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2015/05/09

私たちの日常生活の中で、目に触れる美しい女性モデルや女優の身体には、シワや線ひとつない。でも、自分の身体を見ると複数のシワや線や、手術跡などが古傷のようにまばらに残っていたりするものだ。

こうして、いつも自分の身体の傷や線を見つめる度に、自分の身体が欠陥品のように感じたことはないだろうか? 実はアメリカの2人の女性が「Love your lines」(あなたの線を愛しましょう)という、リアルな女性の身体の線や傷の写真を集めたインスタグラムタンブラーを立ち上げて、ネット上で話題になっている。このサイトの目的は「本当の女性の姿」を紹介することだという。

壮絶でたくましく、生き様を刻んでいる女性の身体

このサイトに公開されているいくつもの女性の白黒写真を見ていると、その生々しさに圧倒される。生きる女性の身体というのは、壮絶でたくましく、その生き様を刻んでいることを教えられるからだ。

特に、病いを乗り越えて生きている女性の傷跡、妊娠出産を経て母になった女性の身体には、それをまだ体験していない私たちにまで、過去の想像をめぐらせるほど強烈だ。

私の妊娠線は妊娠の歴史を語っている

写真にはそれぞれコメントが掲載されている。一部を紹介してみよう。

「私が17歳だった時に息子を妊娠しました。その時は変わって行く自分の身体を見て不安になり、よく泣いていました。でも、だんだんと時間が経つにつれ自分の目をよく見開き、こう悟り始めたのです。『健康な息子を授かることができたのは神様のおかげ』と。この私の身体は9か月間息子を育て、世に誕生させました。信じられないような痛みを伴った奇跡を起こしたのです。私の妊娠線は、この妊娠の歴史を語ってくれているのです」

「私は13歳のときに、自己免疫系の病気を宣告されました。その病気のせいで腕、足、お尻、胸全部の皮膚に線が刻まれることとなったのです。今となっては、この線を見る度に『私は生き残れたんだ。人生をまだ生きられるチャンスを与えられたんだ』と思えるのです。だからこそ、今の人生をたくさんの幸せと愛で満たしたいと願っています、身体に線がたくさんあってもね」

彼女達の写真を観ていると、線や傷跡が刻まれている身体をもつ自分もまた、彼女たちの仲間であることに気づき勇気づけられる。そう感じるのは私だけではないことを、11万人という多数のフォロワーからも見てわかるだろう。

参考記事:LA PARISIENNNE

中村綾花