批判殺到の『そうだ難民しよう!』イラスト集 出版社の考えを聞く

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批判殺到の『そうだ難民しよう!』イラスト集 出版社の考えを聞く

「そうだ難民しよう!」と書かれたイラストが炎上したプロパガンダ漫画家・はすみとしこ氏による初のイラスト集が12月17日、青林堂から発売される。

9月、はすみとしこ氏はシリア難民の風刺画をFBに投稿

9月10日、はすみ氏は、シリア難民の女の子が「他人の金で楽に生きたい。そうだ難民しよう!」とアピールする風刺イラストを自身のFacebookに投稿。投稿されるや否や、瞬く間に国内外から「人種差別だ」との抗議が殺到した。批判を受けた数日後に、はすみ氏は「自分は言論の自由をもって自分の主張を展開した。同じように皆さんが主張を展開するのは健全な姿なので、イラストも批判のコメントも削除したくない」と投稿したが、10月になって当該イラストは削除された。

はすみ氏の説明や、ネットユーザーの動き

削除後、はすみ氏は当該イラストについて、「すべての難民を否定したのではなく、本当に救われるべき難民に紛れてやってくる偽装難民を揶揄したもの。本当の難民であれば人道的に救われるべきだと思っている」と改めて真意を説明。

しかし、はすみ氏に対する批判の声は止まず、当該イラストへの反対署名には1万人以上が賛同していたり、イラスト集発売に関してネット上で不買行動を呼びかける動きが出ていたりするのが現状だ。

その後はすみ氏は、安保法案のデモ参加者や在日外国人、生活保護受給者の一部を揶揄したイラストなどを投稿。一部では賛同する向きもあるが、ネガティブな反応は相変わらず多い。

出版社の青林堂に経緯を聞く

今回、ウートピでは出版社である青林堂の担当者に話を聞くことができた。

担当者によると、「9月の騒動より前から、はすみ氏のイラスト集を年末くらいに出版する話を進めていました」とのこと。はすみ氏が自身でネット公開したり、夕刊フジに掲載されたりしていた風刺イラストには、「当初から共鳴する人が非常に多く見られ、インパクトや話題性があると思った」こと、「難しい政治思想もイラストで描かれることによって本を読まない人にもアプローチできると思った」ことなどが、そもそも出版しようと考えた経緯だそうだ。

そして半年ほど前からはすみ氏と打合せを重ね、当初彼女が描いていたストーリー漫画ではなく一枚絵にしていこう、といった話し合いが重ねられていたという。 出版の話が出た時ははすみ氏も大変喜んでいたそうだ。

しかし、「イラスト集に載せる絵の入稿が終わってからだったのでこちらとしては助かりましたが、あまりにもバッシングが多く、精神的に不安定になってしまったようです」と、現在の彼女は入院を余儀なくされていることも話していた。

出版社は現状をどう考えている?

そうだ難民しよう!イラスト集はなぜ発売

『そうだ難民しよう! はすみとしこの世界』(青林堂)

最後に担当者は、

「現在このイラスト集に関して、書店に販売させないように懇願書を出したり、消費者に不買行動を促したりする署名運動も行われています。正義の名のもとにやっているのかもしれませんが、これは出版、表現の自由を侵す重大な憲法違反行為であることをよくわかっていただきたいです」

と話していた。

イラスト集は17日に出版される。本の内容は明らかにされていないが、中身を見た上で新たな議論や動きが出てくるのか、注目したいところである。

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