NPO法人「マドレボニータ」吉岡マコ×占い師・まついなつき 対談(後編)

このまま今の会社に甘えていいのか…キャリアアップに不安を感じたときにすること

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このまま今の会社に甘えていいのか…キャリアアップに不安を感じたときにすること

NPO法人「マドレボニータ」代表・吉岡マコさん×占い師・まついなつきさんによるトークイベントレポート後編。

前編では、『みんなに必要な新しい仕事 東大卒25歳、無職のシングルマザー、マドレボニータを創業する』(小学館)を刊行した吉岡マコさんが、シングルマザーで“どん底キャリア”な状況からどのように浮上したか、組織に属さず働くことの大変さとは何かなどが語られました。後編では、イベント参加者からの質問に回答。「起業すべきか?」「子どもが育っていくことで仕事のスタンスは変わるのか?」という仕事の話から人間関係についてまで、多岐にわたる質問が飛び出しました。

【前編はこちら】“どん底キャリア”から浮上したシングルマザー「活躍できる場がないなら作るしかない」

『みんなに必要な新しい仕事: 東大卒25歳、無職のシングルマザー、マドレボニータを創業する』(小学館)

『みんなに必要な新しい仕事: 東大卒25歳、無職のシングルマザー、マドレボニータを創業する』(小学館)

働くなら既存の組織? 起業したほうがいい?

質問:働く上で既存の組織に入った方がいいですか? それとも、自分で作った方がいいですか?

まつい:既存の組織の方が私はいいと思います。既存の組織に自分のやりたい仕事があるなら、組織の中で力を発揮する方が予算もあるし、ひとりでやるよりずっといいです。41歳の時にメンタルの面で仕事をするのが怖くなって、ひとりで占いの仕事やろう、と思って始めたんですけれど、結局、仕事が仕事である以上、いろんな人と関わらないとやっていけないんですね。自営の人の方が、表面上はどんな人ともうまくやっていかなければいけないし、そうしないとお金にはならないです。

20代とか30代半ばぐらいまでだったらば、ひとりで何とでもできる。でも、その先の40代、50代になった時にひとりでやろうとしても仕事がない。ひとりというのは誰かやどこかに仕事を頼まれる単位であって、ある年齢になると頼まれなくなるの。ある程度の年齢になると、社会から期待されるのは、人を育てていくことも入る。「仕事を作る」というのはひとりではできないことです。

ビジョンが合わないけど居心地のいい会社。環境に甘えていい?

質問:今いる企業は、ビジョンがものすごく合致しているという訳ではありません。けれど、環境や人間関係には満足しています。40代に向けて、自分が本当にやりたいことをやるためには、環境に甘えて良いのでしょうか? 待っていた方が機会はやってくるのでしょうか?

まつい:マコさんのイベントなのにしゃべってばかりですみません。勉強するといいと思います。今は、そんなに日常が不安ではない。仕事も満足はしている。けれど、これから先のことを考えると、もやっとしてしまう。そういう人は、なんでもいいから、興味のある分野を勉強するといい。勉強というと、この学校に入ろうとか、この仕事をしようとか、目的を決めて勉強をすることが多いと思うんですが、そういう意味ではありません。まずは、自分は何が好きなんだろうとか、自分に何が刺さるんだろう、というようなことを探す時間を見つける。そうすると、組織の見え方も変わってくるし、勉強をする前は関係ないわと思っていたことが、実は見方を変えてみると、すごくやりたくなったとか、活躍できるとかってことになるかもしれない。

吉岡:こういうところに来ることもひとつの行動ですよね。

まつい:マコさんは、しっかり勉強していて理念を優先しているから、仕事として結実するときにブレない。

吉岡:元々、研究者になりたかったんですよ。実は来年、大学院受験しようと思っているんですけれど、研究したり、追求したり、深堀りしたり、考察したりということがすごく好きなので、常にそれを考えているし、ノートに書いているんですね。大学生の時からそれをずっと積み重ねてきて、お金の蓄えはないけど、知識の蓄えがあったから、すぐ教室が開けたというのはあった。だから、そういうものがある人は、将来につながるだろうし、今からそういうものを見つけていく、ということでもいいと思います。

まつい:本をたくさん読むのはいいですよ。

対人関係をポジティブに捉えるには?

質問:現在社会人3年目になりますが、対人関係で悩むことが多くて困っています。会社のお局とのやりとりだったり、ずっと仲良しだった友人の価値観が結婚や仕事によって変わってしまったり。ネガティブな対人関係をポジティブにとらえるにはどうしたらいいでしょう?

まつい:ネガティブのまま生きていけばいいんじゃないですか? それで誰か困るかな?

吉岡:変わっていくしね。

まつい:わら人形でも、刺しておけばいいじゃないですか。「あのお局~!」って。ある時期にこういう風に考えていた、というものがある人が多角的にきらめく、いい個人として育っていくと思います。

吉岡:多角的にきらめくいい個人。いい表現(笑)。とことん自分に向き合っている人は、それがにじみでますよ。そういうもやもやした気持ち、イラッとした気持ちとか、そういうものも封印せずに、ノートに書き出すとか。

それから、最近、すごく大切なことだと思っているのは、笑顔でいること。楽しいから笑うの当たり前じゃないですか。それよりも、幸せじゃないときにいかに笑えるか。それは、もう筋肉なんです。頬骨を目に食い込ませるぐらいにして笑顔を作るんです。それはかなり重要だなと思います。

子どもを持つと仕事へのスタンスはどう変わる?

キャリアアップに不安を感じたときにしたいこと

左:吉岡マコ 右:まついなつき

質問:おふたりのお子さんは高校3年生ということですが、お子さんが育っていくうちに、仕事に対するスタンスは変わりましたか? その変化についてお話をいただけますか?

まつい:ほんの3、4年前まで、夕方にチャイムが鳴ると、「あっ、お迎えに行かなきゃ」と思って。行かなくていいんだと思ったとたんに、泣いたりとかしていました。子どもを育てるには、いろんな時間のやりくりのタイミングが必要じゃないですか。そのやりとりのタイミングがようやくつかめてきた頃に、子どもたちの方からもういい、と言って手をピシャッとやられる訳ですよ。だから、仕事があって、助かったなとということをすごく思っています。でもね、こんなに仕事が好きで、仕事をしているのに、空の巣症候群なんですよ。子ども3人と濃密に暮らしてきたんです。それが、いきなり「ナシ」と言われた日には! 仕事がこうだから子どもがこうで、子どもが今こういう状態だから仕事はこうしてました、ということは振り返ってもないんですよ。私にとって子どもは、こちらの理性的な計画性を情緒で踏みにじる存在です。

吉岡:わたしもお迎えの感覚はすごくわかります。子どもが中学生に入るぐらいまで、お迎えに間に合わない、という夢を見ていました。当時はお迎えがほとんどを占めていませんでした? お迎えに遅れないよう、すべてのスケジュールが組まれるみたいな。子どもが大きくなって、いちばん変わったことは、夜にこういう時間に出かけられるとか、勉強会や合宿にも参加したり、機会を逃がさずつかめるようになったのは小さい頃との大きな違いですね。

まつい:なんせわたしたちはお父さんでもあるので、働いている姿も見せないといけないしね。

吉岡:そうですね。子どもが小さい頃は合宿などがあると実家に預かってもらっていて、そのおかげでうちの両親と息子は私よりも仲が良くて、今も実家に預かってもらう時があります。

まつい:高校生なのに?

吉岡:息子も祖父母を慕っていて。両親も喜んでくれる。いまでは全く罪悪感なくお願いしてしまっています。

まつい:なんだろね、子どもに対して離れていると感じる罪悪感。持っちゃいけない、と言われても、あるものだからしょうがない。

吉岡:手持ちぶたさな感じ? 夜、一緒にいないみたいな。

まつい:いつもの毛布がないみたいな。欲張りだわ、女は。

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