性暴力の被害者は酔っていても記憶が正確 研究結果で明らかに

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性暴力の被害者は酔っていても記憶が正確 研究結果で明らかに

性暴力の被害者は酔っていても記憶が正確

性暴力の被害者は酒に酔っていた状態でも、犯罪の詳細を正確に覚えていることが研究で明らかになりました。

酔った人の記憶は飲酒していない人と同様に正確

イギリスの雑誌『マリ・クレール』(ウェブ版)で、科学雑誌『メモリー』に掲載されたレスター大学の研究結果が紹介されていました。

研究によると、酔っていた被害者は、暴力についてすべてを覚えているわけではなかったが、覚えている部分の内容については、飲酒していない人と同じように正確であることがわかったそうです。

研究チームは仮想の性暴力のシナリオを作成。女性被験者たちにアルコールを摂取してもらい、そのうちのひとつのグループにはアルコールに見せかけたプラセボを飲ませて実験を行いました。

そして、24時間後と4か月後に被験者の記憶の検査を実施。プラセボのグループより、本当に酔っていた女性たちのほうが、より多く「私にはわからない」と回答しました。しかし、彼女たちが覚えていた内容は、酔っていない被験者と同じように正確でした。

泥酔させて性行為に及ぶのは「準強姦罪」

レスター大学の神経科学・心理行動学部門のヘザー・フロウ博士は次のように述べています。

「被害者が犯罪の間に酔わされていた場合、証言の正確性について、犯罪捜査官の心に疑問が湧き起こります。こうした懸念から、警察が酔っていた被害者へのインタビューを見送る可能性があります。一方で、性犯罪において、ほとんどの場合、被害者は犯罪に関する情報を提供することができる唯一の存在です。ですから、被害者の証言を得ずに犯罪が解決されることはありません。したがって、酔っていた被害者は、少ない情報でもすべてを報告する必要があり、その情報の正確性は酔っていない人と差がありません」

この研究結果は、犯罪捜査や性犯罪の量刑にも影響を与えるかもしれません。

日本でも泥酔させて性行為に及ぶのは「準強姦罪」という犯罪です。厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、酩酊時の犯罪は一般に暴力や性犯罪につながりやすいそうです。お酒をほどほどに楽しむことも犯罪防止の一歩といえるかもしれません。

参考記事:Marie Claire

(リプトン和子)

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