対談したのですが、彼女もそう言っていました。夢がなくて嫌だという人は、駅でバーンッとぶつかって、本を拾ってくれた人と目が合って……みたいなシチュエーションを想像しているのでしょうか(笑)。それならそれで、まず男の人とぶつかったのか、本を落としたのかということですよね。多くの場合それすらやってない。結婚したいのならば、そういうファンタジーは待つだけ無駄なんです。

五百田:やはり偶然に夢のような結婚ができるなんて話はないですからね。

さらに言うと、「いい人がいたら結婚したいけど、結婚しないという選択肢もありだ」ぐらいに考えている人は結婚しないと思います。つまり「結婚っていうのは、よくわからないけど、とにかくするものだ」という強い思い込みがある人だけが結婚できる、それぐらい厳しい世の中だということです。

ですから、そこまでして結婚をしたいかということは一度考えたほうがいいんじゃないでしょうか。周りに振り回されず、自分の欲望をしっかりと見極めることが大切です。

【後編はこちら】男性はみんな「結婚したくない」 婚活女性に求められるのは大人の社交力

川崎貴子さん連載「自立という幸福」はこちら

(岡本実希)

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