政治家もファッション界も注目 急速に発展を進めるミャンマーの魅力とは?

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政治家もファッション界も注目 急速に発展を進めるミャンマーの魅力とは?
ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

©JETRO

寺院や遺跡、自然に恵まれた東南アジアの仏教国ミャンマー。「アジア最後のフロンティア(未開拓地)」とも呼ばれ、急激な開発が進むミャンマーに対し、日本は7月3日、持続可能な発展に向けた施策を提案する「ミャンマー産業発展ビジョン」を発表しました。同日ミャンマーの地場産品や民族衣装などを披露するイベント「GRACE」が東京・青山で開催。安倍晋三首相や来日中のミャンマーのテイン・セイン大統領も訪れました。

ミャンマーを代表する女性デザイナーによるファッションショー

イベントのメインとなったのは、ミャンマーを代表する女性ファッションデザイナーMoHom(モー・ホム)氏によるインスタレーションショー。

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

©JETRO

ニューヨークでファッションを学んだというモー・ホム氏。モダンなシルエットと伝統的なミャンマーの民族柄を組み合わせたオリジナルデザインのワンピースやスカートなどを披露。織りなどは全て手仕事で行われています。

ファッションデザイナーとしてだけでなく、社会的な活動にも力を入れているというモー氏。ミャンマーの目覚ましい発展をどのように受け止めているのでしょうか。

「変化はとてもいいことだと思います。ネガティブなこともあると思いますが、西洋化するのではなく、私たちにもともと息づいているスピリットは持ち続けていきたいと思っています。変化を受け入れ正しい方向に進んでいくという信念は失わずにいきたいですね。若い人を導いていくという役割も感じています」

モー氏自身も、2010年にミャンマーで行われた総選挙の直後に「何かできないか」と、ニューヨークから故郷に戻り、活動の幅を広げています。

「いま一番力を入れていることは、ミャンマーで生まれた製品の活性化です。私のブランドだけでなく、数多くあるメイドインミャンマーのプロダクトを大きくしていきたいと思っています。そのため、ほかのブランドにデザインの技術を伝える活動もしています。また、ミャンマー航空や学校などの制服も手掛けています。そこから得られる収益の30%を私の祖父の遺産をもとに設立した基金に入れて、女性の雇用を創出する、子どもの教育などをサポートする資金にしています」

ほかにも、アヘンなどを育てていた農家に対して、トウモロコシやお茶の栽培で収入を得られる方法を広める活動もしているそう。

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

ミャンマーを代表するファッションデザイナーとして知られるモー・ホム氏

伝統的な工芸技術や料理の紹介も

ファッション関係者も多く集まったイベント会場には、色鮮やかで可愛らしい雑貨が並びました。

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

障がい児を育てるシングルマザーが製作した指人形。カラフルな色遣いとユーモラスなデザインが可愛い

 

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

HIV感染者の女性たちが生活の支えのために作るドール

 

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

鮮やかなブルーが印象的なこちらの製品はリサイクルガラスを使用

 

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

和傘と特長が似ているカラフルなパテイン傘。フレームは竹や木材で、傘地は綿やサテンなどで作られている。大量生産ではなく、昔ながらの伝統的作り方を守りながら一本一本丁寧に制作されており、ミャンマーの一部のホテルや豪華住宅などにも装飾品としても人気

 

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

ミャンマーにある美しいインレー湖畔で咲く蓮の花。その茎から抜き出した繊維を紡いで糸にするという技術を公開。蓮の糸で織られた布は、使い込むほどに柔らかな手触りになるそう

 

また、ミャンマーにちなんだ料理の数々も振る舞われました。

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

左上からミャンマー風のおつまみ「キュウリとコーンのフリッター」、クミンとコリアンダーがアクセントの「ジャガイモとグリーンピースのサムサ」、ミャンマーではおなじみの串焼き料理「豚肉のサテ」

 

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

こちらの「ンガビョーディーサヌィンマキン」は、バナナとココナッツ、パイナップルを小麦粉にする前の状態の練り物「シュエジー」に混ぜ込んで焼いたスイーツ。しっとりとした風味と果物の甘みがクセになりそうな一品

 

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

「アジアで最も美味しいビール」ともいわれているミャンマービール。モンドセレクションで金賞も獲得している。ホップの豊かな香りとコク深い味わいが特長

 

デザイン力と繊細な技術力のレベルの高さ

ショーの終わりには、安倍総理大臣のスピーチも。

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

「ミャンマーの経済発展の主役はミャンマーの女性たちと各地の伝統です。魅力あるファッション、地場産品などこれらを発掘し世界の顧客と結びつけることで、ミャンマーの経済産業は大きく発展するでしょう」

民主化によって経済改革を推進、世界の注目を集める国ミャンマー

あまりミャンマーに馴染みがないという人でも、ミャンマー出身のアウン・サン・スー・チー氏の名前を聞いたことはあるのではないでしょうか。反英独立運動を指導し国民から敬愛される父・アウン・サンと、外交官の母を持つスー・チー氏。1988年から続いた軍事独裁からの脱却と、民主政権の樹立を訴え続けたことにより自宅軟禁を強いられ政治活動を禁止されるなか、1991年には「民主主義と人権のための非暴力闘争の勇気」に対してノーベル平和賞が授与されました。スー・チー氏も2010年に自宅軟禁が解かれ、現在は最大野党である国民民主連盟を率いるなど政治家として活躍しています。

また、スー・チー氏の自宅軟禁解除と年を同じくして、ミャンマーでは総選挙が実施。その選挙に当選し、今日まで国をまとめてきたのが、テイン・セイン大統領です。軍人出身でありながら民主化、法の支配の強化、経済改革を推進。テイン・セイン大統領の改革によって、ミャンマーは数年で目覚ましい発展をする国として世界から注目されるまでになりました。

テイン・セイン大統領は「ミャンマー7つの州の伝統的な民芸品も紹介されたこと、そして地場産業を紹介する展示に参加できたことを嬉しく思います」とコメントしました。

ミャンマー文化のオシャレなイベントが開催

このイベントをプロデュースしたのは、世界中からのインポートアクセサリーおよび衣類などを販売、合同展示会の企画などを手掛けるH.P.FRANCE(アッシュ・ペー・フランス)。今回、素晴らしいクリエイティブが根付くミャンマーの豊かな色彩感覚、女性の活躍、美的感覚などを伝えるべく展示を企画したのだそう。担当者にミャンマーの魅力について聞きました。

「金や銀細工、刺繍などで感じたデザイン力と繊細な技術はすごいと思いました。仏教に影響を受けたようなデザインがとてもアートで驚きました。また、伝統衣装などでも用いられる刺繍の模様が可愛く、細かな技術力のレベルの高さを感じます。エキゾチックななかに、可愛らしい感覚が入っているのはミャンマーの特徴かもしれません。また、人柄もとにかく温かく優しい、そして真面目さも魅力だと思います」

伝統と文化を重んじながらも、新しい歴史の一歩を踏み出したミャンマー。ファッション感度の高い人たちからも一目置かれる産品の数々が、私たちの生活を彩ってくれる日も近いかもしれません。

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