『ジャニヲタあるある+』著者・みきーるさんインタビュー

ジャニーズは女にとっての“海” 『ジャニヲタあるある+』著者が語る、握手会が中止になってもファンをやめない理由

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ジャニーズは女にとっての“海” 『ジャニヲタあるある+』著者が語る、握手会が中止になってもファンをやめない理由
ジャニヲタがファンを辞めない理由

『ジャニヲタあるある+』著者・みきーるさん

どんなに大好きなスターがいてもその人に魅力を感じなくなったりすれば、人は追っかけから離れていくもの。だが、「ジャニヲタ」といわれるジャニーズのファンたちは、ひとりのタレントへの熱が冷めても、他のジャニーズのタレントを追っかけ始める。また、一度離れてもまた戻ってくることもしばしばだ。なぜ、ジャニヲタは永遠にジャニーズを追っかけることをやめないのか。

ジャニーズファンの生態を描いてベストセラーになった“あるある本”がパワーアップして、文庫化された。この5月に発売された『ジャニヲタあるある+(プラス)』(青春文庫)である。著者で現役ジャニヲタのみきーるさんに、ジャニヲタが永遠にヲタをやめない理由を訊いてみた。

女同士のおしゃべりはジャニーズ以外の話題にも広がる

――『ジャニヲタあるある+』に「ジャニーズ事務所のドSぶりにはブレがありません」とあります。外野からみると、ジャニーズビジネスはありえないことが多いですよね。チケットを購入するのに先に全額入金して、外れると返金で、返金手数料は申し込んだ側が負担というシステムも他では見られないです。普通、どんな人気のコンサートであろうと当選してから支払うもんです。なぜ、ドSなことをされても、ジャニヲタは離れないのでしょうか。

みきーる:だんだん面白くなってきちゃうんですよ。ここまで無茶なことをいってきたら、これ以上はないだろうと思うと、さらにすごいことを提示されるので(笑)。昔、あるイベントの参加券を買うための抽選会がありました。真冬のお台場に集められて、そこでガラポンを回して当たったら参加券が買えるというもので、地方在住の人もお台場に行かないと抽選ができませんでした。

他にも、あるグループのデビューの時に握手会が決まり、炎天下の中、長時間並ばせておいて、「今日は実施しません。延期です」といわれたこともありました。それで後日再トライしたら、今度は誰と握手できるかわからない、あみだクジ方式だったんですよ。担当(好きなタレント)と握手したいから来たのに、「えーっ!?」て感じですよね。こういう経験を積むうち、「次はなにをされるのかな!?」ってワクワクするようになりました(笑)。

――マゾっぽい感覚ですね。確かにそういう辛い経験を共有するとヲタ同士の絆も強くなりそうです。

みきーる:ジャニーズは半世紀以上続いているので、ファンの年齢も幅広いです。下は小学生から上は60代70代の方までいますからね。最初はジャニーズを通して知り合っても、女同士のおしゃべりは他の話題にも広がっていきます。自分の仕事や学校の悩みを、年上の女性に聞いてもらってアドバイスされたりとか、普段はできない貴重な経験ができることも。他にも、「今度のコンサートでどんな服を着よう」とか「メイクの仕方に悩んでいて」とガールズトークが広がって、美容やファッションの知識も増えたりします。

担当に“見られる”という意識が芽生えるのできれいになる

――確かにジャニヲタになると急に垢抜けてきれいになる人もしばしば見かけます。どうしてきれいになっていくのでしょう。情報交換以外にも理由はありますか。

みきーる:コンサートで前の方の席がとれると、担当に“見られる”という意識が芽生えるので「キレイにしなきゃ」という気持ちになりますね。好きな男の子に会うために美しくなろうと努力するわけです。それに「同担(同じタレントが好きなファン)に負けたくない」というライバル心もあるかもしれません。

ジャニヲタさんは隣の席が同担の美女だと落ち込み、他担(他のタレントのファン)だと、ほっとしたりすることも“あるある”です。あと、担当のうちわを持つからには、「キレイでいないと!」という気持ちも強まります。「○×のファンは可愛い子が多い」と思われたら誇らしいですしね。そういう同性同士の厳しい視線が交差するので、美意識が高まるのかもしれません。

ジャニーズはタレントの層が厚く、ミルフィーユのよう

――そうやって情熱を注いだタレントへの愛が冷めても、ジャニヲタはジャニーズを離れず、またジャニーズのタレントを追っかけだします。あれはなぜなのでしょう?

みきーる:ジャニーズはタレントの層が厚いので、ミルフィーユのようになっていて、一人のタレントへの愛情が冷めても、必ず受け皿があるんですね。応援していたタレントさんがやる気を失ってしまったり、恋愛スキャンダルを起こしたりして、「もう応援する気になれない」と思っても、他に頑張っている若い後輩が目に入って、「今度はこの子を応援しようかな」となったりします。

もちろん、ひとりのタレントさんを応援しつつ、他の子のファンになる人もいますよ。最近の傾向としては、情報化社会のせいか、嵐などの超メジャーなグループから入った人が、すぐにジャニーズJr.で好きな子をみつけて応援を始めるパターンが増えているように思います。マニアックになる速度がはやいというか。そうやって、一度ジャニーズの世界に足を踏み入れると、なかなかその魔力から抜けられないのです。

――そういう魔力があるから、一度、離れたファンも戻ってくるのでしょうか。出戻るジャニヲタも多いです。10代の頃に好きで、20代の頃は離れていたのに、30歳を前に復活したって方も割とみかけます。

みきーる:私はジャニーズというのは女にとっての“海”だと思っています。マリンスポーツに興味がなくても、友人や子供に誘われて海に行くことはありますよね。そうすると「泳がないけどこの海の風は心地いいな」「波の音を聞くと心が安らぐ」と感じたりして、海でのいい経験が身体に刻まれます。だから、いったん海から離れても、ふとまた行こうかなって思ったりするんじゃないでしょうか。

コンサートでの高揚感や一体感、そして、ファン同士の楽しいおしゃべり。まさに、女が生涯を通して楽しめる海のような存在なんです。「年をとったから水着で泳ぐことはしないけれど海辺をゆっくり歩きたい」と海に戻ってくるように、ジャニーズは年齢やライフスタイルに応じた楽しみ方ができる、懐の深い場なのだと思います。

(編集部)

●『ジャニヲタあるある+(プラス)』刊行記念 みきーる×森若香織 スペシャルトークショー
日時:2015年5月23日(土)14:00~ 開場13:30
場所:大盛堂書店3Fイベントスペース
出演者: みきーる(著者) ゲスト 森若香織(GO-BANG’S)

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