スタジオクゥ ひよささん&うにささんインタビュー(後編)

「互いの両親を2人で見るのもアリ」 女のふたり暮らしで実現する、楽しい老後生活

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「互いの両親を2人で見るのもアリ」 女のふたり暮らしで実現する、楽しい老後生活
40代の独身女子、二人暮らしのリアル

うにささん、ひよささん

40代独身女性ふたりの同居生活を描いたコミックエッセイ『おひとり様のふたり暮らし』(イースト・プレス)著者で、イラストレーターである「スタジオクゥ」のひよささんとうにささん。後編では、同居生活がうまくいく秘訣や今後について聞きました。

>>【前編はこちら】一生独身なら、女子同士で暮らそう 『おひとり様のふたり暮らし』著者が語る、新しい同居のカタチ

他人同士より家族に近い擬似姉妹みたいなもの

――おふたりはとても仲良しに見えますが、喧嘩をすることはありますか?

ひよさ:喧嘩はよくするね。

うにさ:ふたり暮らし解消する! みたいなこともあったね。

ひよさ:でも、大体翌日まで続かないです。一緒に仕事をしていることが大きいと思うんですけれど、喧嘩していると、ちょっとしたことを伝えようと思うと、不便じゃないですか。何かしら話したいことがあるんですよ。そうすると、和解するしかなくて、長い喧嘩はないよね。

うにさ:ネットでそれぞれ物件を探したことも何回かあるんですよ。でも、そうすると、お互い小さい物件があまり好きじゃなくて。

ひよさ:それで大きくて良い物件とか見つけちゃうと、喧嘩してる状態なのに、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、これすごくない?と話しかけて、だいたいそれでもう和解だよね。その次の瞬間に、部屋の分け方とかを考えたりしはじめちゃうと、大体何もなかったことになっちゃう。

うにさ:一緒に暮らしていて、やっぱりストレスは感じるけれど、でもそれは家族でも一緒じゃないですかね。ただ、家族は縁が切れにくいから、安心感や甘えがある。それに比べてふたり暮らしの場合は、縁を切ろうと思ったら切れちゃうから余計気を遣い合うのかもわからないですね。

ひよさ:とは言っても、普通の他人同士の暮らしよりは、私たちの場合は親、兄弟も知っているので、かなり家族の暮らしに近いですけれどね。擬似姉妹みたいなものです。

親としても娘の友達は気楽

『おひとり様のふたり暮らし』

『おひとり様のふたり暮らし』より

――お互いのお母さんとも電話をしたり、とても仲良くされているんですよね。

ひよさ:そうですね。嫁と姑の関係じゃなくて、自分の娘に親切にしてくれる友達という立場なので、仲が悪くなる要素があまりないんです。娘の友達はむしろ、娘の様子を聞かせてくれるので、お母さんにとってちっとも敵じゃない。

うにさ:私は孫みたいな扱いですね。

ひよさ:友達のお父さん、お母さんごと付き合うのもいいんじゃないかと思うんです。この先、自分の親を亡くしたら、すごく辛いだろうと思うんですけれど、うにさの親がいると思うと、何かしら安らぐものがある。そういう付き合いもあってもいいのかな、と思いますね。それに、年齢が上がってくると、甘えられる人も少なくなってきて、親ですら頼ってくるようになってきますよね。でも、こっちのお母さんには甘えられるんです。何か食べ物をもらって、おいしいと言ったら、さらにおいしいもの送ってくれるしね(笑)。

うにさ:あと、自分の親が老いて、インターネットの検索ができないとか、医者の言うことをちゃんと聞いてこないとか、しょうがないのにイライラしてくる訳ですよ。そうすると、私にイライラするなと叱ってくれたり、母親の話を私に代わって聞いてくれていたり、すごく良い関係なんじゃない? と思ったりしますね。親としても娘の友達は気楽なんですよね、たぶん。

互いの両親を2人で見る方が楽そう

――やはり今後もおふたりで暮らし続けていくのでしょうか?

うにさ:楽しいので、生活を変えたいと思っていないけれど、不可抗力的に変わることがあるかもねとは思っています。

ひよさ:例えば、実家が広島と三重と別々で遠いので、うにさのお母さんが倒れて、三重に帰らなきゃいけなくなったら、自然に解消しなきゃいけなくなるかもしれないですよね。

うにさ:別々の家族を抱えているのでしょうがないです。でも、気持ち的には1人で2人見るよりは、2人で4人見る方が楽そうだよね、とは話しています。

ひよさ:今のところ両方の両親がそろってるんですけれど、どちらかがそれぞれ亡くなってしまった場合、ふたりを東京に呼ぶということだって考えられるんですよ。

うにさ:その場になって、向き合ってみないとわからないところはあるけれど、ひとりで抱えなきゃとイメージしているよりは、やっぱり気分が楽という気はしますね。私の親なら、私が主で見るんでしょうけれど、それを見てくれる人がいるからと思うと、気が楽という気がします。

そんな方法もある……くらいに思ってもらえるといい

――暮らし方について、今後どうしようと悩んでいるアラサー女性に向けて、メッセージをお願いします!

ひよさ:ふたり暮らしをするかどうかの選択は、子どもを産むか産まないか決めて、もうちょっと年齢が上になってからでも十分だと思うんです。20代後半から30代前半ぐらいだと、転職や結婚など、人生の転機がまだまだあるし、この先お互い独身だったら、将来一緒に住んでみるのもありだよね、なんて飲み会で話してるぐらいでいいんです。タイミングがきたら、いずれまた考えれば。

私たち、自分たちより上の世代の方に、「いつ見ても話をしてるわね」とか「お父さんと毎日一緒にいてもしゃべることがなくてつまらないけど、あなたたちはずっとしゃべってて楽しそうね」、みたいなことをよく言われます。実際、一緒に笑ったり、泣いたり、今日、野良猫を何匹見た?とか、まるで内容のないことを話す相手がいるのは、楽しいですよ。でも、焦って決めなきゃ選べない暮らし方というわけではないので、そんな方法もある……くらいに思ってもらえるといいですね。

うにさ:年齢を重ねるにつれて、将来のお金をどうしよう、なかなか今の生活をコンパクトにしようがない、親のことをどうしようなど、ヘビーなことがたくさん出てくると思うんです。そんな時に、中年の女のふたり暮らしも選択肢として心の隅にちょっと置いておいて、希望にしてもらえたらうれしいですね。一緒に住んでみて、イヤだなと思うこともあるかもしれないけれど、結婚同様やってみないとわからない。住んでみることだけはやってみないと、わからないですから。

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