子育てが世界一たのしい国・フィンランドと日本は何が違う? 育児の問題点を海外比較

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子育てが世界一たのしい国・フィンランドと日本は何が違う? 育児の問題点を海外比較

育児休業や保育園の待機児童問題、さらに教育費などの経済的負担を考えると、子どもを持ちたくても簡単には産めないという話をよく耳にします。ウートピ世論アンケート「日本は子育てに向かない国だと思う?」では、81%が「思う」と回答しました。日本の子育ての何が問題なのか、海外の事例と比較しながら探ってみました。

【アンケート】日本は子育てに向かない国だと思う?
※サンプル数:724人(1月19日現在)
※ウートピ世論調査結果より(投票結果はコチラ

日本は子育てしにくいと思う?

日本は子育てしにくいと思う?

<アンケート結果>
「思う」・・・・・81%
「思わない」・・・・・19%

※回答はわかりやすいよう一部表記を変更しています/すべてのコメントはウートピ世論をチェック

子連れに冷たい社会

最近、電車内で「赤ちゃんの泣き声が迷惑」「ベビーカーが邪魔」という意見が出るなど、子連れマナーをめぐって、賛否両論の意見が交わされています。コメントには、世間の風当りの強さを実感する声がたくさん寄せられていました。

・先進国の中では最低レベルだと思う。小さい子供連れの家族は邪魔者という空気が蔓延している
・建物の造りから、健康な大人にしか対応してない。子連れだと申し訳ない気持ちになる
・子どもが何かすると、すぐに親の躾が悪いと親を責める
・社会の空気も子どもを迷惑がる。子育てがハンディキャップになってる社会で子育てに向いてるとは到底言えない
・自分の子供はいないが、公園に「静かにしましょう。遊んではいけません」には唖然とした…
・周りの大人が子供たちに対して監視的に厳しすぎる。子供だから全て許される訳ではないが子供らしさがどんどんなくなっている気がする

子育てに冷たい会社

仕事をしながらの子育ては、周囲のサポートなしでは成り立ちません。しかしながらそこにも、世間の厳しい風が吹いているようです。

・社会的に仕事第一主義、家庭は二の次的な風潮で上司や年寄りは皆そう思っているため。休みを取りにくい
・子供がいたら働くことすら困難になる。なぜか? 保育園が無いから
・男性の子育て参加など、男性の意識改革が必要だと思います。まだ子育てが母親だけが多い。社会全体が子どもを見守る社会にあってほしいです。

育児休業や時短勤務制度が導入されてはいるものの、職場には冷ややかな空気が流れ、マタハラも問題になっています。そんな日本とは対照的なのが「お母さんにやさしい国ランキング」で1位になったフィンランドです。育児は夫婦がするものであり、父親の育児休業取得率も80%を超えています。社会の温かいサポートに支えられ、子育てに対し強い安心感を抱いているというのが、日本と大きく違う点です。

労働時間の問題

なぜ日本の子育てはこんなにも大変なのか。それは男性中心の職場や長時間労働に一因があるのかもしれません。

・労働時間が長すぎで(主に)父親が子育てに参加せず、母親ばかりに負担がいく。もし父親がもっと育児参加できれば、母親が働ける時間も増え経済的にも助かる。が、今はそれと正反対の状況。また、一旦子供を産んだら再就職が難しい社会も問題

オランダでは、父母ともにパートタイマーという例も少なくなく、また、イギリスでは、子どもの学校の学期中のみ働く方法も認められています。海外ではこのように、両親の労働時間を調節して夫婦で子育てをするスタイルが珍しくありません。

しかし日本では、父親が長時間会社で働いて、家庭で過ごす時間を確保できないのが当たり前です。育児の負担が母親側に寄せられることや、父親が育児に参加したくてもできないのは、海外のようなワークシェアリングの就労形態が確立していないことも理由にあるのではないでしょうか。

教育費の問題

さらに、日本の子育てに重くのしかかっている、教育費の問題もあります。

・教育費にお金がかかり過ぎると思います
・高度経済成長の時代は給料が右肩上がりで、大学の学費ぐらいどうってこと無かったかもしれないが、今は給料も上がらず学費は上がり続けている。それでも、「子育ては自己責任だ」「国に金を出させるのは甘え」だと言い切る人間が多い
・お金儲けの対象にはするけど、困ってる子どもに差し伸べるお金は出し渋る

OECD(経済協力開発機構)加盟国34カ国中、日本の教育機関への公的支出の割合は、ワースト1位です。トップはノルウェーの6.5%、続いてベルギーの5.9%、アイスランドの5.9%、フィンランドの5.7%、イギリスの5.2%、アメリカの4.7%の順となっていますが、日本は3.5%で、欧米の国々とは大きな差が開いています。教育費の公的補助が少ないと、家庭の経済力によって子どもの教育の機会が左右されてしまうことになります。

今回の世論アンケートで「思わない」とした人の意見では、日本の治安の良さを理由に挙げる声が集まっていました。確かに日本は世界一安全と言われており、戦争や飢餓の心配も少ない国です。経済的な豊かさや安全性に優れる一方で、子育てに厳しく冷たい社会の風が、子どもを持つことへの不安を高めているという面は、決して無視できるものではありません。世界一お母さんに優しい国・フィンランドなど、世界の国々と子育て事情を比較すれば、日本のお母さんの辛い立場がよりいっそう際立って見えるのではないでしょうか。

参考記事:自治体国際化フォーラム「各国の子育て支援に関する取り組み」

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