バースコントロールは罪なのか? 米のセクシャルヘルス支援団体を取り巻く状況

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バースコントロールは罪なのか? 米のセクシャルヘルス支援団体を取り巻く状況

バースコントロールは罪なのか?

日本では1999年に避妊目的の低用量ピルが認可されましたが、これはアメリカに比べると40年程遅れての認可。アメリカでは、女性自身がヘルスケアに対する意識が高ければ、それを支援する団体もあります。

「プランドペアレントフッド」とは

「プランド・ペアレントフッド・フェデレイション・オブ・アメリカ(以下、プランドペアレントフッド)」とは、性と家族計画に関する正しい知識と情報をもとに、女性が主体的に人生を選択していけるように設立された非営利団体。

全米各地に700近いクリニックを持ち、コンドームや経口避妊薬、緊急避妊薬の処方、婦人科系の病気や性病の検査、人口妊娠中絶など女性のセクシャルヘルスをサポートしています。各自治体や企業、個人からの支援で成り立っており、またクリニックにかかる費用もドネーションで成り立っているため、アメリカでは低所得者や学生などが多く利用しています。

反対する人・団体も多い

しかしアメリカではキリスト教の教えから、バースコントロールや中絶に対して否定的な考えを持つ人や団体も多く存在するのが現状です。

オレゴン州に住む29歳のメアリー・ヌメアさんは先日、反中絶団体の女性がこのプランドペアレントフッドのビルの壁に「中絶は殺人だ」と書かれた貼り紙を貼っているところを目撃しました。メアリーさんは20歳の時、膣カンジダ症と尿路感染症の治療、そして初めて経口避妊薬を処方してもらって以来、プランドペアレントフッドの支援者でした。そのため、その女性に行動の意図を聞いたり話し合ったりしようとアプローチしましたが、彼女は全く取りつく島もない様子。そしてメアリーさんがとった行動は…。

6000リツイートも拡散された

無視をされたメアリーさんは、自身の経験から綴ったプランドペアレントフッドへの感謝を書いたプラカードを持ち、チアリーダーのように「yeast infections(膣カンジダ症)」と叫んだり足をあげたりしてその女性の近くで抗議。するとその女性は他の反中絶団体の人達と話し合いを始め、メアリーさんを怪訝な目つきで睨み、呆れたように首を横に振って去っていたとのことです。

1人の車に乗っていた男性から「売春婦」などと酷い言葉を吐かれたそうですが、メアリーさんの行動には、見ていた街中の人達は協力的だったそうです。そしてメアリーさんはこの一連の流れを自身のTwitterに投稿。6000ほどのリツイートによって、多くの人がメアリーさんに肯定的な反応を示しました。

主体的なバースコントロールは罪か

メアリーさんは「プランドペアレントフッドは多くの人にとって、生命にかかわる重大な頼みの綱。私たちは中絶に賛成か反対かという議論の先を思い描き、この団体がセンシティブな医療ニーズにおける重要な役割を持っていることを理解するべき」とこの行動の理由を述べています。

今年の夏には、反中絶団体が隠しカメラで撮影した映像によって「プランドペアレントフッドは中絶した胎児の臓器や細胞を不正に販売している」という疑惑がもたれたことが大々的に報じられました。ブランドペアレントフッド側は、反対派が恣意的に映像を編集したとしてこの疑惑をはっきり否定しましたが、複数の州が支援を停止するなど今なお波紋を呼んでいます。

中絶を擁護するか反対するかが選挙の争点にもなるアメリカですが、プランドペアレントフッドが多くの女性を助けていることは事実。中絶という、女性の主体的なバースコントロールや人生の選択が、単純に「人殺し」だと言えるのか。メアリーさんの言うように、衝突を招くだけの論争ではなく、議論の先を思い描いて考えていくことがますます重要になってくるでしょう。

参考:オフィシャルサイト
参考記事:/HUFFPOST WOMENBUZZFEEDNEWS

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