川崎貴子の自立という幸福
人生が大きく変わる時期であり、戸惑うことの多いアラサー。そんな時に必要なのは何よりも“自立”です。女性に特化した人材コンサルティング会社の社長で、一万人以上の女性の人生相談を受けた経験を持つ川崎貴子さんに、激動のアラサーを生きる手立てを学びましょう。
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最近私が受ける恋愛相談の中で一番多いのが、「出会いが無い」です。

それもアラサ―世代。下手するとアラサ―前の20代のお嬢さん達まで、皆可愛かったり綺麗だったりお洒落さんだったりするのに、口を揃えて「出会いが無い」ですから、私たちが肉眼で見えてる独身男性達って実は蜃気楼なのか?と我が目を疑っている昨今。

余裕と自己肯定感が恋愛を生む

ただ、学生の頃より社会人になったら自然発生型恋愛が激減するのは、それは仕方なきことです。学生時代と言うのは暇を持て余しているだけじゃなく、就活までは社会の洗礼を受けずに、男も女もある種の万能感に満ち満ちている時期。そもそも恋愛が自然発生しやすい土壌なのです。時間と心の余裕、そして自己肯定感の高いもの同士がしょっちゅう集っていれば男女は簡単にくっつきます。

ところが社会人になった途端、余暇の時間が激減するだけじゃなく、学生時代に根拠なく抱いていた万能感をがさっと剥奪されます。イケてると思ってた俺が「給料泥棒」と言われる日々。サークルの姫と言われていた私が毎日お茶くみ、などなど、時間と自信を失った男女が恋愛から縁遠くなるのは至極ネイチャーな現象なのです。

激務をこなしながら恋愛するには?

しかし、世の中には激務をこなしながら自信を喪失することなく、恋愛や結婚というタスクを遂行している女達も数多く存在します。先日結婚した私の古い友人(41歳女性、コンサルティング会社勤務)もそんな中の一人。

彼女は同期男性が次々と心の病に倒れ戦線離脱していく中、着々と出世していったという猛者で、「一体いつ寝てるんだろう?」と周囲に心配されるハードワーカー代表みたいな女性なのですが、私は彼女に彼氏がいなかったのを見たことがありません。

それも、社内やクライアント先の男性とは付き合わないというマイルールを持っている為、欠かさなかった彼氏たちは全て外部調達(合コンとか、紹介とか、旅先とか)であり、「いったいどんだけ出会ってるんだ!」と感心しっぱなしの15年の付き合いです。

何より私は彼女の忙しさを十分に知っている為「いつデートしてるのか?」「いつ婚活していたのか?」という疑問が何より大きかった訳です。すると、

「うふふ。夜は長いのよ~。」

と、艶っぽく言われました。いやはや、今回はそんな彼女を事例に「働く女性の出会い」に必要なスキルを考察致しましょう。

新しい出会いには一に体力、二に体力

彼女の発言からも解るように、仕事終わらせて「さあ、今夜も誰かに出会うぞ!」とエネルギッシュに行動できたり、休日も長期休暇も活動的だったりするには、体力が不可欠です。

ただでさえ知らない人と会って話すというのは、パーティだろうと合コンだろうとストレスがかかるもの。激務にプラスしてそのストレスを物ともせず、フットワーク軽く出会いの場にはせ参じるには常日頃からフィジカルを強くしていく必要があります。マッチョな肉体がマッチョな精神を作ります。

「体力増強!滋養強壮!」を合言葉に、己の肉体を鍛えて行きましょう。

選挙公約は3つまで

彼女がこの度結婚した5歳年下の男性は、元々は友人の紹介だったそうです。以前の彼氏達も友人知人に紹介されるパターンが多かったそうですが、それもそのはず。彼女がよく言っていた、

「痩せ形、薄い顔、理系メガネ男子は是非紹介して。」

というフレーズは、忘れっぽい私にもしっかり刷り込みがなされていました。該当者が入れば「私の友人で○○ちゃんっていう人がいてね。」などと、私も過去に何人か「痩せ形、薄い顔、理系メガネ男子」紹介したものです。

立候補する政治家たちが長々と選挙演説していても我々はあまり記憶にとどめられませんが、「消費税アップ反対、保育園増やす、若者の雇用拡大」程度を連呼されれば、立候補者の公約は覚えていることができます。

「年収、会社のステイタス、容姿、性格、家族構成、趣味、デート内容etc」など、絞り込まれていないお相手の希望をつらつらと垂れ流してしまうと、落選する政治家よろしく、「誰もあなたの主張を覚えていられない」ということに繋がります。「なんだか色々うるさかった。」という印象だけを残して。

また、これは当選した政治家、それも総理大臣のお言葉ではありますが、過去に「友愛」とか「美しい国、日本」などと言われて我々国民がたいそう困惑したように、どんなに短いフレーズでも抽象的なものは人を動かしません。「どんな人がタイプ?」と聞かれて、「優しい人」とか「普通な人」と答えるのは一切やめましょう。それは「友愛」と同義語です。

仕事で失った自信は、仕事で取り戻せ!

最後に、新しい出会いに不可欠な「自信」に関してですが、「こんなに仕事ばっかりしてるからモテないんだ!」と言って、体力増進も紹介キャンペーンも行わずにキャリアダウンする女性達はとても多いものです。仕事をセーブして合コン三昧。たまたまちやほやされたら、一瞬「自信」を取り戻せた気がするかもしません。しかし、それはまやかしの「女の自信」。それも、賞味期限付きのものです。

仕事や社会で失った自信は、本来男では取り戻せない物なのです。「一人前になってやる。」「このスキルは身に着けてやる!」と頑張った経験やスキルがあれば、例え途中でブランクがあろうとも再チャレンジは可能です。「あの時逃げなかった」という自分を信用できるからです。

キャリアを手放さないことが可能性を広げる

年収面でも、気概の側面からも、「結婚したら僕が妻子を養っていきます!」と言えない独身男性がリアルに増え続けている日本。

結婚を視野に入れている女性はこれからの時代更に、「キャリアを手放さない」という選択が、出会いそのものの可能性を広げるだけではなく、結婚後の愛する家族たちの可能性をも広げられる事に繋がる事でしょう。

社会で頑張っている女性達よ。未来の幸せの為に、タフに、前のめりに、「出会い」の確率を上げて行きましょうね。

●川崎貴子
1972年生まれ。埼玉県出身。1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社、株式会社ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。女性の裏と表を知り尽くし、人生相談にのりフォローしてきた女性は1万人以上にのぼる。2014年より株式会社ninoya取締役を兼任し、ブログ「酒と泪と女と女」を執筆。また、秘密の婚活結社「魔女のサバト」を主宰。会員同士、グループで悩みをシェアする取り組みが好評で、募集と同時に定員が埋まるほど。その本質を突いたアドバイスで「相手が見つからなかった理由がわかりました」の声多数。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名をとる。プライベートでは、10歳と3歳の娘をもつワーキングマザーでもある。女性誌やウェブマガジンでの執筆や講演多数。著書に、『愛は技術』(KKベストセラーズ)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)がある。
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