性カウンセラー・劒持奈央さんインタビュー

あなたは自分を愛せていますか? 性に向き合えない女性に知ってほしい「自分の声との向き合い方」

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あなたは自分を愛せていますか? 性に向き合えない女性に知ってほしい「自分の声との向き合い方」
性カウンセラーが教える自分を愛すること

劒持奈央さん

今年4月に『幸せなセックスの見つけ方: 自分をまるごと好きになる「ひとり宇宙」レッスン』(河出書房新社)を上梓された、性カウンセラーの劒持奈央さん。実は過去にレイプ被害、摂食障害、うつ、アトピー性皮膚炎を繰り返し、自分の性に向き合えずにゆきずりのセックスや離婚も経験してきました。

そんな彼女がいかにその暗闇から脱却して自分の性に向き合えるようになったのか、素敵なパートナーと再婚して今思うこと、彼女が本で提唱する「ひとり宇宙」とは何なのかなど、詳しくお話をお聞きしました。

読者からは「女性は自由でありのままでいいんだ!」という感想

――今回の本では、子宮や膣との向き合い方から、女性性を開花させる習慣、パートナーシップの極意など性にまつわる思い込みをいかに解放するかについて書かれています。本を読んだ読者からはどのような感想が届いていますか。

劒持奈央さん(以下、劒持):男女問わず、「女性ってこんなに自由でありのままでいいんだ!」という反応が結構あるので、皆さん女性という存在に対する思い込みが強いんだと感じました。本来の女性ってパワフルだし、破壊的な部分も持っているのに、世の中が作り上げている“女性像”(キレイ・カワイイ・おとなしい・おしとやか、など)が多くの女性をその虚像の中に縛りつけ、生きづらくさせているんだと改めて思いました。

自分の性欲を受け入れきれない方、性的に感じてしまう自分に罪悪感を持っていた方、相手とのセックスでうまく感じられない方、女性の性はエロくていやらしいものだと捉えていた方から「自分に自信を持てた!」という声が多くて嬉しいですね。

――劒持さんご自身も、「女性はこうでなくてはいけない」と思っていた時期があったのでしょうか。

劒持:そうですね。私もAVのようなセックスはやっぱり気持ち良くなくて。でも相手に自分から「ああして、こうして」なんて言ってはいけないという思い込みがあって言えませんでした。そしてそういう生き方をしていくうちに自分の虚像を作って良い彼女、良い妻、つまりは“都合の良い女”になっていっていることに気づいたんです。

相手に合わせて良い女を演じる=ただの都合の良い女になり下がる!

――虚像を作っていたとは?

劒持:ずっと良い女をやっていたからフラれ続けたんです。前に恋愛した人が自由な人だったんですけど、「彼の自由さは私だけがわかってるわ」「浮気されても私は許せる、理解がある良い女だから」みたいに演じてたんです。もちろん、本当は私だけ見てほしかったのに、全然本音は言わなかったからとても苦しかった。

苦しくても認めてもらいたいから一生懸命頑張ってたんですけど、「俺に向き合わないお前と向き合えない」って逆にフラれたんです。自分の本当の気持ちにウソをついていたから、向き合い方が本気じゃないと思われたんですね。全部相手に合わせてたから、結局は都合が良いだけなんです。そういう女とは一緒に生きていきたくないと言われちゃって。

――それで良い女を演じるのはやめたんですね。それからはどうされたのでしょうか。

劒持:自分を生きることに決めました。30歳過ぎてからです。相手に合わせるとか「愛してもらうために相手を愛する」という自己犠牲、自己満足もやめました。「これだけ愛してるのに!」と思ってたけど、相手を愛してるんだと思うことで自分を保っていたんですね。

だから人を愛するのでなく、まず自分を愛することに一生懸命になりました。そうしたら、どんな自分でもまるごと受け入れることができるようになり、自分に自信が持てるようになりました。結果、他者を受け入れる余裕が生まれ、人のことも愛せるようになりました。

「ひとり宇宙」が素敵なセックスへ

――「自分を愛する」というのは本のテーマですよね。「ひとり宇宙」は“自分を愛してあげるマスターベーション”と捉えましたが、字面では表現しきれないもっと奥深いものだと感じました。

劒持:自分の本当の声を聴いて求めているものを知り、それを自分に与えてあげるという自愛の行為です。具体的な方法も本には書いていますが、食事の歓びと似ていると思います。欲を解消するだけだと、「お腹空いた→何でもいいから食べよう→とりあえずお腹いっぱい食べた→なんであんな物食べちゃったんだろう」となり罪悪感が生まれやすいのです。でも自分の声をちゃんと聴いてあげると「お腹空いた→何が食べたいのかな→好きな物を美味しく味わおう→体が充電された!」となり、ハッピーな気持ちになるんです。

――なるほど。食事の例がわかりやすいです。ひとり宇宙が、素敵なセックスにもつながるんですよね。

劒持:まず、自分の体と仲良くなれるので、感受性が高まり、感度が良くなります。セックスにおいても、感じる力が豊かな性エネルギーとして相手に伝わっていくので、疲れるどころか循環が生まれ、エネルギーがお互いに充電されていくのです。

また自分の性エネルギーを共有できる相手を引き寄せられるようになりますから「愛のないセックス」に陥ることがなくなります。私も、今のパートナーに出会えたのは自分を愛してあげたことが大きかったんです。そうやって愛のエネルギーが体の内だけでなく外にも広がり、世界を繋げていって自分と相手の垣根を超えたひとつの宇宙を作っていくんです。心から自分を愛してあげることって本当に大切なんです。

自分を愛することがパートナーとのすれ違いの解消に繋がる

――自分を愛することとワガママは紙一重な気もしますが、違いは何でしょうか。

劒持:相手に対して、自分が何を満たしたいのかきちんと伝えるか伝えないかですね。例えば旦那さんや彼氏に対して、「もう今日は料理したくない!」とだけ言えばワガママですが、「ちょっと疲れていて傷を癒したいから料理は休ませて」と言えばワガママにはならない。自分の心の声を聴いて、自分が本当に何を満たしたいのかを把握する。そして、それを丁寧に相手に伝えることが何よりも大切です。自分の本当の声を聴いてそれを大切にしてあげること。つまり、自分を愛することがパートナーとのすれ違いの解消に繋がるんです。

●劒持奈央さんの活動情報はこちら→オフィス ラナンキュラスHP

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