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2014/04/02

 女性を酔わせる合コン術に待った! 実はあなたも「準強姦」を受けているかも

鹿児島市の63歳のゴルフ場経営者が8年前、当時未成年で師弟関係にあった女性に対し、準強姦を行ったとの疑いで裁判があった。ゴルフ指導を口実にホテルに連れ込み、暴行したというものだが、判決は「性的交渉が真意に基づかなかったものとしても拒否できなかったとまでは言えない」との理由により無罪であった。被害者は控訴を願い出ているとのことだが、準強姦はそもそも、裁判にすることすら困難な犯罪だ。なぜなら、自分が被害者だと気づけないことも多いからである。

強姦と準強姦との違いとは

強姦とは周知の通り、合意のない性行為のことである。刑法177条では強姦罪について「暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫」及び「十三歳未満の女子を姦淫」とある。

一方で準強姦罪は、刑法178条2項で「女子の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、姦淫」と定義されている。この「拒否不能」には様々なパターンがあって、被害者が重い精神・知的障害を持っている場合や、性知識のない若年齢である場合のほか、酩酊状態であったような場合も含まれる。

つまり準強姦罪では、合意や脅迫・暴行の有無ではなく、「合意判断できる状態であったか否か」がポイントとなるのだ。

泥酔させて性行為に持ち込むのは犯罪

準強姦と言えば、かつては学生サークル「スーパーフリー」による集団強姦事件があり、最近では元柔道金メダリスト・内柴正人被告による女子柔道部員暴行事件が記憶に新しい。

内柴被告の事件の際には「合意があったか否かが争点」「ただの深酒による過ち、逮捕はやりすぎ」などの声が出た。これらは代表的な誤解であり、準強姦罪が未だ十分に知られていないことの証と言えるだろう。

また、今年2月には“【永久保存版】神々の合コン術”として「女性をベロベロにさせた上で性行為に持ち込む」といった内容のブログ記事がネット上で話題になった。まさに準強姦の手口だが、同時に、合コン術としてこれまでカジュアルに語られて来た内容でもある。このように培われて来てしまったカジュアルさのために、準強姦は、加害者どころか被害者自身にさえ、犯罪として認知されにくくなってしまっているのだ。

被害を受けたら警察に被害届を出す

準強姦被害を事前に防ぐことは難しい。しかし別の被害者を減らしたり、被害による影響を最小限に留めたりするためにできることもある。

準強姦は親告罪(被害者など告訴権者の告訴がなければ刑事裁判をすることができない犯罪)であるため、強姦同様、表面化しない件数が多いと言われている。正確な被害内容・件数に基づいた効果的な対策を行うためにも、警察に被害届を出すことが望ましい。被害届を出せば診断書料等が出してもらえる場合もあり、被害者の負担が減ることもある。

被害届を出すことのほか、病院を探すこと、裁判の際に必要な手続きを行うこと等が困難に感じられるような場合には、性被害のワンストップセンターや、法テラスの相談電話(0570079714)などを利用するのもいいだろう。

しかし、被害者を生まないために一番必要なのは、加害者を生まないことである。準強姦がナンパ術として紹介されるようなことがあれば、その都度、忘れずに声をあげていきたい。

佐原チハル