「UZUの学校」第5回講義レポート

「キャリアのために生きてるんじゃない」 安倍首相夫人のイベントで語られた、働く女性の本音

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「キャリアのために生きてるんじゃない」 安倍首相夫人のイベントで語られた、働く女性の本音

第5回目の講義を迎えた「UZUの学校」が昨年12月、Googleの「Woman Will」プロジェクトとのコラボレーション企画として「女性×働く」をテーマに、グーグル本社(六本木)にて開催されました。

「UZUの学校」は、校長を務める首相夫人の安倍昭恵さんによって昨年2014年7月に設立された新しいカタチの学校です。本質的な豊かさを育み、追及する社会の在り方として「対立するのではなく共生する世界」、「多様性を認め合う世界」をキーワードに、女性の活躍を促進するイベントとして注目を集めています。

講義は、各業界・各地で活躍するビジネスパーソンによるパネルディスカッション形式で、今回は「女性×働く」をテーマに、これからの生き方を考えたい49歳以下の女性が参加しました。

自分の居場所をみつければ行動できる

第一部は「此処で「働く」~地域と女性」をテーマに、仕事と家庭の両立や、ワークススタイルについて議論。安倍さんは「選ぶ/選ばれる」ことについての持論を述べました。

■女性が働くうえで、周囲はどんな理解と協力が必要か?

高橋ゆきさん(株式会社ベアーズ専務取締役):結婚したら子育てと家事をやるのが女性の仕事といった考え方が今も根強い。だからといって、実際に働く女性が一人で仕事も家事も頑張っていくのは難しい。それで、家事代行を使ってはいけない風潮があるけれど、みんなが共感して協力して愛する人のために安らぎを与えてほしいと思う。

藤野貴教さん(働きごこち研究所代表取締役) :家事代行サービスは僕から頼んで利用している。完璧に家事も仕事も一生懸命に頑張りたいと思う人も女性もいるが、頑張って成果がでた分だけイライラすることがイコールになってしまう部分があると思うので。

■自分に合ったワークスタイルのみつけ方

鈴木直美さん(海女・水中パフォーマー・デザイナー):ずっと自然に携われる水中の仕事がやりたいと思っていて、海女になるために東京から千葉に引っ越した。海女のメッカは三重だが、実家が東京なので、いつでも帰れて慣れ親しんでいる千葉を選んだ。また、元々デザイナーをフリーランスでやっていたので、今も海女をやりながらシーズンオフのときにデザインの仕事も時々している。

藤野貴教さん:何か自分でやりたい仕事がある場合、大企業は副業禁止が多いけど、二つ目をやらせてもらってもいい会社で働くなど、自由がある環境に身を置くようにするといい。また、この仕事は自分の使命だと思って働いている人ばかりではないので、どの場所にいようが、いつも中継地点だと思って次の場所を探しながら働くようにするとか。“いま自分はここ”と“これから世の中がどのように変わっていくか”を考えて、これからの自分の未来に向けて想像するようにしている。

■やりたい仕事を始めたい、挑戦したいとき

高橋ゆきさん:人や地域といった、自分の居場所やニュートラルなポジションをみつけるのは大切。多くの女性は8割以上成功すると確信があることしかやらないが、まずはチャレンジして自分の歩幅で歩いてみるといいと思う。それでダメだったら、自分の居場所に戻ればいいのでは。そして、昨日までの後悔と明日からの不安で悩むときがあったら、自分を大丈夫だと信じてほしい。みんな平等に過去には戻れないし、実は明日がくるかもわからなかったりする。迷っている人は“今ここ”の積み重ねで明日がくるので自分を信じて一歩踏み出すといい。

安倍昭恵校長:もし会社に勤めていなかったとしても、子供がいなくて専業主婦をしていたとしても、社会に関わって役に立てることはたくさんあるはず。また、少し哲学的なことですが、私たちは親を選べないというけれど、実は選んでいるかもしれない。そして、土地を選んでいると思いきや、実は土地に選ばれているかもしれないという考え方もある。持って生まれたものや思いを大切にして機会をつかんでほしい。

キャリアはすべてではない―ポイントは柔軟な働き方

第二部は、Ready for?代表取締役の米良はるか教頭をコーディネーターに、「『働く』の未来形」がテーマのトークがありました。

■社会で様々に貢献する女性へ向けて

佐藤美加さん (株式会社アッシュ・ペー・フランス取締役、roomsエグゼキュティブプロデューサー):男性も女性も、お互いの強みが違うから張り合わなくてもいい。男脳と女脳は、それぞれ勝っているところも劣っているところもあるから。融合することで発展できると考えている。

また、社会や企業での女性活用の動きには乗っかるべき。その一方で、子育てしている人にも仕事と同じようにもっと社会から評価されていいはず。今の日本だと子供を産んで“あげている”状況だし、子育てはものすごくクリエイティブなことだと思う。

■マッキンゼー時代に知った女性のキャリア

篠田真貴子さん (糸井重里事務所取締役):男女雇用機会均等法が施行されたばかりのときは、男性と女性では残業時間が違うとか、そもそも日本の会社の仕組みとして、仕事の機会がまだ平等に整備されていなかった。その点、外資系の会社は、就職が敬遠され、会社の人材が枯渇していたため、男女で仕事が違うということがなかった。私がいたマッキンゼーでは、出産してもバリバリ仕事をしている多くの女性の先輩がいたし、出産を機にママスイッチが入って仕事を辞める女性もいた。生きていると、出産以外でも自分が予期しないところで価値観や優先順位が変わることがある、キャリアのために生きているのではないということを忘れないでいたい。とはいえ、仕事は運動と同じでやめると再開が大変なので、少しでもゆるく働いておく方がいい。

■これからのもっと働きやすい環境づくり

平山景子さん(グーグル株式会社、Google Women Willチーム):私も出産後はあまりの生活のギャップに驚き、仕事に戻れるのか不安だった。仕事復帰のきっかけとなったのは、夫から『高学歴で会社のおかげでMBAも取得できたのに仕事を辞めるのは今後の女性にも悪影響。リターンを払うべき』と言われたこと。家事や仕事も夫と半分にできたのも大きい。

また、グーグルのように自宅に居ながらオンラインで作業ができるなど、今「Women Will」のプロジェクトでやっているようにフレキシブルな働き方が多くの企業に広まれば、女性も働きやすくなるのでは。インターネットやテクノロジーを活用することで実現できるのではと思う。

生き方を本気で語りあえる学校

パネルディスカッション中には講師陣から「“講師が先任者で受講生が後続者”のような図式に思いがちですが、全然違いますよね」「受講生からいつも励まされている」という言葉があがりました。「UZUの学校」では、各パネルディスカッションの後、受講生から講師への質問タイムが用意されています。

受講生の質問が常に前向きで、公務員から銀行員、主婦で事業を興した人まで職業も多種多様。受講生は意見や悩みを共有したうえで複数の講師からアドバイスをもらえ、講師の方も新たな気づきをもらっているとのことです。

首相夫人の安倍校長や著名な講師陣の講義を聴くだけでなく、近い距離間で相談できたり、目標や向上心をもった受講生との参加型ディスカッションがあったりするのも「UZUの学校」の魅力のひとつになっています。

発想力や行動力をもっと活かしたい女性や子育てや介護している女性、社会とどのように関わっていくか考えたい女性にとっては、何かヒントがみつかるかもしれません。

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