バナナ職人

バナナと言えば、栄養満点で手軽に食べられる果物。そのバナナに水着の女性や仏像を彫ってネットにアップしているバナナ職人なる人物がいます。バナナ職人の赤井稲妻さんがこのたび『バナナあ〜と バナナの正しい彫り方』(扶桑社)を上梓しました。シュール過ぎるし、なぜバナナ? そんな疑問とバナナの魅力について、著者の赤井稲妻さんに語ってもらいました。

バナナ職人インタビュー

――なぜバナナで女の子や仏像を彫ろうと思ったのですか?

赤井稲妻さん(以下、赤井):僕、ずっとブログをやっていて、ありとあらゆるものをネタにしてキャラ弁を作ったり漫画を描いたり、いろいろ投稿していたんです。周りの反響を見るのが大好きで。そしたら、どんどんネタがエスカレートしていきまして……。スーパーで売っている食材が全部ネタに見えるんです。“バナナで仏像”(バナナでぶつぞう!というダジャレ)というネタを思いついて、家に帰って仏像を彫ったんです。それが始まりです。

今まで彫って食べたバナナは約4,000本

――バナナの他にも彫れそうな野菜や果物はあると思うのですが、数ある野菜や果物の中でなぜバナナなのでしょうか。

赤井:バナナの他にも林檎やアボカドなどいろいろやってみたのですが、一年中店頭に並んでいるのはバナナじゃないですか。値段も安定しているし。また、彫ったら食べなきゃいけないという自分ルールがありまして、アボカドや林檎を1個食べるのはキツいのですが、バナナなら食べられる。バナナって中毒性があるんですよ。食べる=彫るです。毎日3本くらい食べています。朝食、昼食、そして夜はデザートに。今まで4,000本くらい彫って食べていますね。

――剥いてそのまま食べるのではなく、彫ってから食べるのですね。当初、ネット上にバナナ彫刻の動画をアップしておられましたが、どのような反応がきましたか?

赤井:初めてネットにアップしたのがバナナで彫った仏像だったので「罰が当たるぞ!」という人もいれば「思わず手を合わせて拝んでしまいました」という人もいました。

おもしろいと思ったことはすぐに行動にうつす

――バナナで食べ物や人の顔、動物など様々なものを彫っていますが、どういうときにアイディアが浮かぶんですか?

赤井:普段から何かないかなと考えてるんですけど、なかなか思いつかないんです。でも、何か別のことをやっているときにふっと思いつくので速攻メモにとります。後でそのメモみると馬鹿じゃねーの?と思うこともあるのですが、思ったことはすぐに行動にうつすとおもしろいものができます。

バナナ職人インタビュー

色はジャムやシロップなどでつけているそう

――バナナはあまり日持ちしないので大量にストックはできないですよね。どれくらいの頻度でバナナを購入しているんですか?

赤井:今の時期日持ちしないので、1日1回1房買って冷蔵庫に入れて保管しています。冬は部屋が冷蔵庫のような気温になるので常温でOKですが、ストーブをつけられないんです。震えながら彫っています。バナナのためにストーブをつけない、バナナが中心の生活です。バナナは黄色い恋人であり、黄色い四次元ポケットなんです。魚も林檎もなんでもバナナから出てきちゃうんです。味は全部バナナですけど。魚が苦手な人でもバナナで寿司を彫れば食べられます。

バナナ職人インタビュー

バナナで彫った水着姿の女の子のグラビアページを作りたかった

――バナナの彫り方について書籍にしようと思ったのはなぜですか?

赤井:本当は週刊誌のグラビアページにバナナで彫った水着の女の子を載せてもらいたくて、いろんな編集部のグラビア担当に写真を送ってバナナ彫刻を売り込んでいたんですよ。本気でした。狂っていましたね……。そしたら今回、『週刊SPA!』の編集の方の目に止まって本を出させてもらえることになりました。作品集かと思っていたら、彫り方の本ということで、そういう発想はなかったし、自分自身どうやって作り方を説明するか、練習していたら600本もバナナを彫っていました。一日最高25本食べたのが3日も続きましたからね。

バナナ職人インタビュー

――週刊誌にバナナで彫った水着姿のグラビアページがあったらシュール過ぎますね!(笑)

バナナ彫刻は趣味と食事を兼ねられる

――赤井さんが感じるバナナの魅力とはなんですか?

赤井:おいしいのが第一です。そして、趣味と食事を兼ねられるのがいいですね。先ほども言いましたが、バナナはものすごい可能性を秘めた「黄色い四次元ポケット」です。好きな人に告白するときも言葉はいらないので、バナナでチューリップを掘って渡せばOKをもらえるかもしれません。

――今後の目標を教えてください。

赤井:この本を見ながらどんどんバナナ彫刻を作ってもらいたいです。そして。Twitterに「バナナ彫刻」などのハッシュタグを付けて投稿してほしいです。すごい作品をあげて自分をボコボコにしてほしいんです、俺の方がうまいぞと。本職がフィギィア職人や彫刻家の人が作ったらどんな作品になるんだろう、例えばミケランジェロがバナナを彫ったらどうなっちゃうんだろうと、いつも考えているんですよ。

【後編はこちら】爪楊枝1本で誰でもできる! バナナ職人にバナナの彫り方を教えてもらった

●赤井稲妻(あかい・いなずま)
「赤いキッチン」主宰。“バナナ職人”として芸能人から仏像まで精巧なバナナをつまようじで彫る男。ネット動画で話題になったのちに、『ナニコレ珍百景』などバラエティ番組でも“バナナ彫刻”を披露。バナナのほかにも、さまざまな食材を使った奇想天外な作品を発表中。 @akaiinazumajapa

姫野ケイ

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