生理用ナプキンから妊娠線のシールまで リアル志向な人形「ラミリー」に海外で賛否

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生理用ナプキンから妊娠線のシールまで リアル志向な人形「ラミリー」に海外で賛否

少女の自我形成に大きく影響すると言われる「人形遊び」。海外では今、生理用ナプキンを着せ替えできる人形「ラミリー」が登場して話題になっています。

体型は“リアルな19歳の女の子”

人形と言うと、スタイルの良い華やかな女の子の姿をしているというイメージが一般的です。例えば「バービー」(マテル社)は、枝のように細い手足とくびれ、豊満な胸が強調されています。そんなバービーに対抗する存在として登場したのが、「標準こそ美しい」というキャッチコピーを掲げるラミリーです。アメリカのリアルな19歳の女の子の体型をイメージして作られているそうで、健康的な印象を受けます。

現実的なのは、体型だけではありません。セルライトや妊娠線、ニキビやそばかす、傷あとやタトゥーといった生々しいシールによって、肌も多様に変化させることができます。海外の子どもたちの間では、親近感を抱ける人形として人気を集めているようです。

人形遊びで現実的に学ぶ

そんなラミリーの商品展開のひとつとして、18色ものカラフルなナプキンやおりものシート、月経カレンダー、さらにはスペアのパンティまでもが入ったセットが発売されたと、海外メディアで報じられています。ナプキンの付け替えだけではなく、生理周期や、どのくらいの頻度でナプキンを替えなければいけないのかなど、大人の女性に必要となる知識も身につけることができます。

ラミリーのデザイナーであるニコライ・ラム氏は「女性は平均して12歳から51歳までの間、トータルすると6年間も生理期間を費やすことになる。人生の大切なプロセスである生理をタブーとするのではなく、楽しく現実的に学ぶ機会作りたかった」と語っています。

「一種の押し付けでは」との批判も

ラミリーについて、ネット上では「子どもたちは大人が思っている以上に自分の体を恥じている。ラミリーを通じて自分を受け入れたり「皆の体もこうなんだ」と安心したりするのは良いことだ」「完璧なスタイルの人形よりも、ラミリーの方が子どもたちも愛情を持ちやすく、大切に扱おうとする精神も育つと思う」といった賞賛の声があがっています。

一方で「思春期も迎えていない幼い子どもが、女性のリアルを学ぶ必要はあるのか」「生理を学ばせたいなら、母親が娘にお話すれば充分じゃない?」と、遊び道具である人形に“学び”の要素を付け加えることに対して疑問を呈する向きもあります。また、「バービーのような体型を子どもに押し付けるのが良くないと言っているのなら、ラミリーのような体型を子どもに押し付けているのはどうなの? 痩せたくても痩せられない、太りたくても太れない子もいる」というコメントも見られました。子どもの教育に関わるため、海外ではセンシティブに扱われ、さまざまな議論が飛び交っています。

バービーには妊婦や車いすのキャラが登場

1959年に発売が開始された歴史の長いバービーは、たびたび「現実離れしたスタイルは性差別のロールモデルだ」と批判され、抗議として大量に燃やされたこともありました。しかし、バービーは決して「美しさだけがすべて」という方向性を打ち出してきたわけではありません。マテル社はバービーシリーズに車椅子や妊婦、さらにはガンのために毛がないキャラクターを登場させ、人間の多様性を受け入れ、広げていくという動きを見せているのです。

人形の多様化は子どもにどんな影響を与えるか

例えば、体に傷を持つ女の子がラミリーで遊ぶことで、「傷も個性のひとつ」と受け入れられるようになるかもしれません。また、バービーに華やかな洋服を着せることで「女性」という自分の性をポジティブに捉えられる、なんてこともあるでしょう。ラミリー、バービーともに賛否両論はありますが、選択肢の増加は子どもたちにとって有益。今後、豊かな価値観や女性の多様性を打ち出そうとする商品が、さまざまな分野で見られるかもしれません。

参考記事:Metro

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