独身ひとり暮らし女子の日々をつづったコミック&エッセイ「ひとりぐらしも何年め?」(KADOKAWA)を上梓したたかぎなおこさん。後編では、ひとり暮らしの楽しみ方や、ふたり暮らし(結婚!)に至った秘密をお聞きしました。

【前編はこちら】刺身も買えない貧乏生活から、ヒットシリーズ誕生まで 漫画家・たかぎなおこが振り返る

たかぎなおこインタビュー

『ひとりぐらしも何年め?』(KADOKAWA)

ネガティブが原動力のひとり暮らし

――等身大のひとり暮らしを描かれていますが、その姿が前向きですごく楽しそうで。そのモチベーションっていうのはどうやって保ってるんですか?

たかぎなおこさん(以下、たかぎ):いやぁ、よく落ち込んでますよ(笑)。だいたい落ち込むのは夜で、深夜2時頃になるとどんどん暗い考えになってきちゃったり……。だったら、早く寝てしまえって。寝られないときはお酒を飲んで寝ちゃったりもします。朝になるとわりとケロッとしてるんです。私は、ネガティブが原動力になるタイプなので、このままじゃダメだって思って、スポーツクラブにいってみたり、マラソンを始めてみたり。楽しそうだからやってみようというよりは、何かしないとヤバイって思って、生活に新しいことを取り入れていることが多いです。

たかぎなおこインタビュー

『マラソン一年生』

――ひとり暮らしの魅力は?

たかぎ:自分の時間を好きに使えるってことですかね。長風呂したり、半身浴したり、家族がいたら怒られることも簡単にできちゃう。実家にいたらダイエットをしようと決めたのに、ごはんをたくさん出されてつい食べちゃったり……。人に対するストレスは少ないですね。

――とくにたかぎさんの場合は、会社員とは違って仕事の面で自由度が高いですよね。

たかぎ:はい、家でひとりで仕事してると昼寝とかしちゃいます(笑)。仕事しなきゃいけないのにネットサーフィンしたり、漫画読みだしたり……。で、やっぱり夜の2時くらいに、自分はダメ人間なんじゃないかってすごく落ち込む。自分に厳しくできる人だったらいいんですけど、どうも私はできないタイプで。1日、どこにも出掛けなかったり、誰ともしゃべらなかったりして、これじゃダメだと思って、シェアオフィス借りることにしたんです。活動時間をある程度決めて、外で仕事するようにしてます。家だとダラダラいつまでも仕事しちゃってたんですけど、このお蔭でメリハリはつきましたね。

たかぎなおこインタビュー

シェアオフィスを借りて仕事にメリハリを

――仕事で落ち込んだ時、乗り越えていくのも自分ひとりですよね。どうやって立ち直るんですか?

たかぎ:締め切り間際は落ち込んでる場合じゃなくなっていて、もうやるしかないという感じです。私の場合、暇だと暗いこと考えちゃったりするので、忙しくて多少追い詰められてる状態の方がイキイキするのではないかと思います。

ひとり暮らしからふたり暮らしへ

――本の中でもホームページでも発表されてましたが、この秋からふたり暮らしにステージアップされたそうですが。

たかぎ:はい、そうです。先日入籍もしました。なんとなくこのままじゃダメだと思ったときにシェアオフィスに通いだしたり部屋の断捨離をしてみたことが新しい風を運んでくれたのかな〜とも思います。

――それでは、ひとりぐらしシリーズはひとまず完結ということになりますか?

たかぎ:まだふたりぐらしが始まったばかりなので今後どういう生活になってくのかわからないですが「ひとりぐらしに戻りました」という本を出さないように仲良くやっていきたいと思っています。

――最後にひとり暮らしの女性にメッセージをお願いします

たかぎ:ひとり暮らしは、生活が自由自在なので楽しいことがいっぱいです。だからこそ、風邪とごはんには気を付けてください。おばあちゃんからのひと言みたいですが(笑)。あと、落ち込んだ時はすぐ寝てくださいね。生活に行き詰ったら、断捨離もおすすめです。新しい空気を入れると、ちょっと生活にハリが出てくると思いますよ。

(船橋麻貴)

たかぎ・なおこ 1974年三重県生まれ。イラストレーター。2003年、『150cmライフ。』でデビュー。著書に『ひとりたび1~2年生』『まんぷくローカルマラソン旅』『ローカル線で温泉ひとりたび』(以上、KADOKAWA/メディアファクトリー)、『ひとり暮らしな日々。』(主婦と生活社)、『浮き草デイズ』『うちの犬(ムク)、知りませんか?』『はらぺこ万歳! 家ごはん、外ごはん、ときどき旅ごはん』(以上、文藝春秋)など。最新刊は『ひとりぐらしも何年め?』(KADOKAWA)。公式サイト:「ホクソエム」