ブルボンヌ連載「ワガママと自由の境界線」第38回

帰省中、親からの「結婚まだ?」にはこう答えよ! 論理的に解決する方法とは

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帰省中、親からの「結婚まだ?」にはこう答えよ! 論理的に解決する方法とは

親から結婚をせっつかれるというのは、独身女性のよくある悩み。年末年始で帰省することで、「また聞かれるのか…」と憂鬱になっている女性も多いのではないでしょうか。どう対応すべきなのか、女装パフォーマーでエッセイストのブルボンヌさんが答えます(編集部)

■第38回 親の「結婚はまだ?」に、どう返したらいい?

両親から「結婚はまだ?」とせっつかれることに嫌気が差しています。来年で30なので、子どものことを考えるとのんびりしていられないのは自覚していますが、今はまだそこまで結婚願望がないし、彼氏もいません。たまに顔を合わせると必ず言われるので、年末年始に帰省するのが憂鬱です。何かうまい言い返しや気にせず過ごす術を教えてください。(営業/29歳)

“分かりやすく”幸せになってほしいという親心

あらやだ、独り身ド定番のお悩みじゃないのー。まあ、どんなに時代が変わっても、親が子どもに「(親世代から見て分かりやすく)幸せなかたちに落ち着いてほしい」「孫の顔を見たい」って思う気持ちは変わらないのよね。心配にしろ期待にしろ、育ててくれた親のその感情は軽視できない…と思うからこそ、言われるたびにゲンナリしちゃう。

これ、多くのゲイやレズビアンにとっても昔から悩める話題で、「結婚しない本当の理由」を伝えることイコール、親へのカミングアウトになっちゃうのよ。まあ、カミングアウトしてた上で「最近じゃ同性婚とかいうのがあるんだろ。それでいいから早く相手連れてきな!」なんて言ってくれる進んだ親御さんならオシャレだけどねぇ。

このテの話は、話し合ってなんとかなるもんじゃない、という諦めの境地にいる人も多くて、けっこうな割合で「適当な返事をしてひたすらスルー」って逃げ続けるパターンが一番多いみたいね。まぁ実家住まいで毎日数時間つかまってその話をされるとかならともかく、相談者のねえさんも帰省のタイミングでされる話みたいだし、年に数回せっつかれる小一時間程度なら、スルーってのが一番現実的なのかも。

どこまで親に「分かってほしい」の?

そもそも、親にどこまで「分かってほしい」と思ってるかよね。

それこそゲイやレズビアンなら、カミングアウトのハードルは高いけど、「だから結婚もできないし、孫も作れないよ」って理由はそれなりに分かりやすい。

でもストレートの独り身の場合は、「なんで結婚しないのか、子どもを作らないのか」とかの理由が、本人の中でも曖昧な人が多いんじゃないかしら。

自分でもなんとなくそのうち結婚はしたいと思ってるけど、なんとなく仕事をこなしてるうちに、そこそこな年になっちゃって…くらいの感覚で、結果、結婚も子育てもできてない人が多そうだもん。いやアタシも、たまたまオカマだったから「最初からムリでーす」って言えるけど、ストレートだったらグズグズしまくってたタイプだと思うのよね。

で、親はその「なんとなく感」をキャッチして、しっかり突いてきてるんだと思うの。ある意味、あなたという人間が、将来、孤独で寂しい老後を送るんじゃないか、貧困シングルレディになっちゃうんじゃないか、って本気で心配してくれる人なんて、親くらいのものなんだから。

「耳の痛い話」をされることで「グズグズしてたらあっという間に、誰にも言い寄ってもらえないババアなんだよ」という現実を忘れないでいられる、ってありがたい面もあるわよ。そして、うっとおしい「結婚しないの?攻撃」も30代くらいがピークで、40越えたあたりからは、もう深刻すぎて話題にもされなくなっていくっていうね。

まずは自分の中で意思をはっきりさせて

結局、自分の中でもはっきりと向き合っていない現実が後ろめたさを強調させているんであれば、親に何かを言う前に、自分自身にとって結婚や子育てとは何かってことを、ちゃんと紙に書き出すくらいの勢いで理解したほうがいいんじゃない。

まず社会の変化や統計データを踏まえての、親世代との認識のズレを確認したいところよね。たとえば専業主婦の割合やお見合い結婚の割合が大きく変わっていることや、そもそも生涯未婚率が男女ともに増える一方で、状況的に誰もが簡単に結婚できる時代ではないって現実。さらに、今自分がとりくんでいる職種の今後の展望や、結婚子育てをした場合の仕事やお金の予想、などなど、プチ・クローズアップ現代ばりに、社会と自分のいろんなデータと共にレポートできるくらいに、現状を整理しておくのは良いと思うわ。

「お母さんが気軽に口に出す以上に、自分の人生設計や、そのための社会状況の調査はちゃんとしているんだよ!」「アタシはその問題から逃げているわけじゃないの、こんなに取り組んだ上で、まだその時じゃないって言ってんだ!」てなくらいの倍返し(古い)を突き付ければ、さすがに自分の出る幕じゃないと思うんじゃない。

メンタル vs メンタルは避けましょ

もちろん、「憧れられる夫婦像がない(親へのイヤミ)」みたいなメンタルな話を本音で話すのもいいんだけど、メンタルテーマになると、「子供が生まれれば考え方は変わる」みたいにやっぱりメンタルで言い返されるから、だまっていただくって目的なら、統計データやキャリアアップのプランのような、つけいるスキのないテーマにしておいたほうが良いと思うわ。

結婚するもしないも自由だけど、その結果を心配したり喜んでくれる親を大切にしたいのなら、自分がどういう想いでどういう道を進んでるのかってことを、自分自身もちゃんとわかっておかなきゃね。「アタシ、自分が今どこにいるのか、将来どこにいくのか分からないの」って心の声が漏れ出てたら、そりゃ親は心配になっちゃうってもんよ。って、44歳の女装ゲイおじさんほど地図の見えない存在もいないだろうによー言うわ、アタシ。嗚呼。

みなさん、よいお年を!

というわけで、今年もクソババアの戯言にお付き合いいただきありがとうございました。来年もみんなで荒野を彷徨い歩きましょうね。よいお年を!

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