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2015/03/30

子連れ再婚の「義理パパ・ブルー」問題

子連れ再婚について考えたことはあるだろうか? 最近では、タレントの山口もえが爆笑問題田中と子連れ再婚を成功させた。芸能人でも話題になることの多い子連れ再婚。3組に1組が離婚する今、もはや珍しいものではないかもしれない。シングルマザーになるのも選択肢のひとつだが、後悔しないためにも事前に子連れ再婚について知っておくべきことは様々ある。

まず、再婚相手が自分の子供の養親となるには戸籍上の手続きが必要となっている。具体的には、子連れ再婚する際に戸籍届けとして「普通養子縁組届」を提出する必要がある。こうする事により、子供にとって戸籍上、再婚相手が正式な養親として戸籍に記載される。

また精神的な負担も無視できない。結婚、妊娠、出産、しかし離婚。そして再婚し、新たな子供を妊娠…。考えただけでも壮絶な人生だ。前の旦那との間に生まれた子供の気持ち、再婚相手との間に生まれた子供の気持ちを考えると、母親として、父親としてどう子供と向き合ってけばよいのかも考えなくてはならない。

子連れ再婚による憂鬱

アメリカの「Social Work」の発表によると、子連れ再婚には「義理パパ・ブルー」なる精神的な問題が発生しやすいのだという。これは6,000人の男女の親を対象に行われた調査の結果分かったもの。この発表では、一般的には母親のブルー(憂鬱)がとり上げられやすいが、父親もブルーになるのだと指摘している。

どのような役割を果たすべきかわからない動揺

「義理パパ・ブルー」になる理由は以下の通り。まず、実の子供ではない子供たちと一緒に同居することで生まれる罪悪感だ。そして、家族の中で一体どのような役割を果たすべきかわからない動揺による。さらに最近の傾向では「子供たちが義理パパに助けを求めない限り、彼からは助けようとしない」という行動もみられるという。

再婚が増えるに従って、現代の家族の中に「義理パパ」が増えているにも関わらず、このシチュエーションの難しさには変わりがない。彼が家族の中でどんな立ち位置を見つければよいのかは、決して簡単ではないのだ。

離婚しても子供にとっては一生父親であり続ける

家族社会学の専門家Sylvie Cadolleはこう解説する。

「1970年頃から義理の親たちは『不完全な制度化』という状況に苦しむことになりました。1975年前まで再婚は子離れしてから、もしくは夫婦絶縁状態での離婚が多かったので、再婚しても別れた親とは会うことはほとんどなかったのです。こういった場合、残された子供たちも、元の親と感情的なつながりを保ち続ける必要もなかったわけです。ところが1975年以降、親双方の同意による離婚が現れました。すると、これまでのように、義理パパが元父親の代わりになるというスタイルが変わってしまったのです」

筆者の住むパリでは、離婚してしまったカップルはよくみかける。ところが、離婚はしても、毎週水曜日は元夫の元へ預けられるといった風に、元夫でも子供にとっては一生父親であり続けるのが普通なのだ。

こうなると、母親が新しい男性を連れて来た場合に、子供たちにとっては「パパはいるのに、もう1人知らない男性が家族に入って来た」という不思議な状況になってしまうのが簡単に想像がつく。

では、こんな状況で義理パパは一体どうやって家族の中に自分の立ち位置を見つければよいのだろう? 前出のSylvie Cadolleはこうアドバイスしている。

「前にいた父親の代わりになろうとするのではなく、子供を助けること、そして一緒にいてあげること、やさしくしてあげることが大切です」

義理の父親の立ち位置は家族が決めていけばいい

精神科医で、『どうしたら、あなたと子供を愛せるか?〜再構築された家族の挑戦〜』の著者であるChristophe Fauréは次のように述べている。

「義理の父親が、新しい家族の中で困ってしまう、というのは十分にありえることで驚くことではありません。いずれにせよ、義理の両親の立ち位置というのはとてもストレスフルな問題なのです。特に、義理の父親となる人は特に自分の立ち位置を見つけるのに苦労をするものです。

ただし、義理の父親の役割というのは徐々に自然と定義されてきます。もしそれが難しいようでしたら、母親となる人もはっきりと子供に説明してあげるべきです。『この人は、私が愛する人であり、共に生きる人であること。この人が言うことをリスペクトすること』等々です。義理の父親の立ち位置というのも、家族によってそれぞれですから、家族によって決めていければいいわけです」

なによりも、親の離別で混乱しているのは子供たち。最初は義理の親も子供も緊張したり、居心地が悪かったりするのは当然だろう。まずは子供が必要としていることをくみとって相手をしているうちに、役割は専門家の言う通り時間とともに見つかってくるのかもしれない。

自分がよかれと思って愛情を注いでいるつもりでも、子供がして欲しいこととはすれ違うことも出てくるだろう。子供であっても、向き合ってお互いに話をしながら、少しずつ調整をしていけばいいのではないだろうか。

参考記事:LE FIGARO madame

中村綾花

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