人事担当者の覆面座談会

人事担当者の覆面座談会 良い人材の条件は「どれだけ意思決定してきたか」

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人事担当者の覆面座談会 良い人材の条件は「どれだけ意思決定してきたか」

20代半ばを過ぎると、転職を視野に入れる人も増えるだろう。大きな実績がなくとも可能性を見てもらえる年代で、異業種へのチャレンジも不可能ではない。

しかし「熱意」だけで面接を通ることはできない。何を語り、自分をどう見せるか――新卒時の就職活動でも重要なポイントだが、転職では社会人経験があるぶん企業の期待が高くなり、付け焼き刃の転職ノウハウを真似た振る舞いは見破られてしまう。

人事担当は、いったいどんなところを見て、評価を下すのか。本当に求めている人材像とは。キャリアコンサルタントやIT企業の人事部長3人に、記名では明かせない本音を語り合ってもらった。

参加者プロフィール

Iさん(30代後半):男性。大手IT企業の人事部長。「30代の転職は『自分で考え、自分で動けること』が絶対条件。第一印象も面接結果を大きく左右するので身だしなみにもこだわりを」

Kさん(34歳):男性。ベンチャー、スタートアップ、成長企業への転職を支援する人材紹介会社のキャリアコンサルタント。「お互いに幸せになるための転職であり採用。自分が相手のためになれることを伝える、相手が一緒にいたいと思ってくれるそんな自分であってほしい」

Wさん(31歳):女性。大手人材紹介会社にてキャリアコンサルタントとして、個人の方のキャリア支援ご転職活動支援を続ける。「個人の方の将来の可能性を最大限広げ、『自分らしくはたらく』ことに前向きになるお手伝いをしています」

会社は自立、自走できる女性を求めている

——単刀直入にお聞きします。今、会社が求めている女性とは?

I:業界によっても違うと思いますが、全体を通して言えるのは“お飾りの女の子はいらない”ってこと。当たり前だけどキチンと仕事をこなせる人が欲しい。そういう意味では男性と何も変わりません。求めているのは”自立”している人ですね。

K:自走できる人、とも言えるのですが自分で判断して自分で動ける人。これが絶対条件になると思います。誰かが教えてくれなきゃ何もできない人は正直、どこの企業も欲しがりません。

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Kさん

W:会社に育ててもらおうという前提では採用されないでしょうね。それじゃ中途採用する意味がないですから。

I:だから面接で『この会社に入ったら何をしてくれるんですか?』『残業はあるんですか?』という質問がいきなり出てくるような人は難しいですね。就職することがゴールになっているので、その先への意欲が見えてこない。一緒に会社を大きくしたいという共鳴感を感じられないと厳しいです。

——自立、自走できるようになるには、やはりスキルを積むしかないのでしょうか?

W:自走できるかどうかは、スキル云々より過去にどれだけ自分で意思決定をしてきたかで決まると思います。与えられる前提で決めることに慣れていないと、どうしても他責傾向になってしまって、それが仕事にも出てしまう。小さなことでもいいから自分で決断して進んできた過去が重要なんです。そこで決断を間違えたとしても、自分で決断したのだから反省ができるので次は失敗しない。どれだけ過去に学びがあるかで変わってくると思いますね。

I:例えば過去に面接でこんな人がいました。彼女は33歳で、人事の仕事がしたいのにずっと総務の仕事をしていると言います。だから僕は『仕事は何時に終わって、その後は何をしてたの?』と質問したのですが、返って来た答えは『直帰して何もしてない』と。それじゃダメなんですよ。こちらが求めているのは『人事の仕事をしながら社労士の資格も取ったんです!』というように、自ら動ける人。『会社がチャンスを与えてくれないのでできなかった』なんて甘過ぎます。やりたいことが見えた時点で自分から勉強くらい始めないと。まして彼女は33歳、どれだけ会社に甘えて来たのかが見えてしまう。そのスタンスじゃうちの会社は受かりませんね。

K:たしかにスキルより、経験の方が重要かもしれませんね。僕の場合は過去に苦労した話より『我ながらよくやった!』と思う話を聞くようにしています。仕事に限らず、嬉しくてしょうがないと思った話を聞かせてもらうと、その中にその人の熱のこもり方が見えてきます。それは履歴書に羅列された成功事例やプロジェクト経験よりもずっと重みがあってひとを惹きつけるから『この人なら仕事にも熱意を向けてくれるだろう』という好印象に繋がる。でもその経験すらもない、出てこないという人となると…やはり、厳しいです。

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左:Wさん 右:Iさん

面接を左右するのは、やはり第一印象

I:厳しいといえば、自分の外見に気を使っていない人は第一印象の時点でアウトです。女性を採用するにあたり、容姿端麗かはとても重要なこと。それは美人であるとか、スタイルがいいということじゃなくて、清潔感があって、人に不快感を与えない装いや振る舞い方ができるかということ。スーツ選びひとつを取ったとしても、自分を客観視できる人は自分に似合うもの、よく魅せる服を選んできます。自分をよく見せる術を知っているということは、それは彼女にとって武器。面接時の大きなアピールポイントになります。

K:採用された人の面接のフィードバックを見せてもらうと『オーラが明るい・暗い』と言われることが多いです。それはベンチャー企業ほど多いんですが、やっぱり明るさは重要だと思います。履歴書にズラリとスキルを並べても、暗い人を仲間として迎えたい人や会社はないということでしょうね。

W:たしかに、キャラクターは大事ですね。私たちエージェントはIさんの人事と違って、一度すべてを受け入れてからその人にあった仕事を見つけるのが仕事なので、第一位印象で少し残念だとしても、別の角度でその人の魅力を見つけようとします。でも自分のことを自分の言葉で発信できない人、まして質問にも答えられない人は厳しい。人と気持ちよくコミュニケーションが取れるかどうかは絶対条件でしょうね。

【後編はこちら】人事担当者が覆面で明かす“面接術” 意外なNGワードとは

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